●1●転校してきた少女
進級して中学二年生になった俺、赤城優太は次のクラスにどんなメンバーがいるのか楽しみにしていた。去年は大したことなかったからな。今年こそ。
始業式が終わったあと、学年の集会があった。
そこでクラスが発表された。俺は5組。2年5組だった。メンバーは・・・、おっ、不知火啓介・・・ケイスケがいるじゃん!ラッキー!
啓介は小学校から仲がよかったやつだ。仲がいい奴が一人いるだけでもありがたい。
えーっと、あとは・・・ん?見たことがない名前があるな。しろざき・・・?いや、きのさきか?わからないな。転校生か?名前からして女子っぽいな。
ふと横を見ると、一人の女子が横に立っていた。
「うおっと?!あたった?ごめん。」
「別にいいよ。赤城さん。それと、よろしく。」
ふと彼女の名札を見た。あぁ、この人が城崎詩菜か。・・・あれっ・・・?
教室に入ると感じる。また新しい中学校生活がはじまるんだな・・・!
まずは自分の席を探す。・・・あった。といっても一番前だな・・・名前順だから
仕方ねぇか。取り敢えず隣はだれだ?・・・え、城崎?
「取り敢えずよろしく、城崎さん。」
「城崎って呼び捨てでいいよ。さっきも言ったけど一応隣の席になったし。よろしく。」
「えーっと、突然で悪いけど、転校生だよな?」
「そうだけど。あぁ、ちゃんと自己紹介やってなかったからね。でも進級時に転校してきたから自己紹介はなさそう。」
「あとさ、昔この近くで住んでたりしてなかった?なんか前にも話した気が・・・。」
その時、先生が入ってきた。結局彼女にききたかった大事な質問はできないままだった。ま、まさかな・・・。