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14. 豊臣秀吉

歴史が好きな『モトヤ』と『ソウマ』の何気ない日常。

また『モトヤ』がズレたことを言っているので『ソウマ』が困っています。

こっそり...聞いてみましょう。

【モトヤ】ねえソウマ、朝って毎日新鮮だよね!起きた瞬間からもう世界がキラキラしてるもん。


【ソウマ】そんな爽やかに起きてないだろお前。いつもギリギリまで寝て、半目で這いずりながら玄関行ってんじゃん。


【モトヤ】いやいや、あれは新種のヨガだから。


【ソウマ】絶対ちがうわ。完全にナマケモノの生態だから、あれ。


【モトヤ】まあまあ。でさ、朝の楽しみといえばやっぱり目覚まし時計止める瞬間だよね。


【ソウマ】あれ楽しみなのかよ。


【モトヤ】そうだよ。最近は戦国武将シリーズにしてるんだ。今日は豊臣秀吉モデルでさ、止めると「あっぱれじゃ~!」って褒めてくれるの。


【ソウマ】地味に気分いいなそれ。


【モトヤ】明日は信長モデルにするよ。止めた瞬間「起きぬなら、燃やしてしまえホトトギス」って。


【ソウマ】急に危険だな。


【モトヤ】だろ?だから慌てて起きるよね。「燃える!」って。


【ソウマ】本当に火事になったら大変だろ…。


【モトヤ】でさ、毎朝の電車通勤も最近すごく楽しいのよ。


【ソウマ】満員電車が楽しいわけないだろ。


【モトヤ】いや満員電車もよく見れば秀吉の一夜城だからさ。


【ソウマ】どういうこと?


【モトヤ】昨日までスカスカだった車両が一晩でぎゅうぎゅう。まさに現代版・一夜城だよ。


【ソウマ】秀吉、使い方間違ってるぞお前。


【モトヤ】しかもさ、満員電車の中でみんな黙ってスマホ見てるの、あれ実はみんな武将だからね。


【ソウマ】なんでだよ。


【モトヤ】あれ、実は戦の前の静けさだから。


【ソウマ】通勤だよ、ただの。


【モトヤ】いやいや、あれ電車降りる瞬間、全員一気に「うぉー!」って突撃するじゃん。


【ソウマ】それただ降りる人だから。


【モトヤ】だからさ、俺いつも降りるとき心の中で「敵は本能寺にあり!」って叫んでる。


【ソウマ】混ぜるな混ぜるな、秀吉じゃないしお前。


【モトヤ】んで、会社についたらまずエレベーター乗るんだけど、あれも最近ワクワクするんだ。


【ソウマ】普通だろ、エレベーターなんて。


【モトヤ】いや、エレベーターのボタンを押した瞬間から俺、完全に天下人になるから。


【ソウマ】意味わからないな。


【モトヤ】ほら、みんなが「上へ参ります」って言われて、みんなで昇るのよ。まさに出世街道一直線!


【ソウマ】お前の出世、6階止まりじゃんか。


【モトヤ】そこは触れないでよ。秀吉だって最初は足軽から始めてんだから。


【ソウマ】お前の場合、足軽以下だよ。


【モトヤ】ひどいなぁ。でもね、仕事中も秀吉に励ましてもらってるよ。


【ソウマ】どういうこと?


【モトヤ】俺がコピー失敗すると、秀吉が耳元で「鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」って言ってくれる。


【ソウマ】何その秀吉式コピー術。


【モトヤ】で、成功すると「ようやった!」って褒めてくれるのよ。


【ソウマ】ただの妄想じゃねえか。


【モトヤ】いや、心の秀吉って大事だよ。秀吉は人を引きつけるのが得意だったんだよ?


【ソウマ】ああ、有名だなそれ。


【モトヤ】だから俺も秀吉を見習って、社内のみんなにバナナ配ってる。


【ソウマ】猿だからってそれ安易すぎるわ。


【モトヤ】そしたら課長に「俺を猿扱いするな」って言われちゃってさ。


【ソウマ】当たり前だろ。


【モトヤ】いや、でも課長が一番うまそうに食ってたけど。


【ソウマ】そこは猿じゃねえか。


【モトヤ】あ!あと帰り道も最近は秀吉流だよ。


【ソウマ】何だよそれ。


【モトヤ】帰宅の途中にコンビニで買い物するとき、レジに並ぶ瞬間に「刀狩りじゃ~!」って叫ぶの。


【ソウマ】迷惑すぎるだろ。


【モトヤ】で、みんなが驚いて振り向いた隙に、一番にレジに並べる!


【ソウマ】ただの割り込みだろ。


【モトヤ】これぞ秀吉式の頭脳作戦!


【ソウマ】犯罪に近いわ!


【モトヤ】そう?でも俺、そんな一日を終えてベッドに入る瞬間も秀吉と一緒なんだよ。


【ソウマ】それはもういいよ。


【モトヤ】布団に入って眠る直前に、「夢のまた夢…」ってつぶやいて寝るの。


【ソウマ】カッコつけんな。


【モトヤ】だから最近は寝るのも戦国時代っぽくて楽しいのよ。


【ソウマ】もうお前、一人だけ時代が違うよ。


【モトヤ】いやー、でもソウマも明日から秀吉生活しようよ!楽しいよ~!


【ソウマ】絶対に嫌だわ。


【モトヤ】そんなこと言わないでよ、ソウマ。秀吉生活、本当におすすめなんだって!


【ソウマ】おすすめされても困るよ。だいたい日常生活に秀吉は必要ないだろ。


【モトヤ】いやいや、むしろ現代こそ秀吉を求めてるよ。


【ソウマ】どういうこと?


【モトヤ】だって世の中ストレスばっかりだろ?そんな時こそ秀吉のポジティブ思考で乗り切れるんだよ!


【ソウマ】例えばどんなのだよ?


【モトヤ】仕事でミスして上司に怒られたとき、秀吉風に考えれば「敵を欺くにはまず味方から」って、自分の失敗も策略の一部みたいな気分になれるじゃん!


【ソウマ】お前のミス、全然策略じゃないだろ。


【モトヤ】あと、財布落として落ち込んだときも、秀吉式ポジティブで乗り切れるよ。


【ソウマ】それ乗り切れるのか?


【モトヤ】「天下布武のためには多少の犠牲はつきもの!」って考えるのさ。


【ソウマ】天下関係ないし、犠牲デカすぎるわ。


【モトヤ】あとは、片思いの女の子に振られたときも秀吉メンタルなら即復活よ。


【ソウマ】それ結構きついと思うけど…。


【モトヤ】いやいや、「よき馬は後から来る」って、もっといい人があとで来るんだって思えるだろ?


【ソウマ】だからって振られてすぐに次の子探すのは早すぎるだろ。


【モトヤ】いやいや、秀吉のスピード出世を考えたら、恋愛もスピード勝負だから。


【ソウマ】だから振られるんだよ、お前は。


【モトヤ】まあそれはいいとして、ソウマも秀吉生活しないと人生損するって!


【ソウマ】全然損してないわ。


【モトヤ】じゃあさ、一回だけ試してよ。


【ソウマ】何を試すんだよ?


【モトヤ】寝る前に布団の中で、秀吉風に明日の計画を立てるの。そうするとめっちゃ気持ちいいよ。


【ソウマ】具体的にはどうやるの?


【モトヤ】まずね、「明日は敵(上司)の裏をかいて出勤を5分遅らせてやろう」とか。


【ソウマ】ただの寝坊だろそれ。


【モトヤ】あとは、「昼飯は城攻め(社員食堂)をやめて、敵陣コンビニで弁当を調達せよ!」とかさ。


【ソウマ】昼飯食うだけなのに無駄に壮大だな!


【モトヤ】いいでしょ?それに寝る前に秀吉みたいに派手な夢を見ようって決めるのもいいよ。


【ソウマ】それはちょっと楽しそうだな。


【モトヤ】例えば「夢で天下統一するぞ!」って決めて寝ると、めっちゃいい夢見れるから。


【ソウマ】本当に見れんのかよそれ。


【モトヤ】でも実際昨日それやったらさ、夢の中で俺、信長に追い回されてめちゃくちゃ怖かった。


【ソウマ】最悪の夢じゃねえか。


【モトヤ】でも俺逃げるの上手だからさ、結局夢の中でも秀吉みたいにうまく立ち回ってたよ。


【ソウマ】夢の中くらい自由にしろよ。


【モトヤ】まあ要するにね、秀吉精神は現代にこそ必要なのよ。人生何があっても前向きに楽しめるから。


【ソウマ】言いたいことはわかったけど、お前の場合ポジティブ通り越してただの現実逃避だからな。


【モトヤ】そうかな?じゃあ明日も会社で秀吉精神全開で頑張ろう!


【ソウマ】ほどほどにしろよ?お前が秀吉全開にすると、職場の方が「夢のまた夢」になるからな。


【モトヤ】いや、俺が会社の秀吉になって、職場のみんなを天下統一してみせるよ!


【ソウマ】うん、それ完全にブラック企業の社長だわ。

ありがとうございましたー!!!!

残念ながら元気になれなかった方は次のエピソードにお進みください。

元気になれた方はまた来てくださいね。(๑•̀ - •́)و✧

リアクションもありがとうございます。コメントも励みになります!

では、また明日!

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