終わり
現代社会にて殺し屋として務めていた主人公。そして彼はその職柄故に殺されてしまうが…
田舎の山奥にある西洋風の豪邸にて
「お、お前の目的は何だ!?」
うつ伏せの状態で抑えつけられている男がそう喚く。私はそれに応え一枚の写真を提示した。それを見やった男は恐怖と緊張で震え始める。
「この女は…ま、待ってくれ!あんた殺し屋なんだろ?な、なら金をやる!5、500万!いや1000万くれてやる!」
目的が復讐だと気づき、懐柔しようと金を商材に命乞いフェーズを始めるが、私はそれを無視し首に刃を突き立て、そして無造作に引き裂いた。
頸動脈の切断によりドクドクと血が溢れ、生命の気配もまた溢れ出る血に比例するように消えていく。そして少ししてから止まった。
この男は富裕層の人間であり、隠蔽工作を容易に行える財力があった。そしてくだらない欲望を満たすために過去11年間に渡り14人の少女に性的暴行を加えた上で命を奪った外道である。
生命活動の停止を確認し、依頼人に死体の写真を送る。そして戦利品として血を少し採取し、その場を後にした。
私は外道専門の殺し屋であり、殺害欲求を持ち、そして人の助けになる仕事を夢に持った私にとっては天職と言える。それに収入も悪くなく、まだ8年目であるが生きていく上では困らないだけの金がある。まぁそれだけ大金をはたいてでと殺したい人間が多いのだが……それはさておき今日は記念すべき日である。
今回の獲物の血でプレパラートを作成しショーケースに並べる。それを見やり…
「あぁっ!最っ高だぁ!」
規則正しく陳列する1000枚の血のプレパラート。この全てが生きることも許されない外道達の者。その狂気的な光景に私は快感の渦に包まると同時に胸に熱いものを感じたが、この熱に何処か違和感を覚える。
それから 数秒程してこの胸の熱が物理的な物だと分かった。私の左胸から紅蓮色の血が流れ出ている。そして呼吸が徐々に困難になりつつあるのを感じた。
どうやら狙撃されたようだ。そしてこの一撃は肺を貫いる。血胸でもうすぐ死ぬことになるだろう。だが、後悔はない。人を殺してきたのだ。殺される覚悟はあった。それに楽しかったしな。
私は拳銃を取り出し銃口を頭につけ、そして自らに終わりを告げた。
初めまして鉄鉄と申します。次回からは1万文字を目処に描いていく所存です。私は物語を書くときざっくりとした流れから肉付けを行っていくので理解不能な内容が多くなると思われます。ご愛読ありがとうございました!