11. 沖田総司
歴史が好きな『モトヤ』と『ソウマ』の何気ない日常。
また『モトヤ』がズレたことを言っているので『ソウマ』が困っています。
こっそり...聞いてみましょう。
【モトヤ】なぁ、ソウマ。俺、最近沖田総司にハマっててさ。
【ソウマ】また急に歴史か。お前、昨日まで坂本龍馬が好きって言ってただろ。
【モトヤ】龍馬はもういいんだよ。なんか土佐弁が聞き取れなくて疲れちゃって。
【ソウマ】いや、絶対会ったことないだろ。沖田総司は何でまた?
【モトヤ】なんかさ、沖田総司って剣の天才なのに、実はめっちゃ優しい性格で、近所の子どもとよく遊んでたんだって。もう完全に俺と同じなんだよ。
【ソウマ】どこがだよ。お前、子どもに道聞かれただけでパニックになってただろ。
【モトヤ】いや、あれは違うよ。「未来を担う子どもに簡単に答えを教えてはいけない」っていう教育方針だよ。
【ソウマ】いや、方向音痴を認めろよ。
【モトヤ】でも沖田総司はほんとに努力家でさ、毎日朝早くから剣の稽古を欠かさなかったらしいよ。俺もそれを真似して、今日から朝稽古始めたんだ。
【ソウマ】おお、いい心掛けだな。何時からやってんの?
【モトヤ】まぁだいたいお昼過ぎかな。
【ソウマ】もう夕稽古だよそれ。どこが朝なんだよ。
【モトヤ】朝稽古の精神を持ってれば、それは全部朝稽古だから。
【ソウマ】精神論がひどすぎるよ。「おやつは別腹」と同じ理屈じゃんか。
【モトヤ】あと沖田って結核だったらしいのに、最後まで周りには隠して頑張ったんだって。俺もそういう強い忍耐力を持ちたいんだよな。
【ソウマ】それは立派だけどさ、結核は絶対隠しちゃダメなやつだろ。
【モトヤ】いや、だから俺も最近、つらくても周囲に弱音を吐かないようにしてるんだよ。実は俺、こっそり足の小指をタンスにぶつけて、痛さをずっと隠してたんだ。
【ソウマ】いや、そのレベルだったら誰でも隠すわ。沖田総司に謝れよ。
【モトヤ】沖田総司と俺って共通点多いよな。沖田も団子が好きでさ、よく仲間と楽しく食べてたんだって。俺も似てるわ。よく仕事の仲間と団子食べてるし。
【ソウマ】いや、団子好きしか共通点ないよ。あと俺以外の仲間見たことないし。
【モトヤ】仲間少なめの沖田総司だよな。
【ソウマ】それただの寂しい奴だろ。
【モトヤ】あと沖田は、町を守るために京都の見回りとかしてたんだぜ。俺も近所の平和を守ろうと夜に見回りしてるんだ。
【ソウマ】ああ、それは立派だな。でも不審者と間違えられて職質受けてただろ。
【モトヤ】あれは『警察の町の見回り』を俺が見回ってただけだよ。
【ソウマ】お前、町の見回りを見回る奴って何なんだよ。二重チェックいらねぇよ。
【モトヤ】まぁでも沖田総司って普段は明るくて冗談もよく言ってたらしいし、ほんと俺と一緒だわ。
【ソウマ】いやいや、沖田総司の冗談とお前の冗談を一緒にするなよ。お前の冗談、9割ダジャレだろ。
【モトヤ】でも沖田も絶対言ってるよ。「刀を落としたな、どうしようかな」って。
【ソウマ】いや、沖田はそんなレベル低いダジャレ言わないから。
【モトヤ】「新選組が新鮮だ!」とか言ってただろ。
【ソウマ】絶対言ってねぇよ。幕末をなめんな。
【モトヤ】あと沖田総司が言った有名な名言知ってる?「強い者が勝つんじゃない、勝った者が強い」ってやつ。あれ、俺マジで共感したんだよ。
【ソウマ】へぇ、いい言葉だな。
【モトヤ】だから俺も『食べるやつが食いしん坊なんじゃない。食いしん坊が食べるんだ』って名言作ったんだよ。
【ソウマ】いや、ただの食いしん坊の自己紹介だよそれ。
【モトヤ】えっ、沖田っぽくてよくない?
【ソウマ】沖田総司が聞いたらブチ切れるわ。「俺を食欲と並べるな」って。
【モトヤ】でもまぁ俺もこれから沖田総司みたいに強く、優しく、冷静で明るくて、団子好きの方向音痴になろうと思うわ。
【ソウマ】最後にいらない特徴付け足すなよ。沖田総司がかわいそうだろ。
【モトヤ】方向音痴ってところが俺のオリジナリティだから。
【ソウマ】何だよその『沖田総司にない良さ』アピール。沖田総司に勝とうとすんなよ。
【モトヤ】勝った者が強いんだよ。
【ソウマ】お前はまず道を覚えろ。
【モトヤ】でもさ、沖田総司って普段は優しいのに戦いの時は冷徹になるんだってさ。これって俺も見習いたいなって思うんだよ。
【ソウマ】ああ、そこはカッコいいよな。普段優しいやつが急に真剣になるとギャップでカッコイイもんな。
【モトヤ】そうそう、だから俺も今日、仕事のとき試してみたんだよ。普段は優しいけど、いざとなったら冷徹に対応してみた。
【ソウマ】へぇ、珍しくしっかりやったのか。どうなったんだよ?
【モトヤ】お客さんに「レジ袋ください」って言われたから、「お断りします」って、冷徹に答えた。
【ソウマ】いやそれ、ただの感じ悪い店員だよ。冷徹さの使い方間違えてんだよ!
【モトヤ】えっ、冷徹の使い方合ってるでしょ?
【ソウマ】違うよ!沖田総司は剣士としての覚悟の冷徹さだろ!お前のそれはコンビニ店員の嫌がらせだよ。
【モトヤ】まあいいじゃん。それでお客さんに「何で袋くれないんだよ!」って怒られたから、そこで沖田のもう一つの名言を言ってやったよ。「刀を持たなければ、ただの人だ」って。
【ソウマ】袋を持たなきゃ、ただの人だよ!あと意味もわからないだろ、お客さんが困惑するだけじゃねぇか。
【モトヤ】いやいや、これで戦闘モードに入るぞ、っていう沖田総司なりの気合だよ。
【ソウマ】コンビニに戦闘モードは必要ないだろ。そもそも朝のコンビニに緊張感なんていらねぇよ。
【モトヤ】でもさ、沖田総司も新選組にいた時は、常に命がけの覚悟で生きてたわけじゃん?俺も朝起きた瞬間から緊張感を持って生きようと思ってるんだ。
【ソウマ】へぇ、偉いじゃん。じゃあ朝起きて最初に何してるんだよ?
【モトヤ】スマホを片手に、SNSの通知を恐る恐る見るんだよ。
【ソウマ】どこが命がけなんだよ!ただ夜に炎上したかビビってるだけだろ!
【モトヤ】いや、SNSって戦場だからさ。炎上と背中合わせなんだよ。油断するとすぐ叩かれるから。
【ソウマ】幕末の緊張感とネットの炎上を一緒にするなよ!沖田総司が「いいね」の数でメンタルやられるわけないだろ。
【モトヤ】まあ沖田もね、Twitterとかやってたら「今日の戦い、敵を三人斬って疲れました。いいねください」ってツイートするタイプだと思うけど。
【ソウマ】絶対ないよ。新選組がSNSでバズろうとするなよ。
【モトヤ】「新選組あるある」とかでね。
【ソウマ】なんだよ、新選組あるあるって。
【モトヤ】『池田屋襲撃なう。みんなテンション高くて草』とか。
【ソウマ】幕末にそんなテンションのやついないだろ!
【モトヤ】あと沖田って病気を隠して最後まで隊のために戦ったじゃん?俺もそういう男になりたいなと思って。
【ソウマ】まぁ確かにそこはすごいよな。じゃあお前も、困難に負けず強く生きていけよ。
【モトヤ】だからさ、俺はどんなに体調が悪くても、絶対にそれを隠して仕事を続ける覚悟だよ。たとえば花粉症だけど、誰にも気づかれずに頑張ってる。
【ソウマ】さっきからレベルが軽いんだよ!結核と花粉症を比べんな!
【モトヤ】いや、花粉症だってつらいんだぞ。俺のくしゃみは幕末クラスだから。
【ソウマ】幕末クラスのくしゃみってなんだよ。意味が分からねぇよ。
【モトヤ】沖田の剣の切れ味と同じくらい、鋭くキレのあるくしゃみなんだよ。
【ソウマ】花粉症に剣豪感を出すなよ!くしゃみで誰も倒せねぇだろ。
【モトヤ】最後にさ、俺、沖田総司のようなかっこいいセリフを夜寝る前に言って寝てるんだよ。
【ソウマ】へぇ、それどんなやつだよ。
【モトヤ】「死ぬのは怖くない。でも苦しいのは嫌だな……おやすみ」って。
【ソウマ】いや、寝る前に怖いこと言うなよ!お前が言うとただのネガティブ発言だから!
【モトヤ】よし、今日も沖田総司モード入ったから、そろそろ帰って寝るわ。
【ソウマ】沖田総司はそんな気軽にモード変更しないよ!
ありがとうございましたー!!!!
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では、また明日!




