2話 神様
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目を覚ますとそこはどこともわからない和室だった。
目の前には白く長い髭を生やした優しそうなお爺さんと囲炉裏があった。なんだか雰囲気的に落ち着くとこだが今はそんなことを思ってる場合じゃないよね。
「目を覚ましたかのぅ」
「あ、はい。何かよく分かりませんがありがとうございます」
「いやいや。いいんじゃよ」
お爺さんはそう言って湯呑みを手に持ちお茶を一口含んだ。その姿が様になっていて何か……全てを察しているような感じがする。
次の瞬間、その予想が当たった。
「ふぅ～。大変だったのぅ煌羈君」
「⁉︎…どうして僕の名前を」
僕は焦ってこのお爺さんを警戒をした。まだ名前も知らないおじいさんにどこかもしれない場所で僕のことを言ってもないのに知ってるこの人がこの時は怖かった。でも、なぜかその気持ちはすぐに消え何故か安心感？があった。
「なに、簡単なことじゃ。ずっと見とったんじゃからのぅ」
「見ていた？それはどういう……」
「おっと、まだ自己紹介がまだじゃったの」
お爺さんはそう言うと身だしなみ座ったまま整えて僕と目を合わせた。
どことなく威厳がありカッコよく感じてしまうその姿に僕は一瞬魅入ってしまった。
「儂の名前はガイア。宇宙を作り、世界を作り、概念を生み出した最高神のガイアじゃ」
「か、神様⁉︎」
このお爺さんは神様だったのか⁉︎じゃ、じゃあここは……
「ここは神界と言うところにある儂の部屋じゃ。堅苦しいのは嫌いじゃから口調は直さんでええぞ」
「え、あっわ、分かった。でもなんで僕はここにいるんですか？」
僕がそう聞くと、お爺さんもといガイア様は僕の目を据え真偽を確かめるかのように尋ねてきた。
「お主は、憎いか。自分を、そしてあの子を虐めた彼奴らが」
「……⁉︎……」
僕は、最初ガイア様がなにを言ってるのかいまいち分からなかったが少ししたら理解できた。
確かに彼奴らのことは憎い。特にアイツは。
「……憎かったら、何ですか」
僕は無愛想に返事を返した。すると、思いもよらないことを言ってきた。
「お主に力を与えてやろう。まぁ儂が特訓をしてやるだけなんじゃがな」
「……⁉︎……」
僕はその言葉に再度驚いた。なんせこの僕なんかに手を差し伸べて復讐ができる力をくれると言ってるのだ。
だが、甘い言葉には必ず裏がある。
「……何が目的なんですか」
「目的のぅ。一つ言うとしたら、ただ単に儂が楽しみたいからじゃのう」
「えっ⁉︎……は？いや、それだけですか？」
「まぁお主を見とって飽きんからのぅ。お主が儂の#道具__オモチャ__#になったらなにかと面白そうじゃしのぅ？」
ガイアさんは目を離さず、僕に訴えるようにそう言ってきた。ガイア様は僕のために力をくれるんだ。ただおもしろいというだけで。本当に謎だ。ガイア様が何をしたいのか本当に全く分からない。
だから……どうしても知りたい。
この掴み所が全くなく、カッコいいと思える人が一体なんの目的で僕に力をくれるのか。さっきからあるこの謎の安心感はなんなのか。どうしても知りたかった。
だから僕は……。
「お願いします。僕を強くしてください」
僕が土下座をしながら強くそう言うと、ガイア様は満足したように何度も頷いた。
「うむうむ。分かった。この儂ガイアが。責任を持ってお主を強くする。じゃが、儂の訓練はキツイぞ～」
「はい！。どんな訓練でも頑張らせていただいたます。よろしくお願いします。ガイア師匠！」
そうして、僕とガイア様と何人かの神様との3年間特訓が始まることとなった。
気になることを残して２話が終わりましたがいかがでしたでしょうか？これからも頑張るので応援よろしくお願いします。
