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第20話 ボーナスステージ

 聖域の境界まで走って10分。

 境界は不浄の者で埋め尽くされていた。

 ピピデの民の戦士が魔法を唱える。

 魔法は殆んどプチ級か無印だ。


 火や風や石や水が槍となって飛んで不浄の者を弾き飛ばす。

 俺は境界ぎりぎりまで近づいて噴霧器をプシューと。

 みるみる溶けていく不浄の者。


 しばらくそうしていたら聖水が無くなった。

 いかん、補給しないと。


 湖の水はエーヴリンが出したのだから、エーヴリンに補給してもらうか。

 戻るのがめんどくさい。


「誰か聖水を持ってませんか」

「これは名誉長老。誰か聖水を作ってやれ」

「私がやります。ホーリーウォーター」


 噴霧器に聖水が溜まっていく。

 これでまた戦える。

 噴霧器で無双を開始した。


 どれだけ倒しただろうか。

 何度も聖水を補充してもらい、吹き付ける。

 いつの間にか、不浄の者は居なくなっていた。


「そうだ。ステータス・オープン」



――――――――――――――――

名前:シゲル・リョクテ

魔力:0/517


スキル:

 サケタの種

 国家園

 名前ジェネレータ

 言語理解

 絶倫

 賢者タイム

 レベルアップ

残金:

 142,066円

 次の給与まで27日

――――――――――――――――


 616体、倒した計算だ。

 このあとの落ちが見える。

 あと六人仲良く孕ませて、また魔法が使えなくなるだ。


 しばらく自重しようかな。

 魔法使い気分も味わいたいし。


 もう今日は寝よう。

 テントに帰るとドルファスは産着を着てベビーベッドに寝かされていた。

 ピピデの民が気を利かせて運んでくれたのだろう。


「二人目を作るの」


 うっそぉ。え、さすがサキュバス並。


「もしかして今夜二人目が産まれるのか」

「一ヶ月は産まれないの」


 さいですか。

 なら、【賢者モード】オフ。


 結局、こうなるのね。

 太陽が黄色いぜ。


 そうだ、お茶の大精霊が産まれるのだったな。

 お茶の樹を植えた所に急ぐ。

 大精霊はみな集まっていた。


「始まるの」


 お茶の大木になった実から光が出て茶色いドレスを纏ったロリ巨乳の大精霊を産みだした。


「君の名はマクシリアだ」

「私はマクシリア。あなたにお使えします」

「それは良い。子供が一人いて、世話する者も必要だと思っていた」

「はい、なんでも言いつけて下さい」

「ちなみに魔法属性は」

「回復魔法です」


 まさかのキャラ被り。


「心強いよ。回復は何人いても良い」

「精霊の回復は強力ですの。私が行使する数倍の威力は発揮するの」

「ほう、パーフェクトヒールの数倍か。頼りになるな」

「違うの。精霊のプチヒールがパーフェクトヒールの数倍なの」

「そうだよな。エーヴリンのウォーターの魔法で、湖の水かさが増えたのだものな」


 なるほど精霊の最下級魔法が一般人の最上級魔法の数倍と覚えておこう。


 マクシリアが新たに植えられた樹にパワーを注ぐ。

 白い花びらに黄色いしべが開いて茶色い実がなって眷属を産みだした。


「ちゃ」「ちゃちゃ」「ちゃ」

「ちゃちゃ」

「ちゃ」「ちゃちゃ」「ちゃ」

「ちゃちゃ」


「さあ、お行きなさい。傷ついた者を癒すのです」


 眷属達が散って行く。

 余った2本の苗は俺が飲む用だ。

 明日大きくしてもらうつもり。


 俺は今日決断を迫られる。

 ドレイン食らって妖精を生み出すか。

 それとも一人寝か。

 エーヴリンと一ヶ月の間、致してしまうか。

 うーん、悩ましい。


 そりゃ、元々魔法は使えなかったのだから、元に戻るだけ。

 何もマイナス要素はないが、魔法使いには憧れる。

 一人寝は今更だ。

 大精霊が悶々として暴走なんて事態を招かないとも限らん。

 エーヴリンと一ヶ月は亀裂を生む可能性大だ。


 女神に言ったら、妖精を早く作れと言われるに違いない。

 しょうがない。

 草むしりしながら考えよう。



 日暮れ時。

 はっ、無心で草むしりしちまった。

 やばい決断待ったなしだ。

 ばあちゃんが言っていた子は宝。

 そうだよ。

 魔法が使えない事がなんだ。

 宝には代えられない。


 覚悟を決めたぞ。

 【賢者モード】オフ。

 今日はステイニー。

 やはり真夜中産まれてしまう妖精。


 【名前ジェネレータ】オン。

 女の子ですか。

 君の名はクラリーナだ。

 なんで名前ジェネレータが必要なのかが分かった。


 そして、次の日はジョセアラの娘、コンスリンが。

 次の日はエリザドラの息子、ヴァレアムが。

 次の日はキャロリアの息子、ライオネルが。

 次の日はヴェネッサの息子、エリオットが。

 そして、次の日は魔力すっからかんでミリアルマの娘、クリステラが産まれた。

 見事に打ち止めだ。

 また、ボーナスステージ来ないかな。


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― 新着の感想 ―
[一言] いずれ必ず襲ってくる、碌でなしならず者、貴族、王族等からの自衛の為に主人公には強くなってほしいものです!盲目で乱暴な信教者達は女神が降臨すれば解決ですがねぇ…そうなったら、女神初めていい仕事…
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