語り
もしも、しあわせを
語れると言うなら
この小さな 村で生まれ
あなたと出会い あなたを愛し
ふたり移り過ぎる 季節を感じた
「つきのひかり やさしく みずうみ てらしてた
たびだつ あなたのこと なにもいえず みてた」
あなたの優しさ あなたのぬくもり
そしてあなたの 孤独と苦しみを
私の胸に 抱いてあげたい
私の声は 届きませんか?
「かぜひかる こはるのみちで かげろうさがす あなたをまつわ」
あの日の夢は 今も心で
悲しみのさなかでも 光をともす
夢とうつつの まどろみの中で
ゆらりゆられ たどりつくように
あなたは今も さまよい続ける
あの雲の切れ間を ただようように…
湖底に沈む まほろばの夢よ
二度とは もどりえぬ しずかの夢よ
「きのうの もりで あなたみつけた
きのうの もりで あなたみつけた…」