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じだらく魔女の森のレシピ  作者: 秋野 木星
第一章 自堕落魔女の森のレシピ
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元気?

買い物に来ました。

 魔女のラクーは、スーパーで生鮮コーナーに来ていました。

ラクーの目の前には生きのいい魚がずらりと並んでいます。特に(さば)の目が透明に輝いて「私を買って!」と訴えかけてくるのです。


ラクーは鯖を見るといつも思い出すフレーズがあります。

「サバ(元気)?」「ウィ サバ(ええ、元気ヨ)」

たぶんフランス語だったかなと思うのですがよく覚えていません。


でも日本では・・・。

「サバ(あなたは鯖ですか)?」「ウィ サバ(ええ、私は鯖ヨ)」

と言っているような気がするのです。


ラクーは心の中で鯖といつものやり取りをして、元気な鯖を買って帰りました。


ダンナーの好きな焼酎のパックも買ったので大荷物です。

今日のお昼ご飯は、出来合いの「カツ丼弁当」にしました。昨日のとろろご飯が美味しくてご飯の残りもなかったのでしょうがありません。


家に帰って手を洗ったら、買ってきた食材を冷蔵庫にしまいました。そしてその時に野菜室で見つけたブロッコリーを手に取ったのです。

「まぁ、これをもう食べなくちゃ。」

三日前に新鮮だったブロッコリーもビニール袋の中で汗をかいています。

早速、塩ゆでして、少しだけお昼ご飯に昨夜のゴボウサラダの残りと一緒にマヨネーズを絡めて食べることにしました。


久しぶりに買ったカツ丼は前より美味しくなっていました。

脂身もないし、とろみのあるアンも出汁がよく効いています。

「へぇ~、あそこのスーパーも頑張っているのねぇ。」

ブロッコリーは程よい茹で加減で歯ごたえがありました。柔らかすぎず硬すぎない。ブロッコリーを茹でるのにもコツがあるのです。

ブロッコリーが丁度いい感じに茹で上がると気分もいいわね~。


お腹が一杯になると眠たくなりますが、今日は今度書く物語の下調べをしなくてはなりません。

「将棋エッセイ」が終わったので、皆さんに約束したサマー家のデビッドの話を書かなくてはならないのです。いつもの昼の読み専を何作品かした後に、ラクーは「めんどくさがりのプリンセス」を読み始めました。

「自分の書いた物語でも忘れている所もあるわねー。それに初めて書いた物語だから、最初のへんの文章は読めたものじゃないわね。」(;´Д`)


ラクーの下調べというのは図書館に行って資料を調べるのではありません。シリーズものであったら、大きく話の齟齬(そご)が出ないようにもう一度人物像を頭に叩き込むことなのです。

「サマー家の話って何作あったかしら。」

ラクーはちょっと遠い目になったのでした。


 夕食は今日もネムルーが中心になって作ってくれました。

鯖の味噌煮と大根とワカメのすまし汁です。ブロッコリーとゴボウサラダもあるのでラクーは実家のママンにもらっていた柿を剥くことにしました。

ネットで黒い器にオレンジ色の柿を入れていた写真を観て、センスがいいなぁと思っていたので、ラクーも真似をすることにしました。

すると美味しそうに見えたのか、柿があっという間になくなりました。


生姜の風味を効かした鯖の味噌煮は新米のご飯にぴったりでした。

脂ののった腹側のとろみが味噌とよく合って、とっても美味しかったですよ。


秋は美味しいものがいっぱいですね。

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