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17.魔法使いと錬金術師の恋話と街への買い物①

 その日の討伐を少し早めに切り上げて、

 食事とお風呂を早々に終えて私と詩ちゃんは女子部屋に向かった。


 ボフッと枯れ草の上にシーツを被せたベッドに飛び込む。

 シーツを被せているとは言え、干し草ベッドは少しチクチクした。

 地面に寝るより遥かにマシとは言え余裕が出来たら安くても良いので、

 早めにベッドはほしい所だ。


 詩ちゃんは、横にならずに干し草ベッドに座って私に話しかけて来た。


「装備どうするか決まりました?」

「武器は使えないだろうから防具を買おうかな。

 動き回るんで邪魔にならない程度の防具にすると思う」


 今日早めに討伐を切り上げたのは、明日街にいって装備を買うのに話し合いをする為だ。

 前衛の男性陣と後衛の私達では、

 装備の傾向が全く違うので男女に別れて話し合いを行なっている。

 今頃男性陣の部屋は、さぞや盛り上がっている事だろう。


「詩ちゃんは、決めてるの?」

「そうですね、後衛ですし重い装備を付けられないので、

 魔法防御が強いローブとかが一般的みたいですが、

 魔法加工してると値段が高いらしくて。

 良い杖があったら杖だけでも良いかなと思ってます」


 後衛職の防具って凄い安いか、すごい高いかの両極端な気がする。

 やっぱり実際に見てみないと決められないねって、

 話になって装備の話はそこで終わった。


「そう言えば、琴音さんって好きな人とか気になる人はいるんですか」


 おっといきなりの恋話乙女トークをふられました。


「うーんと特にいないかな、うん特にいないよ」


 嘘である、います、気になる人います。

 だけどここは様子見、先ずは詩ちゃんの好みも聞きたい。


「そう言う詩ちゃんは、いるの好きな人?」

「私ですか?そうですね、蒼君......」

「え…」

 私は少なからず動揺してしまった。

 きっと表情にも出てしまっただろう。


「蒼君は、琴音さんの想いびとですから論外として」

「......詩ちゃん」


 私はジト目で詩ちゃんを攻めるように見た。


「ごめんなさい、でも見てて一目瞭然なのに下手な嘘つく琴音さんも悪いんですよ」

 詩ちゃんは、くすくすと笑っている。


「そんなに分かりやすいかな」

「蒼君と竜司君はニブチンさんだから気付いて無いと思いますが、

 大和君は間違いなく気付いてますね、偶に気をつかっているみたいですし」


 うん、確かに大和君なら気づいても可笑しくないと思う。

 絶対に女の子のキョウダイがいたと思う。

 更に言うなら姉弟だと思う。

 夜中にお姉さんにアイス買って来てと言われて、

 ブチブチ文句言いながらも上着を羽織って買出しにいく大和君が想像できる。

 でも他の二人をニブチンさんて、詩ちゃんは普段大人しいけど、

 言う時は割と言うタイプみたいだ。


 だけどこのままでは引き下がれない、不平等友好条約だ。


「それで詩ちゃんは好きな人はいるの?」

「好きな人はいませんけど、大和君は話してて良いかなって思います」

「大和君?」

「はい、私はガーって話しかけられると何も答えられなくなってしまって......

 でも大和君は凄くさり気なく話しかけてくれて、

 私が困っていると気付いてくれて顔立ちも好みですし」


 もはやそれは好きな人では?と思わないでもないけど、

 詩ちゃんを揶揄うと不味いと本能が訴えて来るのでやめておいた。


 でも確かに大和君は凄い気づかいさんだし、前髪が長くて一見陰キャっぽいけど、

 切れ長の目に色白で綺麗な肌の美形さんなんだよね。


 私達はその後、いつか街でフルーツパーティか甘いものパーティを二人でしようなどと、

 他愛もない話をして、明日は早いしランプのオイルがもったいないので早めに寝る事にした。


申し訳ございません、一話飛ばしてしまいましたので急遽差し込みました。


飛ばしてしまった話。

14.才ある錬金術師の残念な交渉術

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