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問題
「フリルの事……ありがとう」
「ユフィの幸せが私の幸せです。 あんな中途半端な関係を続けられたら、気になって落ち着きませんから」
「わかってたの?」
「はい」
「フリルはずっと傍にいてくれて、ボクが壊れそうになった時も自分の事は気にせずに助けてくれて救われた。ずっとフリルが好きだったんだ。 でも、フリルの周りにはいつも他の誰かもいて、フリルはみんなに優しくて……。 ボクと同じ気持ちじゃなかったらどうしようって、関係が変わっちゃうのが嫌で打ち明けられなかった。 ……ごめんね。 他の女の子にする話じゃない……んっ……」
ゆっくり重ねられる唇が、絡んでくる指と足が、その温もり全てが心地良い。
いつも通りで優しいけど、目には少し妖しさが見えて、ちょっぴり激しくて、もうダメなのに止めてくれなかった。
「残念、もう時間ですね。 お風呂にしましょう」
「うん……」
送らなくていいと言う彼女を無理矢理抱えて走り出す。
ずっと抱きついてきて、唇を合わせてくれるのは嬉しいんだけど、また気持ちが昂ってきてしまうのは問題……。




