桜道咲羅(さくらみち さくら)
「痛って~」
俺は廊下を歩いていると一人の女子とぶつかった。
「大丈夫ですか?」
「あぁー、私の本が破けてる!」
「あ、すいません」
「540円」
「え、」
「本の代金だ。弁償するのは当たり前だろう」
俺はいざこざになるのは面倒だったので仕方なくお金を渡した。
「今度から気をつけろよ」
そう言って彼女はさっていった。
変わった人だなと思っていると生徒手帳が落ちていた。あの人のかな?名前には桜道咲羅と書いてあった。あれ?どこかで聞いたことがあるな。生徒手帳に2年D組と書いてある。・・・同じクラスだ。明日渡そう。
次の日、早く目が覚めたのでいつもより早く登校した。すると昨日ぶつかった彼女がいた。
「あの・・・桜道さんですか?」
「え、ああ、そうだけど」
「これあなたのですか?」
「あ、私の生徒手帳。無くなったのかと探していたところだ。ありがとう」
「あ、いえ。」
「君の名前は赤岸春走だったな。」
「そうだけど」
「友達いないだろ」
グサッ・・・と心に突き刺さった。人から言われると結構痛々しい。
「いない・・・です。」
「だろうな。周りの奴らが噂していた。そこでなんだが部活に入らないか?」
「え、どんな?」
「リア充どもを懲らしめる部活だ。お前も入れ。否定は認めない」
「え?えぇぇーー強制!?」
「では早速入部届けに名前を書け。」
俺は言われるがまま書いた。拒否権はないのかよ。
「では放課後にまた」
こうして俺はわけのわからない部活に入ることになった。