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金沢城の化け狸ダンジョン 1

 この間、私はレベルが上がって16になりました。


 レベル 16(SP160)


 SPをタッチすると項目が現われました。


・魔物の攻撃強化+15

・魔物の防御強化+15

・魔物の魔法強化+15

・魔物の魔法防御強化+15

・魔物の異常耐性強化+15

・魔物の回復+15

・魔物の異常耐性回復+15

・魔物の肥大縮小(中)

・柳流杖術免許皆伝

・集中

・成長の肥料


 今回は目の見張るものはありませんね。

 精々、成長の肥料でしょうか?

 柳流杖術免許皆伝は嬉しいですね。

 上級かと思えば、柳流杖術を習得したということなのでしょうか?


 今回も全ての項目を習得することができましたので、全てを習得しました。


 new魔物の肥大縮小(中)


 ・魔物によっては体を肥大縮小できる種がおり、限界を超えて大きさを超える際に負担が少なくなる。


 これはあれですね。ミズモチさんの大きさが変わるということなのでしょう。

 今までも、小さくも大きくもなれていましたが、今回のスキルでミズモチさんの負担が減るのは嬉しいですね。


 new柳流免許皆伝


 ・杖術の一種である柳流を習得した。ただ、流派は他にも存在するので、杖術を極めたわけじゃない。


 柳先生の技を全て習得できたのですね。先生には感謝と敬意を忘れないようにしないといけませんね。


 new集中


 ・魔力を使う際や、戦闘時に集中力を高めることができる。


 えっと? これは何が出来るのでしょうか? 集中するだけ? 今までとの違いがわかりませんね。


 new成長の肥料


 ・魔力の種を育てる肥料。詳細不明


 え〜と、ポイントが1なのでまぁ問題はありません。

 ただ、全く意味がわかりませんね。

 Kには関係ないと思いますが、これはこれでどうなっていくのか、少し楽しみかもしれません。


 ふぅ、スキルの見直しが終わったところで、私は辿り着いた金沢城公園前で一息吐きます。


 カオリさんと通った時は、薄暗い雲がかかりどんよりとした暗雲が立ち込めておりました。少し雨も降ってきました。風もあるので、城へ入るのがドキドキしますね。

 夜ということもあり、禍々しい雰囲気まで放っているように感じます。


「金沢城を創り出したのは、化け狸だそうです。それこそ巨大な狸がその昔金沢の城下町を荒らした伝説があるとか? 赤面山の化け狸という顔を赤くする狸の伝承から派生したとか? まぁ実際に狸の魔物が出現して、武器を持ち攻撃を仕掛けてくるので、B級ダンジョンとして認定されているんですね」


 ミノタウロスダンジョンと同じく、B級上位としてランクされているので、油断はできません。


「ミズモチさん。カオリさんが待っているので、絶対に無事に帰りましょう」


《ゴハン♪ゴハン♪》


 ミズモチさんがノリノリなので、頼もしいですね。

 心強い限りです。

 ですが、初めてのダンジョンなので絶対に油断はしません。

 

 橋を渡り、門の前にいる冒険者ギルドの方へランクを見せます。


「あんた一人かい?」

「はい。テイマーなので、テイムしたスライムと共にダンジョンに入ります」

「スライム? まぁB級だからそれなりに実力はあるんだろうけど。舐めていると死ぬよ」

「別に舐めてはいませんよ」

「まぁ、冒険者なんてしているんだ。好きにしてくれ」


 あまり感じの良くない人でしたね。

 一先ず門を潜れば、右手に茶店のような建物があり、広場がありました。左手にはお城が見えております。正面から螺旋状に上がっていくようですが、すでに全方位を囲まれた状態です。


「なっ! 白金さん、お願いします! ミズモチさんこちらへ!」


 戦国時代にありそうな鎧を身に纏った狸たちが火縄銃を持ってこちらを狙っているのです。それも隊列を組んで、指揮官らしき狸もいます。


『撃てー!!!』


 狸の指揮官さんが命令をすると一斉に火縄銃が放たれました。

 威力が現代のものよりも劣ると聞いたことがありますが、白金さんは大丈夫でしょうか?


「うわっ! 凄い衝撃です!」


 白金さんを盾にして、身を屈めて火縄銃の攻撃に耐えていますが、ジリジリと魔力が削られていくのを感じます。

 もしも、ミズモチさんが魔力を補給してもらわなければ私の魔力だけでは猛攻を耐えられません。


 今までミノタウロスダンジョンや、ビッグバットダンジョンなので、大量なモンスターと戦ったことはあります。

 ですが、ここまで連携をとって攻撃を仕掛けてきた魔物はいませんでした。


「全然攻撃が止みませんね。ミズモチさんどうにかできませんか?」


《任せて〜!》


 ミズモチさん頼もしすぎます。何か秘策があるのでしょうか?


《アイスアロー!!!いっぱい!!!》


 ミズモチさんが魔法名を言うと、私たちの頭上に大量の氷の矢が生まれました。


「えっ? これは凄く多くないですか?」


 私はミズモチさんがここまで多くのアイスアローを出しているところを見たことがありません。


《いくよ〜!》


「えっ?」


 アイスアローは火縄銃を撃っている狸火縄銃部隊に飛来していきました。

 凄いです。ミズモチさん。

 私の魔法ではそんなことができません。

 精々、頭を光らせて目眩しをすることしか考えていませんでした。


「ありがとうございます! 攻撃が止みました。進みましょう」


 遠距離でなければ、こちらからだって手立てはあります。


「白金さん。薙ぎ払い!」


 長く伸びた白金さんが狸火縄銃部隊を薙ぎ払っていきます。


「よし!瓦解しました。ミズモチさん。突っ込みます!」


《ゴハン♪》


 ミズモチさんはぶれませんね。

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