表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

143/182

約束ですよ

 タキナさんの空間を出た所は、前が見えないほどの霧に覆われた場所で。

 まだ通常空間じゃないかな?

 少し歩くと霧はだんだんと熱気と湿気を帯びてきて、ぼんやりと人影が浮かぶ。

 何? どこだろ?


 はっきりしてきた人影は椅子に座って髪を洗う裸の……タキナぁ?

 こちらに顔を向けていた彼女とばったり目が合ってしまって、お互いにびっくりして目が見開かれる。


「ユフィ……?」

「タキナぁぁぁ……」


 泣きながら彼女に飛びつくけど、勢い余って床に押し倒す形になってしまう。

 タキナタキナタキナタキナタキナタキナ…………。

 透き通る様な白い肌、銀色の髪に薄い紫色の瞳……。

 ボクのタキナだぁ。

 彼女の感触を確かめてから、唇を合わせてゆっくりと重ね絡めていく。


「ユフィ……さま……。 こんな……所で……いけま……せん」

「ダメっ、我慢出来ない」

「んっ……んあっ……はげしい……です」

「だって久しぶりだから……。 ダメ?」

「ダメ……じゃないです……」


「ダメに決まっていますっ! タキナ、しっかりなさい。 甘やかすばかりがパートナーではないでしょう」

「クーン……。 いたの……?」「姉さま……」

「いたの? ではありません! そんな格好で、どこから入ってきたのですかっ? はぁ。 者共、やっておしまいなさいっ」

「はいっ!」


 みんな居たの?

 ぐぁぁぁ、みんなして寄って集ってボクを(ついでにタキナも)わやくちゃに洗浄していく。

 あぁ、もっと優しくしてほしい。

 乾燥と手入れ、仕上げまで終わったら、二人共浴場から追い出されてしまう。


「ユフィ様。 朝からミネルバ様の所に行っていただきますから、逃げないでくださいねっ」

「はい……すいません……」




「ただいま」

「おかえりなさい」


 寝間着姿のタキナとあらためて唇を合わせる。メイド服じゃない処にみんなの気遣いを感じる。



 部屋のドアを閉じたら、また深く唇を重ね合う。


「髪……伸びたね」

「二日前に急に伸びたんです。 短い方が良いですか?」

「ううん。 とても似合ってる」

「ずいぶん無理をしてきたみたいですね。 お顔が疲れてますよ。 夕食にしますか?」

「タキナが済んでるならいいかな」

「そこは心配しておりません。 ご飯だけはしっかり食べますもんね」

「うん」


 キレイな部屋をさらに整えようとする彼女を抱き留めて、唇を合わせながらベットに二人で倒れ込む。




「おはようございます」

「おはようタキナ」


 起きがけに重ねられる唇は気持ちよくて幸せなのだけど……。


「ユフィ……。 たくさんしてきましたね?」

「な、なんでかな?」

「たいへんに気持ちよくなっているからです。 これでは私も姉さまに習いに行かないと、奉仕されてばかりではパートナーとして釣り合いがとれません」

「ダメだよぉ。 タキナはそのままでいいからぁ」

「私を置いて行ったと思ったら、遊び回ってるわ、婚約して帰ってくるわ、私だって……ヤキモチくらいは焼くのですよ」

「ごめんなさい」

「…………ふふふ。 大丈夫ですよ。 私の事を覚えていて下されば、それだけで十分です」

「忘れないよ。 忘れる訳ない。 ちゃんとタキナの処に戻ってくる」

「はい。 約束です」


 朝から重ねられる唇は、やっぱり美味しくて幸せ。


作品を読んで頂いてありがとうございます。

面白いと感じてもらえたら、いいね、ブックマーク、☆評価お願いします。


至らない点が多数あると思いますが減らして行けるように頑張ります。

作品は今後も加筆、修正あります。

投稿は不定期です。


先に閑話的作品を投稿して……と思ってたんですが、本編と大幅にズレてきたので書き直しか別の作品になりますね。

一緒に読んで評価いただけたら嬉しいです。

本編の執筆が忙しく更新は止まっております


https://ncode.syosetu.com/n2673im/


カスタムキャストでイメージを作ってみました。


※画像はイメージであり、実際のものとは異なります。

挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ