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《近々コミカライズ発売予定》道にスライムが捨てられていたから連れて帰りました  作者: イコ


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マンティスダンジョン 1

 一匹のカマキリと向かい合います。

 全長二メートルを超える緑色の魔物。


 それに相対するのは、新装備を全て装着した私です。


 (頭)サークレット。(ユイさん、カリンさんからのプレゼント品)

 (体)全身白タイツ(売店購入)、落武者の胸当て(ご近所ダンジョンのドロップ品)

 (足)ボクサーシューズ(赤、白カンガルードロップ品)

 (アクセサリー)白マント(売店購入品)

 (武器)白金、鬼切丸(どちらもご近所ダンジョンのドロップ品)


 色々とゴチャゴチャした装備になってしまいましたが、私にとっては大切なものばかりです。


「さて、まずは正眼に構えて対応してみましょう」


 鬼切丸さんを構えました。

 そんな私を見たカマキリさんが体を大きく見せるように、両腕を広げてゆっくりと迫ってきたかと思えば、今度は速度を上げて鎌を振り下ろしました。

 思っていたよりも腕が長くて避けきれなくて、刀で受け流します。


「いきなりですね!」


 続けて鎌を振るってきますが、左右に振り下ろされる鎌の順番通りに攻撃を受け流しながら、次第に行動のパターンを理解して、振り下ろされた鎌を避けて一文字斬りをしてカマキリを斬ります。


 細く弱いと思っていた体は意外に固く。

 それでも鬼切丸さんの威力が上回って斬り裂くことができました。


「ふぅ、魔石になりましたね」


 胸部と腹部の結合部に当たる細いところを狙ってよかったです。

 太いところだと斬れないかもしれないと思いました。


「刀は斬ることが大切なのはわかりますが、白金さんの方がどうしても使いやすく感じますね。慣れていないとここまで難しく感じるのですね」


 私はカマキリを斬った感触を忘れないように一文字斬りの素振りをします。

 東郷さんに教えてもらった通りに刀が振れているのか疑問です。


「ミズモチさん。どんどん行きます。背中をお願いしますね」

《は〜い》


 先へと進んでいくと同じようなカマキリが出現しました。

 私は鬼切丸ではなく、白金さんに武器を持ち替えて、先ほどと同じようにカマキリの動きの観察をしました。

 やはり同じように左右の鎌を交互に振って、バタバタと足を動かして攻撃をしてきます。


 白金さんを持ったことで、気持ち的にも余裕ができて、防御することも簡単になりました。


「まずは、真向斬り」


 刀のように白金さんを持って、カマキリの頭を真っ向から斬るように、剣道の面をイメージします。

 鎌を振って出来たスキに、顔面を斬るイメージで叩きつけると、イメージ通りにカマキリの面が斬れました。


「えっ? 白金さん?」

「ヴュ〜!」

「えっ? 白金さんでも斬れるのですか?」


 私が疑問に思っていると、ミズモチさんが白金さんに纏わせた魔力を刃としてイメージすればできることを知りませんでした。


「鬼切丸さんを使う前に、白金さんで学ばせてもらうことにしましょう」


 次のカマキリさんを相手に、袈裟斬り、一文字斬り、突きなどを試していきます。

 カマキリさんの攻撃パターンは一定なので、剣術の訓練としては素晴らしい相手ですね。


 さすがはユイさんのおすすめスポットです。

 白金さんで安定して振るうことができてきたので、鬼切丸さんに持ち替えて同じように刀を振います。


 すると、白金さんで練習できたこともあり、鬼切丸さんを使っても最初の頃よりもスムーズに使うことができました。


 白金さんと鬼切丸さんの違いは、白金さんは魔力を纏わせて、いつも通り使うことと、剣術の切り方を体に覚えさせようと意識すればよかったのですね。

 鬼切丸さんは、その刃で斬らなければいけないと、思い込んでいました。

 剣術の使い方に囚われすぎていたんだと思います。


 そこで、白金さんを使う時のように鬼切丸さんにも魔力を流すイメージをすると、手に馴染むような感覚が伝わってきて、スムーズにカマキリを斬ることができました。


 白金さんが魔力で作った刃で強引に斬っているような感覚だったのに対して、鬼切丸さんで斬ると、スッと刃が通るように綺麗に斬ることができます。


 斬るという感覚がわかった気がします。

 今度はカマキリの動きだけを予測して、それぞれの動きに合わせた鍛錬を行うことにしました。

 八つの斬り方を使う際に自分の体に癖があり、それぞれの斬りやすさ斬りにくさが存在します。


 私は白金さんを使っていたこともあり、薙ぎ払いの一文字斬りと、突きの方が得意です。

 真向斬りや袈裟斬りは一度振り上げる行為が苦手で、それよりも逆袈裟斬りのように下から上へ斬り上げる方が得意でした。


「ふぅ、何体斬ったのでしょうか?」


 四日で一万回の素振りをしていたおかげで、百体や二百体切ったぐらいでは疲れません。


 魔力も消費すると、ミズモチさんが補充してくれるので無限にカマキリを斬っていられるような気がします。


「ふぅ、ですが、流石に三時間ぶっ続けで斬り続けるのは疲れましたね。残り十体を斬ったら今日は終わりにしましょう」

「ヴュ〜!」


 ミズモチさんも、私が相手しきれないカマキリを倒しては食しておられました。


「これで十体目!」


 そう言ってカマキリを切った瞬間にレベルが上がりました。


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