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フラグ回収早すぎじゃない?

 夕食にはかなり満足の様だけど、いじわるなのか話しかけても気のない返事しか返ってこない。

 まぁ、仕方ない。

 高級お布団を並べて、起床時間を告げて横になるのたけど、しばらくしたらボクの背中に引っ付いてくるので向き合ってそっと撫でてあげる。


 エファは一瞬で眠りに落ちて、寝顔を見せてくれて癒されるね。ってか、中高生時代って無限に寝れてた気がする。色んなチートを切ったら一日中眠れるかな? まぁ、こうやって魔装機の中でもないと安心出来ないんだけどね。

 寝よう。考えるのは明日にして、今日は寝よう。


 夜明けの二時間ほど前に起きて朝食の準備をする。

 ボクはスッキリ起きるけど、エファは当然熟睡中。夕食をたっぷり食べたからスープか芋粥だけでいいよね。 

 

「おはよう、エファ」

「んー」


 腕を回して顔を寄せてくる彼女にそっと口づける。

 ふふふ、かわいい。


「ほーら、ご飯食べて準備するよ」

「もっと……」

「調子のんな」


 絡みつく彼女のかわいいおでこをそっとこずく。


「あーーーー」

「ほらほら、起きろ起きろ」


 ボサボサ頭で椅子に座って何処かの空を見ながらフラフラうとうとしてる。

 学生かっ? よく騎士になれたな。

 将来が心配だよぅ。

 下を向いて寝息を立て始めたので、口にスープを放り込むと、また目を輝かせてがっつき始めた。


「ユフィー様」

「なぁーに?」

「ユフィー様と一緒になったら、毎日こんな生活ができますか? いたっ」

「働け。 そんな事ないし、そんな予定も無いよ」

「えーーー」 

「騎士として頑張れば出来るでしょ」

「養って下さい」

「働け」


 デコピンしてさっと準備して、彼女を待たずに下に降りる。

 九郎出せるかなぁ? 出た出た。

 うがっ。 かっけー。

 小さめで黒のほぼ骨格だけのボディと刀二本差しの姿に、死合前の武士のそれが重なる。

 ヤバいよー、すごいよー。

 何でグレートヤマダとか付けるかなぁー?

 これで超重武装のベンケイとやり合うとか信じらんないなぁー。あー、ロングレンジライフルとか要るんだっけかぁー? ロマンだねぇ。

 

 乗り込んで基本動作の確認するけど、素晴らしい。今まで感じてたズレが小さい。

 ブーストとハイブーストモードがあって、ハイブーストモードなら動きのトレース率85%だし、ボクの全力並みのスピードで動けるけど三分しかエネルギーが保たない。やっぱり三分って基本? カップ麺食べる為に?

 九郎使ってたならヤマダって強いな。


 時間を忘れて型やシャドーをしてたんだけど、だんだんと明るくなってきた。

 エファ遅いっ。大丈夫? よく騎士になれたなぁ。


「だぁーかぁーらぁー。 何でまだ食べてんのー? 夜にあんなけ食べたでしょ」

「あー、まだ残ってますぅー」

「食べ尽くさなくていーの。 お腹出てんじゃん」


 彼女のお腹はパンパンだ。甘やかし過ぎたっ。

 予定より一時間遅れ、着替えた彼女を睡眠にしてから担いでマスチペへと走りだす。

 意識あったら絶対もどすからね。


 軍の詰所に着いてエファを起こしたけど、結局もどした。

 既にエチュードはいなくて、カシュが留守番に残されていたので彼女は預けて領事館へと向かう。


 領事館の執務室はエチュードとヤマダ君だけらしくて扉の前に女子二人がいるのだけど、昨日と同じく殺気と恐怖の表情で迎えてくれる。


「遅くなっちゃってごめんねぇ」

「別に問題ありませんよ。 移動距離を考えたら早すぎるくらいです。 もう大体の打ち合わせは終わってますから…………」

 

 マスチペはまたジュノー預かり。

 ジャローダの兵士達はみんな帰国の意思求らしいので、カシュ達も含めてこのまま撤退してもらう事になる。

 ヤマダ達三人もジュノー預かり。ヤマダはボクに付いて行くと言ってるけど、ミネルバに可否を伺ってからの返答になるので、先ずはマスチペの警備に付いてもらう。

 今回と同様の事になったら困るので、ボクはこのまま待機でエファを伝令に出すと言うのだけど、それは却下して、ボクがこれから直ぐに出発して往復する事にしてもらった。エファ一人ではさすがに不安。

 

 

 エファに行かせなくて良かった。

 ネスタフェの町に走るのだけど、全力疾走のボクに向かって認識範囲外から飛んで来るミサイル群。着弾の爆発と同時に正確に狙ってくる実体弾が二発。

 障壁展開……抜かれるっ。 二枚、三枚。一発一枚ずつ。止めれたけど大きく弾き飛ばされる。

 長距離射程なら裁の弓なんだけど威力調節は無い上に索敵は自前。つまり、あの長距離射程は天使の能力だったって事なのよね。ボクが使えば普通よりは長射程だけど、認識範囲外は無理だし、オルネロスで狙撃する方が威力が高い。

 

 射線元に近づく間にもミサイルと実体弾が飛んでくるのを撃ち落とし、避けて、流す。どっちのクールタイムも二分くらいかな?

 敵さんは二十。見えてきたのはシャレードの群れと…………嘘でしょ。

 フラグ回収早すぎじゃない?

 あれは、後々で装備を戻したプロトタイプベンケイか?

 シャレードの後方に二倍以上はありそうな巨大な魔装機が一体。四脚歩行にがっしりとした体、両腕の重武器にミサイルランチャーポッドなどなど、体のあちこちに重火器を装備した動く弾薬庫。

 確かに、これのパイロットが女の子ならギャップで惚れるわ。

 良い面構え。燃えるっ。

 

 近づくとシャレードのミサイルや実体弾なんかも飛んできて、ボクの周りは火の海。爆風だけ計算して、邪魔そうならミサイルを撃ち落として、使えそうな風はそのまま使ってトリッキーに飛び回りながら距離を詰めて行く。

 

 目指すはベンケイのみっ!


作品を読んで頂いてありがとうございます。

面白いと感じてもらえたら、いいね、ブックマーク、☆評価お願いします。


至らない点が多数あると思いますが減らして行けるように頑張ります。

作品は今後も加筆、修正あります。

投稿は不定期です。


先に閑話的作品を投稿して……と思ってたんですが、本編と大幅にズレてきたので書き直しか別の作品になりますね。

一緒に読んで評価いただけたら嬉しいです。

本編の執筆が忙しく更新は止まっております


https://ncode.syosetu.com/n2673im/


カスタムキャストでイメージを作ってみました。


※画像はイメージであり、実際のものとは異なります。

挿絵(By みてみん)

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