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レザリアンの国境都市

 日が昇って少しした頃。複数の気配に目を覚ます。

 まだ距離はあるけどこの家は見つけてるみたいだね。六つの気配に警戒フォーメーション……人間だね。さっとunknownになって外に出る。

 先行してるのはシーフ系、服装的には冒険者かな。


「お前なにもんだぁ?」

「それはお互い様だろ。 冒険者だよ」

「俺たちはこの辺りを拠点にしてるパーティーだ。 怪しい真似はするなよ。 どっから来た? ここにこんな家は無かったはずだけどな」

「俺はファーレンから来たんだ」

「ファーレン? どこだそりゃ?」

「知らないか? 山脈の向こう側のジャローダのさらに向こうだよ。 南から迂回してきてやっとここまできて、これからベイシュタインに行く途中で、休息の為に家は作った。 邪魔ならすぐ潰すし、使いたいならやる」

「譲ってくれるなら使い道はあるけど、いくらだ?」

「なら、入れよ。 金には困ってないし、もう出る予定だから情報だけでいい」


 パーティーを招き入れた時に一人は警戒して外に残ってたけど、朝食をだしてみんなが騒ぎ始めたタイミングで再度席を勧めてあげる。


「あんた、マスクはとらねぇのか?」

「外そうか? 後悔するよ(しないと思うけど。がっかりしたらごめん。しないと信じてるけど)」

「すまん、いらぬ事を言った」

「別にいい」


 この場所はベイシュタインの隣国カサブラスト。カサブラストは通る予定だったけどやっぱり南にズレてたか……。

 ベイシュタイン、カサブラスト、テレストリア、ノーリスエン、ハロシアの五国は友好国同盟レザリアンを組んでいて、東から見て一番奥のこのカサブラストにレザリアン同盟本部がある。

 この辺りの冒険者はこの森の素材採取と山脈に変化がないかの調査が主な仕事になる。

 ベイシュタインの情報は王太子の結婚は知っていたけど、他の情報は特にはなかった。


 冒険者パーティーと別れた後は森の中を忍者走りで間引きながら駆け抜ける。イメージは美しい石の兄様達。けして額当ての忍者じゃないよ。あぁ、兄様達って可愛すぎてヤバい。

 途中に小さな村を二つ通ったけど他国の情報なんて持ってなかったし、興味も無い感じだった。情報伝達手段の少ない時代なら普通なのかもね。


 冒険者さんの情報通りにだんだんと見えてきたのは国境都市エメリス。国家同盟レザリアンの中の国境付近の都市は、各国じゃなくて同盟が管理しているらしい。さすがに交易の中心、ゲートの前もなかなか人が多い。普通に入るつもりだったんだけど、時間かかりそうだから城壁を乗り越える。

 市場をさっと見ながら冒険者ギルドへ向かう。余裕あったらゆっくり市場も見たいんだけどなぁ。

 

 ここのギルドは酒場も付いてるタイプだね。最初の冒険の仲間を探すにはぴったり。

 素材採取に害獣の討伐依頼、レザリアンの中はなかなか平和なのかなぁ。昼だから人は多くないってのもあるけどゆるい。冒険者にもギラギラ? ピリピリ? してるヤツがまったくいなくて、新顔のボクに絡んでくるヤツもいない。

 聞き耳収集の後は暇してる職員や飲んでる冒険者に話を聞く。ベイシュタインの出来事もそれなりに伝わってるみたいなんだけど……。

 例の悪役令嬢については、実質的な国の支配、反抗的な人間の排除、民衆の弾圧と虐殺、そして力を増した聖女の暗殺未遂の末に王子の愛を失い婚約破棄からの投獄か……。悪女じゃん。いや、悪役令嬢が実在したのは事実だろうし、ラノベみたいにホントはいい人ですよー、なんてストーリーの方が少ないんだろうな。

 聖女の話は……あんまり知られてないな。絵に描いた様な悪役令嬢とエピソードの少ないポッと出の聖女。これはこれでゲームやラノベのテンプレだね。むしろ聖女の方が転生者かも。自分が悪役令嬢だから思考が偏ってたのかもね。

 よしっと。日が落ちるまでにはベイシュタインに入るぞー。

作品を読んで頂いてありがとうございます。

面白いと感じてもらえたら、いいね、ブックマーク、☆評価お願いします。


至らない点が多数あると思いますが減らして行けるように頑張ります。

作品は今後も加筆、修正あります。

投稿は不定期です。


先に閑話的作品を投稿して……と思ってたんですが、本編と大幅にズレてきたので書き直しか別の作品になりますね。

一緒に読んで評価いただけたら嬉しいです。

本編の執筆が忙しく更新は止まっております


https://ncode.syosetu.com/n2673im/


カスタムキャストでイメージを作ってみました。


※画像はイメージであり、実際のものとは異なります。

挿絵(By みてみん)

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