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ラスボスと姉様と美少女は

「お帰りなさいませ、ユフィ様」

「たぁきぃなぁぁぁ」

「今日は何かありましたか? よしよし、大丈夫ですよ」


「だからぁ、なんでホールでイチャイチャするかなぁ?」

「ねぇ、ミネルバぁ。 少し話いいかなぁ?」

 

 

 話が終わって自室にもどったら癒やしの時間だぁ。

 タキナぁー、タキナぁー、タキナぁー。

 彼女の温もりで、ボクは明日も頑張れる。



 コンコン。


「ユフィ様、ミネルバ様が部屋に来てほしいと」


 ? なーんだろっ。

 夕食には、早いんだけどー。


 ミネルバの部屋の前に三人娘とメイドさん達が整列しているのでタキナもそこに並ぶ。

 重要な話だね。


 ………………!!


 ボクは開いた扉をそっと閉じた。

 ガクガクガクガク。

 

 カチャ。


「ユフィ様、どうぞお入り下さいな」

「はい……」


 よそ行きのミネルバは素敵だけどちょっと怖い。


「来ちゃった」


 すっごい笑顔の姉様がいる。

 そーゆーのいーから、求めてないからっ!


 

「ティファ様がユフィ様を気にかけていらしたなんて存じあげませんでした。 なんでしたら、そのままお持ち帰りいただいてもけっこうでございますが?」 


 ドナドナドーナ、ドーナー。

 シクシクシク。

 やめておくれ。ボクにはタキナがいるのだから。


 お持ち帰りはしないけど今日は泊まって行くらしい。

 そのまま給仕もなしで三人での夕食となる。

 

 これはダメだ。何もさせてもらえない。

 水を飲むところから、ボクの口に料理を運ぶところまで、姉様はとても笑顔で幸せ感が溢れてる。

 向かいでにやけて、笑いを堪えてるミネルバに殺意が湧いてきたよ。


 お風呂での洗いも、お着替えも、歯磨きまで。

 タキナぁー。


 夜もボクのベッドで一緒に休むそうで、タキナはメイドさん達の部屋で休む。


「それではお休みなさいませティファニア様。お休みなさいませユフィ様」


 去り際に小さく重ねてくれた唇に寂しさを覚える。



「彼女がユフィのパートナーだね」

「うん……」


 ボクは酷い顔をしているかもしれない。


「妬けるなぁ。 今日はごめんね。 …………。 アレクシアやエリゼも、いつかは離れて行ってしまうんだろね……」

 

 静に涙を堪える姉様の頭を抱えて眠りにつく。



 朝はボクとクロエの馬車に姉様も一緒に乗って登院する。

 クロエの前では完全に外行きの顔が出来ていて、頬を染めて恥ずかしそうに話すクロエがかわいい。


 エスコート役の件について伝えると、姉様がクロエのエスコートを引き受けてくれる。

 ボクも? エスコートなんてされたら問題が起きるのは目に見えてるよ。


 先に降りて御者さんの横で頭を下げて待つ。

 姉様の登場に黄色い声が沸き、クロエをエスコートする姿にため息が溢れる。

 敵意を漏らす者もいるけど、ビッテンフェルト家に正面から喧嘩できる家はそうそう無いので安心だろう。

 姉様がクロエを講義室までエスコートしてくれて講義室は大騒ぎだ。


「では、クロエリーナ姫君。 僕はこれで失礼します」

「はい、ありがとう存じます」

 

 別れ際の頬への口づけにクロエは完全に酔ってしまっている。

 そこにアレクシア達も混ざるから初等は朝から賑やかだ。


 ボクはドサクサに紛れてロッカーの掃除と整理をする。


「ユフィ、おはよ」

「おはよう、アイシャ」

「大変だね。 殺そう」

「いいよこれくらい。 ほっとこ」

「そっか」


 アレクシア自身が姉様を嫌ってる感じは無い。

 素敵な笑顔を浮かべてる。

 華やかで絵になるなぁ。


 そっか、この笑顔を見る為にゲームしてたんだっけ。

 

作品を読んで頂いてありがとうございます。

面白いと感じてもらえたら、いいね、ブックマーク、☆評価お願いします。


至らない点が多数あると思いますが減らして行けるように頑張ります。

作品は今後も加筆、修正あります。

投稿は不定期です。


先に閑話的作品を投稿して……と思ってたんですが、本編と大幅にズレてきたので書き直しか別の作品になりますね。

一緒に読んで評価いただけたら嬉しいです。

本編の執筆が忙しく更新は止まっております


https://ncode.syosetu.com/n2673im/


カスタムキャストでイメージを作ってみました。


※画像はイメージであり、実際のものとは異なります。

挿絵(By みてみん)

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