命令18
次の朝目を覚ますと私の頭はなぜかスッキリしていた。
昨日は結構追い詰められてたのに不思議。
リビングに行きお父さんお母さんにおはようと言う。
出来るだけ明るめに。 いや、明るく行こう。 私は前向きに行くって決めたんだ。
「おはよう美穂。あのね、あの後お父さんと話したんだけど美穂に押し付けがましい事ばかり言っちゃった。 ごめんなさい、でも学校はサボっちゃダメよ?」
「うん、わかってるよ! こっちこそごめんね。お父さん、お母さん」
ちょっとまだぎこちないけど大丈夫。
山瀬君にも謝らなきゃ。
学校に着き私は教室に入って貴樹君を確かめると来ていないのかいないだけなのか…… もう私と関わりたくないのかな?
すると目線を変えると目の前に山瀬君がいた。
「わぁっ!」
「おっと、こっちも少しびっくりした」
「あのね山瀬君、調子いい事言ってるかもしれないけどごめんなさい。 私言い過ぎたし、許してもらおうなんて思ってない。 だけどごめんなさい」
「なんだよ、それ? 俺は何も気にしてないよ。 月乃悩み打ち明けてくれたろ? 確かに俺なんかじゃどうしようもなかったかもしれないし、だから謝るなよ」
「ありがとう、それに好きって言ってくれた事嬉しかった。 だけど私山瀬君の気持ちに応えれる資格がないの。 あれだけ酷い事言っちゃったし、貴樹君の事もまだ全部済んでない」
「いいさ、俺は月乃の気持ちが落ち着くまでずっと待つよ。 つっても藤原の奴こないな……」
「私と会いたくないのかもしれないね」
「なんかあったのか?」
「……実はね」
私は昨日の事を山瀬君に話した。 話しておいた方がいいと思って。
「そうか、そうだったのか……」
「だからね、もしかすると山瀬君にも迷惑掛かるかもしれないの、だけど私出来る限りなんとかするから!」
「ん〜、まぁいいよ? 俺は」
「え?」
「だってそんな事しても藤原がストック持ってるんだろ? きりないって。 だからさ、俺の事はいいよ。それで済むなら月乃はこれ以上無理すんな」
「だってそれじゃあ……」
「言っただろ? 俺月乃の事が好きだって。 だから俺はそんなんへっちゃらだよ? それに昨日は月乃が体張って写真取り返してくれたんだろ? それだけで嬉しいよ」
「あ、ありがとう」
私は久し振りに山瀬君とまともに話せた気がして少し恥ずかしかったがよかったと思えた。
「それにしても藤原の奴は贅沢だよな。 月乃がこんだけ考えてるのに放り出すなんてよ」
「ちょっと私もおかしかったからね。ちょっとじゃないか」
「だったらこれからは良い方に行くと良いな」
「うん、今からでも遅くないって山瀬君言ってくれたしね! あれなかったら私まだ落ち込んだままだったよ」
「俺の言った事で月乃が前向きになってくれたなら何よりだよ」
そして私は貴樹君を待ったが彼はそれ以降学校に姿を見せなかった。 どうしているんだろう?
1週間が経ち貴樹君はまだ学校を休んでいるので私は彼の家を先生から聞いて直接行ってみる事にした。
そして貴樹君の家に向かう。 意外、学校から結構近くに住んでいたなんて。 私はそんな事も知らなかったんだな。
以前付き合った時も彼は電車に乗ったりしてわざわざ必要もないのにそんな事をしていたんだ……
どうしてそこまでして…… いいんだ、当たって砕けろだ。 どうせ私はもう貴樹君の興味の対象外なんだからいちいち考えても仕方がない。 もう翻弄されたりしない。
そうこうしているうちに貴樹君の家に着いた。 結構お金持ちそうな家でびっくりしてしまった。
私は少し緊張してインターホンを鳴らす。




