10. 武田信玄
歴史が好きな『モトヤ』と『ソウマ』の何気ない日常。
また『モトヤ』がズレたことを言っているので『ソウマ』が困っています。
こっそり...聞いてみましょう。
【モトヤ】最近、朝起きるのが苦手すぎてさ、いい方法ないかなって考えてるんだよね。
【ソウマ】ああ、まあ朝は誰でも辛いからな。アラーム工夫するとか、早く寝るとか、色々あるだろ。
【モトヤ】違うんだよ、そんな普通の対策じゃダメなんだよ。俺は「普通の人間」じゃないからさ。
【ソウマ】いきなり個性強めの主張だな。じゃあ何なのよ？
【モトヤ】実は俺、「武田信玄」の生まれ変わりなんだよ。
【ソウマ】急に前世のスケール感デカいな！
【モトヤ】だから朝、普通に起きるんじゃなくて、信玄流に目覚めたいんだよね。
【ソウマ】信玄流ってなんだよ。目覚まし時計で起きろよ。
【モトヤ】いやいや、武田信玄が目覚まし時計で起きたらカッコ悪いじゃん。だから「風林火山」で起きたいんだよ。
【ソウマ】どういうことだよ？
【モトヤ】まず、「風」のように爽やかに目覚めるだろ？
【ソウマ】あ、意外と普通じゃん。
【モトヤ】次に「林」のように静かに二度寝して…。
【ソウマ】いや、二度寝すんなよ！信玄、絶対二度寝しないから！
【モトヤ】そして、「火」のように情熱的に布団を蹴飛ばして起きる！
【ソウマ】だったら最初から蹴飛ばせよ！
【モトヤ】最後に、「山」のように堂々と遅刻する！
【ソウマ】堂々と遅刻したら終わりだろ！大名なら即追放されるぞ！
【モトヤ】じゃあ、遅刻しないために武田軍みたいに早馬を走らせるか…。
【ソウマ】通勤に馬使うなよ。武田軍じゃなくて普通に電車使えって。
【モトヤ】でも電車混むじゃん？だから乗車時は武田騎馬隊スタイルで乗り込むんだよ。
【ソウマ】武田騎馬隊スタイルってなんだよ。
【モトヤ】満員電車に勢いよく「者ども、かかれー！」って突撃するの。
【ソウマ】ただの迷惑客だよ！朝から会社行く気なくすわ！
【モトヤ】でも信玄ってさ、「人は城、人は石垣」って言ってたから、満員電車の人の壁も、城攻めみたいに突破できると思うんだよね。
【ソウマ】信玄は通勤ラッシュのこと言ってないから！電車で「川中島の戦い」を再現するな！
【モトヤ】あと昼ごはんも、信玄流に食べようかなって思ってる。
【ソウマ】ご飯くらい普通に食べろよ。
【モトヤ】武田信玄と言えば信玄餅じゃん？
【ソウマ】まあ、有名だな。
【モトヤ】だから、弁当箱に信玄餅を大量に詰めて持って行くんだよね。
【ソウマ】餅しかないじゃん！昼から餅オンリーの弁当はキツイわ！
【モトヤ】でも、「勝負は最後の五分間にあり」って言うし、最後の５分で一気に食べるのが信玄流だよね。
【ソウマ】昼飯に名言使うな！そもそも昼休みの最後に慌てて餅を食べるのはただの計画性ゼロだろ。
【モトヤ】いや、むしろ計画的だよ。午後は糖分で頭が働くからね。
【ソウマ】急に合理的なこと言うな！信玄関係ないじゃん。
【モトヤ】あ、帰りも武田流にしようと思って。
【ソウマ】まだあんのかよ！もう普通に帰れよ！
【モトヤ】「敵に塩を送る」ってあるじゃん？帰り道に知らない人に塩を配るの。
【ソウマ】迷惑だよ！道端で塩配るやつ絶対怪しいだろ！
【モトヤ】でも周りの人に優しくすれば、「情けは味方」になるんだよ。
【ソウマ】だから塩じゃない方法で情けをかけろよ。普通に席譲るとかあるだろ。
【モトヤ】そうか、じゃあ塩じゃなくて席を譲って「席に塩を送る」ってことだな。
【ソウマ】うまいこと言った風にしてるけど、全然意味わかんないからな。
【モトヤ】家帰ったらさ、信玄みたいに部下と酒を酌み交わしてリラックスだよ。
【ソウマ】部下いねぇだろ、お前。
【モトヤ】部下いないから、とりあえず家の犬に酒を勧めて…。
【ソウマ】動物虐待だよ！絶対やめろ！
【モトヤ】そして寝る時は、布団の中で甲冑を着て寝る。これが本当の「甲州流の睡眠法」だ。
【ソウマ】ただの拷問だろ。寝心地最悪だわ。
【モトヤ】いや、「心配すれば心配の種ができる」って信玄も言ってたから、細かいことは気にしないほうがいいんだよ。
【ソウマ】細かくないわ！それ大問題だろ！
【モトヤ】まあ、でもこれで朝は完璧に起きれるはずだよね。
【ソウマ】いや、絶対起きれねぇわ！もういいよ！
【モトヤ】いやいや、絶対に起きられるって！だって甲冑着て寝たら、寝返り打てなくて身体バキバキで、自然に目覚めるでしょ？
【ソウマ】それ起きるんじゃなくて、痛くて目が覚めるだけだからな。
【モトヤ】いや、でも武田信玄はそんな痛みすら楽しんだと思うよ。だって「為せば成る、為さねば成らぬ」って言ってたし！
【ソウマ】いや、意味取り違えてるぞ！信玄もまさか睡眠不足を根性論で乗り切るとは思ってないよ。
【モトヤ】そうか、じゃあ、起きた後の顔洗うのも武田流にしようかな。
【ソウマ】まだあるの？普通に洗えよ、そこは。
【モトヤ】まず風林火山だから、「風」のように水を顔にかけて…。
【ソウマ】うん、そこまでは良いよ。
【モトヤ】次に「林」のように穏やかにタオルを探すだろ？
【ソウマ】タオルは最初から準備しとけよ！
【モトヤ】そして「火」のように激しくタオルを顔に叩きつける！
【ソウマ】そこだけなんで攻撃的なんだよ！
【モトヤ】最後に「山」のようにどっしりとタオルを落とす…。
【ソウマ】ただの落とし物だよ！信玄関係なくなってるし！
【モトヤ】それよりさ、信玄がもし現代に生きてたら、絶対SNSとかも武田流でやってると思うんだよ。
【ソウマ】信玄がSNSって想像つかないけど、どんな感じだよ？
【モトヤ】プロフィールに「フォロワーは城、フォローは石垣」って書いてさ。
【ソウマ】なんか深そうに聞こえるけど全然意味わかんねぇな！
【モトヤ】で、嫌なコメント来ても「敵に塩を送る」精神で、塩対応。
【ソウマ】それ信玄関係なくただ冷たい人じゃん！
【モトヤ】さらに投稿は毎回「勝負は最後の五分間にあり」って言って、締め切り間際ギリギリでアップする。
【ソウマ】いや、それただの締め切り守れない人だよ！
【モトヤ】でも俺も真似してみたんだけどさ、課題の締め切り直前にそう言って先生に出したら、めちゃくちゃ怒られたんだよね。
【ソウマ】そりゃ先生は武田信玄じゃないからな！真面目にやれよ！
【モトヤ】それで思ったんだけど、やっぱ俺、武田信玄じゃないのかなって…。
【ソウマ】え、今さら気付いたの？お前最初から絶対信玄じゃないよ。
【モトヤ】そうかな…。でもまだ諦めてないよ。だって、信玄も「心配すれば心配の種ができる」って言ってるし、気にせず頑張ろうかなと。
【ソウマ】いや、そこだけ妙にポジティブに使うなよ。
【モトヤ】そもそも歴史人物の生まれ変わりっていいじゃん。信玄以外でも、俺、実は織田信長の生まれ変わりかもしれないし。
【ソウマ】すぐ変えるなよ！歴史の偉人ガチャみたいになってんじゃん。
【モトヤ】でも、信玄のほうが俺っぽいよね。「動かざること山の如し」って、まさに俺の休日そのものだし。
【ソウマ】それただのぐうたらだよ！信玄はそんな意味で言ってないから！
【モトヤ】そうだ、俺が武田信玄ならお前はライバルの上杉謙信だな。ちょうどいいじゃん？
【ソウマ】いや、俺巻き込むなよ。急に川中島始めようとするな！
【モトヤ】やっぱ俺たちの漫才も「勝負は最後の五分間」だよ。ここから大逆転を狙おう！
【ソウマ】今のとこ俺たちずっと負けてるみたいじゃねえかよ！
【モトヤ】大丈夫。漫才界の武田軍になるために、俺たちはここから一気に天下取るぞ！
【ソウマ】それ武田軍最後負けちゃってるから縁起悪いよ！別の武将選べよ！
【モトヤ】じゃあ豊臣秀吉の生まれ変わりになって、「鳴かぬなら、鳴かせてみようホトトギス！」って叫ぶよ！
【ソウマ】それはもう秀吉だから！信玄どこ行ったよ！
【モトヤ】あ、そうだ。やっぱ信玄に戻ろう。
【ソウマ】もうコロコロ変えるなって！お前の前世安定感ゼロだな！
【モトヤ】でも結局、前世とか信玄とか関係なく、朝ちゃんと起きられる方法が知りたいんだよね。
【ソウマ】いや、だから最初から普通にアラーム使えって言ってんだろ！
【モトヤ】じゃあ、明日は信玄の兜をアラーム代わりに枕元に置いて…。
【ソウマ】それ絶対音鳴らないよね！？見て起きるつもりなの？
【モトヤ】いや、兜が目に入って「あれ？俺、信玄だったかな？」って一瞬混乱して目が覚める作戦。
【ソウマ】ただの記憶喪失だよそれ！
【モトヤ】まあいいや。明日は早起きして、会社に向かって堂々と叫ぶよ、「風林火山！」って。
【ソウマ】いや、普通に近所迷惑だから！絶対やめろよ！
【モトヤ】うん、わかった。「山」のように静かに遅刻する。
【ソウマ】だから遅刻だけは堂々とするな！もういいわ！
ありがとうございましたー！！！！
残念ながら元気になれなかった方は次のエピソードにお進みください。
元気になれた方はまた来てくださいね。(๑•̀ - •́)و✧
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では、また明日！
