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吸血彼女  作者: 桜庭かなめ
第4章
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プロローグ『シンマイ』

第4章



 ついに、この時がやってきました。


『ルーシー・アメリア。エリュ・H・メランの殺害と、人間界侵攻の突破口を作ることを命ずる』


 魔女界での幾多の訓練をトップでクリアしたあたしに課せられた使命は、これまで何度も仲間を倒してきたエリュ・H・メランの殺害と、人間界侵攻の足がかりを作ること。

 エリュ・H・メランは相当なやり手の吸血鬼で、人間界で見つけた椎原結弦というパートナーも相当手強い人間なのだとか。椎原結弦を殺すべきという意見もありますが、あたしは彼をこちら側に引きずり込めば、かなりの戦力になると考えています。

 人間界では初の任務ですが、みんなに期待されている以上、きちんと任務を完遂したいと思います!


「任務が成功したときには、エリュ・H・メランの亡骸と一緒に、この魔女界に帰ってきたいと思います!」


 あたしがそう言うと、仲間の魔女から頑張れというエールをくれます。敵が強いからこそみんなはあたしのことを応援してくれるのです。あたしならきっと、先の戦争で多くの魔女を殺し、今は先輩魔女達を続々と倒してきたエリュ・H・メランに対して、雪辱を果たしてくれると。

 エリュ・H・メランに人間のパートナーがいるのであれば、あたしも人間のパートナーを持つべきでしょう。憑依はしますけれど、人間だって心を持っている。魔女の正義をしっかりと話せば、きっとあたし達に協力してくれるはずなのです。


「ルーシー・アメリア! 人間界に行ってまいりますっ!」


 そして、あたしは魔女界から人間界へと向かいます。

 人間界の日本という国はちょうど朝。太陽が昇っていくことで、吸血鬼の力が無くなっていくのです。

「さて、まずはエリュ・H・メランと椎原結弦の近くにいる人間に憑依しましょうか」

 見えます。見えますよ。皆さんの持っている負の感情が。今、笑って歩いている人も、心に何かしらの穴が空いてしまっているんですね。ふふっ、そういうところに魔女が入り込んじゃうんですよ。

 椎原結弦が通っている私立赤峰高等学校に先回りすると……おやおや、既に何人か来ているではありませんか。


「……あの人がいいですね」


 以前、人間界侵攻のために行った魔女が得た人間界のデータは頭に入っています。あの人、椎原結弦に関わりがあって、しかも、心に大きな穴が空いている。


「あの人に憑依しちゃいましょう」


 ターゲットとなった人間に憑依すると……とても強い力が体中を駆け巡ります。こんな感覚、魔女界では味わったことがありません。ふふっ、どうやら人選は正しかったようですね。さすがはあたし。

 さあ、エリュ・H・メランの殺害と、人間界侵攻への第一歩を踏み出すことができましたよ。覚悟しておいてくださいね。吸血鬼の皆さん。

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