表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/5

初めての魔法と相棒


先程まで会話にさまたげられ聞こえていなかったであろう鳥たちの声や風で揺らめく葉っぱの音が耳に伝わり始める。その音は読に安心感を持たせこれからすべきことを考えさせる。

「とりあえずは街に向かうしかないよなー町に向かう間に魔獣とかに襲われたりしないよな」


この世界に魔獣がいるとは青年は言っていなかったが、読はなぜか魔獣がいることを疑わなかった。異世界と言えば以上発達した獣、魔獣がいるのは定番だからだ。あの自称神様の青年は俺が読書家であることを知っていたし、そして何よりすべてのことを教えてくれるほどやさしい奴には見えなかった。予想の域を出ないが多分だが俺に自分で考えさせ行動させたいのであろう。でなければ魔法やスキルの説明をしないで異世界人を放置というのはさすがにおかしい。この状態で異世界に放り出されたらライトノベル書籍を読み漁っている読でなければすぐに死んでしまうことだろう。


「とりあえず武器はもっといた方がいいよな、本に書いてあるのは使えるって言ったたけど同じように念じればいいのか?」


左手に持つ本に視線を動かし頭の名中で今欲しているものを念じる。

(剣よ出てこい)


そうすると右手の中に平凡な剣が出現した。いきなりのことで少し慌てつつもきちんと剣を握る、サイズや剣の重量があっているのか手になじみ持っているだけで少し強くなった気がする。


「剣に特殊な力はなさそうだなーまぁしょうがないか。よし次は魔法か使うには魔力を認識することから始めなきゃだよな」


(本に書いてあったのを参考にするならば、、、)

そう考え今まで読んできた小説に書かれていた表現を思い出していく。


魔力は血液のようなもので体に流れるナニカが魔力だ。

魔力は特殊な臓器のようなものから発生しそこから体をめぐっている。

腹の奥底を意識し違和感を感じるものが魔力だ。


どの表現も魔力は体と密接に関係していることが示しており、体に意識を向けることが大事だとわかる。あくまで想像上の表現ではあるが何も手掛かりがないよりかはましだ。


地面に座り座禅を組み集中する、そして胴体部分に意識を向けあるかもしれない何かを探し始める。


座禅を初めて数分は立ったであろうか


残念なことに求めていたものを手に入れることができず何とも言えない悔しさが胸の中を支配する。

「やっぱそう簡単にはいかないよなーさてどうしたもんか」


周りを見渡しながら決策を見つけるために考える、木を見ても幹を見ても地面を見てもその答えは出てこない。そうして徐々に視線を動かしていくと、青年に渡された本が視界の中心に収まる。なぜかはわからないがその本に視線が釘付けになってしまう。自然に手が動き手を本に添える。そうする理由は自分ではわからない、ただそうしろと本が言っているような気がした。そうしてまた魔力を求め集中していく。


ソレが何かはすぐに分かった。体の中に流れ気づかなかったのが信じられないぐらい存在感にあふれていた。そう魔力だ。魔力を自覚し理解すると全身が魔法を使いたいという衝動に駆られる始める。魔法の使い方は全くわからない定番の文章も発動のカギになる言葉もだ。だが体はそのことはお構いなしに衝動に身を任せて動き出す。


(なんだ体が勝手に、、、)

自分の体が勝手に動き始め魔法を発動しようとしていることが分かる。


(そうか本!)

もしやと思い手に持つ本を見てみると本が光を放っておりその姿はどこか俺に任せろと言っているように思えた。


(そうかわかったお前に任せるとするよ 相棒 )


【木槍】


相棒の言う通りに体を動かし魔法を唱えると、木でできた槍が地面から生える。

そうして読は初めての魔法を唱え、本を相棒として認めたのであった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ