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嫌な敵だ

 人の気配を探知次第、先行して処分していく、国境付近でシャレード四体を追加で確保して、後の行軍は予定通り、二人は精神補助魔法の効果もあって居眠りする事もなく頑張れてる。

 シャルマンに入ってからは一般兵ばかりで操者には出会わなかったね。


「二人共お疲れ様。 エチュード起こして」

「はいっ」


 夜明けまで二時間くらいかな?

 いつもの冒険者服に着替えて魔装機はしまって、三人には万が一にも飛ばされない様にロープをかたく体に結びつける。

 三人の間隔を離して、幼稚園のお散歩ロープみたいでちょいニヤけちゃうね。

 

「一気に駆け抜けるから、身体強化はかけておいてね」 


 担ぐと見た目悪いからしないけどエチュードはハーレムかもしれない。

 みんななんとも言えない微妙な顔をしてるけど……クシシシシ。

 フローティング……リリース。


「さてさて、いっくよー」

「ぎゃーーーー」「きゃーーー」「いーーーやーーー」

「やめてぇ。 止めて下さいぃぃ」

「ダメぇ。 ちゃんと風は防いであげてるでしょ」


 娘二人は直ぐに意識が無くなってしまうけど、気絶って睡眠になるのかな? なると良いなっ。

 二人共、ズボンが少し残念な事になっちゃったけどちゃんと洗浄して乾燥させておく。

 大丈夫だよ、ボクも経験あるからね。

 エチュードは頑張るねぇ、身体強化をかけてバランスを保って、自分で飛んでる様な姿勢をとって耐えている。


 マスチペまでの道のりはある程度掃除済だから、敵に遭遇する事もなく町の近くで止まって三人を降ろす。

 引っ張るより止まる方が調整しないと慣性で飛んで行っちゃうから難しいんだからねっ。


「ちょっと様子見てくるから二人の事お願いね」

「わかりました。 お気をつけて」


 周りに人の気配はないから、ふらふらのエチュードに二人を託して町の安全確認。

 入った途端にジャローダ兵に囲まれるとか嫌だからね。

 イタズラするなよー。

 お前だろ? 違うよ、ボクは成長を確かめただけ。


 一気に見張りのいない町の城壁に登るけど、変わりは無いかな? 戦闘の跡もないし、嫌な気配や一箇所に集まってる気配もないね。

  

「大丈夫みたいだから、行こうか?」

「わかりました」

「カモミー、エファ、ほら起きてっ」


「(小声)ユフィ様……。 あの……ズボンは……?」

「履いたままで洗浄と乾燥しといた。 ボクだって経験あるから大丈夫っ」

「そうですか……ありがとうございます」


 念の為、三人はシャレードで北門から、ボクは先に壁を超えて町の様子を見ながら領事館を目指す事にする。


 壁から飛び降りてわざとゆっくり目に気配を匂わせながら街路を抜けるけど特に反応はない。

 女性達がいないなら町なんてそんなものなのかもね。

 結果、領事館にも異常はなく、どこの兵士もやって来なかったらしい。


 カシュとの話はエチュードからしてもらうから、お茶を頂きながら話を聞いて待つ。

 代表者達の話し合いはやっぱり結論は出てなかった、ペハシコリに軟禁されていた女性達は、外は危険で出れないから領事館で給仕の仕事をしてるそうだ。

 ほんとに町の女性は連れていかれていて、王都の近くの町に集められているらしい。すごいイライラするけど、陛下に伝えて任せるしか出来ない。


「はじめまして、ジャローダで部隊長をしてますカシュナッツです」

「ジュノーから責任者として着任いたしますエチュード・バルロッサです」

「ずいぶん早かったですね?」

「はい、ずいぶんと非常識な方がいますので」

「わかります」

「あぁ?」

「すいません」


「…………で、これがルチアーノ陛下からの提案なのですがいかがですか?」

「わかりました。 こちらも本国に確認はとらせていただきますので、遣いを出して戻るまでは、こちらの警備も継続させていただきます」

「助かります。 ユフィ様もそれで大丈夫ですか?」

「別にボクに言う事はないよ」

「改めて、ユフィ様はどういった立場の方なのですか?」

「正式には、かわいい冒険者の、かわいい傭兵の、かわいい学生だよ」 

「まぁ、間違ってないですね……。 えっ、学生なんですか?」

「そー」

「かわいいが増えてる上にクドいな……」

「ですねぇ」

「お前等、つっこめよ」

「つっこんで欲しいのかよ」

「本当の事だからいらないよっ。 けっ。 じゃ、帰るからねっ」

「ユフィ様、ありがとうございました。 一応、タイプⅢを返してあげてもらえますか?」

「えー、やだー。 まだ遊び足りなーい」


 防衛力が足りないと言うので、仕方なく返す。

 シャレードばっかりあっても面白くないんだよー。


 帰り道は敵さんいないなぁ、もうそんなに余裕ないんじゃないの?

 カシュから書類を預かって急ぐ帰り道、いきなりの警告音と共に光が視界を埋める。

 なっ!

 防壁を急展開するけど、まともに当たって弾け飛ばされる。

 チィィィィィィ。

 防壁よ、よくぞ耐えてくれたっ。

 勢いを殺して体勢を立て直して着地、出元を睨むけど何も見えない。

 探知にも反応が無い。認識範囲外からの狙撃? 走ってるボクを? 嘘でしょ……。

 あの光と、光の周りに散っていく光の粒……。

 魔法じゃない。

 見た目だけ真似する事はできるけどイメージはあっても理解できてないから本物は使えない。

 ボクの知ってる限り、これは光学兵器……メガ粒子砲だよね。


 とりあえず射線方向に走るけど魔装機どころか人も見えない。

 ヤバい。

 インクバシャゲームや戦争の絆でもそう、逃げが上手いスナイパーは危険極まりない。

 嫌な敵だ。



 ってか、FS物語はファンタジーだけど、オルトロスとかガムダムってファンタジーに似合わなくないですかぁーーー?

 おーい?

作品を読んで頂いてありがとうございます。

面白いと感じてもらえたら、いいね、ブックマーク、☆評価お願いします。


至らない点が多数あると思いますが減らして行けるように頑張ります。

作品は今後も加筆、修正あります。

投稿は不定期です。


先に閑話的作品を投稿して……と思ってたんですが、本編と大幅にズレてきたので書き直しか別の作品になりますね。

一緒に読んで評価いただけたら嬉しいです。

本編の執筆が忙しく更新は止まっております


https://ncode.syosetu.com/n2673im/


カスタムキャストでイメージを作ってみました。


※画像はイメージであり、実際のものとは異なります。

挿絵(By みてみん)

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