カティアさんはポンコツ?
こないだは酷い目にあった。
後の予定も全て無視で夕方まで走らされた後にアレだからね。
他の先生方に謝りに行くボクの事も考えて欲しいもんだよっ。
帰ってから文句を言いにいったら「続きがしてほしいのかぁ?」とかって、追い回されて屋上から逃げ出すはめになった。
でも効果があったのは事実で、指揮の高まりは評価せざるをえない。
肉体強化と回復無しでのランニングはラスボスチート無しじゃかなり辛かったと思う。
ボクじゃあんなに走り続けさせるのは無理だし、みんなからも凄い支持でリピートの声続出である。
一分間に何個売れてます! のレベルだ。
やはり、アレか? アレが要るのかっ?
ちくせう。
今回も見知らぬ青色髪の美人さんの登場にみんなが、特に男子諸君が浮足立っている
「はいはい、みんなー。 今日もゲストをお呼びしてまーす。 第二騎士団、ドラゴンナイトでパウラ様の妹のカティア様でぇす」
「(小声です)えーっと……、ご紹介に預かりました……、カティアです。 本日は、よろしくお願いいたします……」
声ちっさ。
良くわからないけど、沸き立つ男子諸君。
「(小声です)今日は……、先ず皆さんに……」
「ちょっとまてぇーい! みんなもちょっと待って」
(小声です)
「ちょっと、カティア。 何やってんのよっ」
「だって、みんな見てるし……。 恥ずかしい……」
「苦手なら先に言ってよぉ」
「いや……、前に立つと急に……」
「下着はあんなに過激なのに? 訓示とか、前に立つじゃん」
「下着は関係ないもん! お姉様の為だし。 訓示、私喋らないもん」
「もんもんじゃないわよ、もんもんじゃ……。 ……で、今日は何する予定?」
「えっとね、………………」
「おまたせしましたぁ。 カティア教官は話すのは苦手の様なので、進行はいつも通りボクが努めます。 腕は確かなので、どしどし指導して貰って下さいねぇ」
今日の講義は新たな武器の適正を試してみる。
カティアが刀を始め槍や弓から円月輪なんて物までいろんな種類を持ってきたので、使ってみよう(うっはぁ、小太刀あんじゃん、後で貰おうっと)。って、事だね。
うんうん。
ちなみにボクはしっかりと見た動き、アニメやゲームみたいにしっかりと頭の中でイメージ出来る漫画の動きならだいたい再現できる。
こんな感じかなぁ? って、やったら出来る。みたいな?
静止画しか見た事無い物や、ザックリした表現の漫画なんかは出来ないんだよねぇ。
だから、アイシャとの手合わせはほんとに勉強になる。
今日はカティア教官に色々教えてもらおーっと。
…………
各々気になる武器や使った事の無い武器を選んだんだけどぉ。
「なんですと?」
「だからぁ……、私……、剣術しか出来なくてぇ……」
「教えれない武器を楽しそうに運んできてどーするのさーーーー?」
「ケンハマカー先生とアイシャはどうですか?」
良かった。僕と合わせたらだいたいの武器はカバー出来る。
一番種類を使いこなせるのはアイシャだ。
彼女は実に楽しそうに武器を操る。
戦闘中は細い目が妖艶な魅力を放って……、違うよ。そうゆぅんじゃ無いからね、そうゆぅんじゃ。
「? 血くれるの?」
「あげない」
「そっか」
彼女は感が鋭い。
頭の中を読むんじゃない。
彼女のおかげで使える武器が増えて行くのには感謝感謝だね。
そんな顔でこっちを見るな。
血はやらん。
カティアはすっかり小さくなってしまった。
「カティアは剣術の練習希望の子への指導とマジナ先生と一緒に鬼ごっこをお願いできる?」
「わかった……。」
仕方ないので何人かに目配せして彼女のところにやったら、すぐに元気になって指導をはじめてくれた。
もう。
パウラはけっこう力任せな所がある? だいぶん?
けど、カティアとカトレアは一手一手丁寧な動きをする。
当然、体格差で負けてしまうので、細剣で速さを上乗せするのだ。
こっちも容姿と相まって見惚れてしまう……。違うよ! そうゆぅんじゃないからね!
身体強化も上々だし、魔法の展開も早い。
鬼ごっこでもしっかり指導出来る実力を発揮している。
終了後にご褒美で頬にキスがあったのにはびっくりした。
何人が惚れたかわかったものじゃない。
「だって、お姉様が必要だってゆうから……」




