序章と言う名の簡易な世界説明
世界には、魔法と呼ばれる力を使う人と魔法を使えない人がいます。魔法を使えない人は、生まれたときから魔法を使うことが出来ません。でも、魔法を使う人も生まれたときから魔法を使えるわけではありません。
魔法を使えるようになるためには、『精霊』と呼ばれる簡単に見つけられなくて、触れなくて半透明でフワフワ浮いている人と仲良くならなくてはいけません。この人達と仲良くなると、体のどこかに小さな宝石が現れます。この宝石が現れたら、魔法を使えるようになるのです。これを『契約』と人は呼んでいます。
『契約』を結んだ魔法を使いたい人は、その契約した精霊の人数や属性によって呼ばれ方が変わります。一人の精霊と契約した人は『魔法使い』、二人以上且つ二種以上の属性の精霊たちと契約した人は『精霊使い』と呼ばれています。
よく『魔法使いと精霊使いはどちらが強いのだろうか?』と言われることがあります。
『魔法使い』は、一種類の魔法しか使えませんがその威力はとても強力です。極めれば、山を一つ消したり海を割ったり出来るそうです。
『精霊使い』は、多くの魔法を使えますがその威力は全て『魔法使いの魔法』に劣ります。
そういう訳で答は、『同じぐらいの強さ』なのです。
『精霊』にも寿命や生死があります。触れられないですから剣等で傷を付けることは出来ません。でも、魔法では傷付けられるからです。だから戦争なんかの噂が聞こえると魔法を使う人達は、その国から逃げ出します。精霊を殺されたりモノのように扱われるのが嫌だからです。
『精霊』は人よりずっとずっと長生きです。そして、『精霊』は自分の寿命が近づくと人の前から隠れます。だから、『契約』を結ぶことの出来る『精霊』は皆年が若いのです。年が若いと言っても、みんな人よりずっと年上なんですけれどね。
けれども、何事にも例外というモノがあります。
生まれながらにして魔法を使うことの出来る人も、実は存在するのです。けれど、生まれながら魔法を使える人のほとんどは、とても寿命が短いのです。
また、『魔法使い』と『精霊使い』の強さは同じぐらいだと言いました。でも、ほんの一握りの人だけ、『魔法使い』と同じぐらいの威力の魔法が使える『精霊使い』が居ます。
そして、このお話は、そんな生まれながらにして魔法が使える人達と、魔法使いと同じ強さの『精霊使い』の青年のお話です。
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