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じだらく魔女の森のレシピ  作者: 秋野 木星
第一章 自堕落魔女の森のレシピ
27/72

発表会と美味しいパン

寒い日でした。

 朝起きた時、魔女のラクーは何かを忘れているような気がしたのです。リビングのカレンダーを見てみると、なんと孫のハシルンの生活発表会の日でした。

「ヤバいっ、寝過ごした!」

大慌てで出かける用意をして、ラクーは(けいよん)に乗って家を飛び出しました。

師走の風がビュンビュン吹く寒い朝、脂汗を流しながらラクーは東へと向かいました。

「なんとか発表会が終わるまでにハシルンの幼稚園へ着かなくちゃ。」

ラクーはチラチラ時計を見ながら車の多い師走の空をひた走りに走ったのでした。


ラクーの森の家から娘のノンビリー一家が住む町まで(けいよん)で一時間半ほどかかります。家を出た途端に、お土産のことばかり考えていてスリッパを忘れてきたことに気づきました。しかし取りに帰る暇はありません。どこかで買うことも考えましたが、発表会が観られなくなったら本末転倒です。ラクーは幼稚園の来客用スリッパが残ってるといいなと思いながら、東の山の麓にあるぶどう棚幼稚園の玄関のドアを開けました。

玄関にはまだ来客用スリッパが残っていました。

やれやれ、助かった。

園庭から見えたのですが、発表会は大盛況のようで遊戯室からはみ出したお客さんが二階のベランダからも観ています。

靴下だけではコンクリートのベランダは冷たいですからね。スリッパがあって良かったです。(^_^;)


ベランダで観ていた人たちはぐずる下の子をお守りするお父さんやお母さんでした。ラクーは一番後ろに林立するビデオの三脚の隙間に空きスペースを見つけて、音を立てないようにそっと遊戯室に入りました。

するとちょうど劇をしていたハシルンが前に出てきていてセリフをしゃべっていました。

ラクーとハシルンの目がカチッと合います。ラクーが微笑むとハシルンも嬉しそうに笑顔を返してくれました。

ハシルンのポンポコ狸を観ることが出来たわね。セーフセーフ。(;´∀`)


この後娘のノンビリーたちとも合流できたのですが、静かな遊戯室で「バァバン、どーして遅くなったの?!」と二歳のポポに大声で責められたのには参りました。(;´Д`)

ごめんねー、バァバンは昨夜遅くまでネット小説を読み続けてて寝るのが遅くなったのです。

身が縮まるような心地でした。エヘッ<(_ _)>ごめんなさい。


この劇だけではなくて、歌や縄跳びも観ることが出来たのですが、ハシルンの大きな成長を感じました。去年は運動会の未就学園児の参加プログラムに「出ないっ!」と言って泣いたのです。その子が先日の運動会では指先までピンッと伸びた立派な演技を披露してくれましたし、今回は長いセリフを覚えて劇もできました。歌も大きな口を開けて一生懸命歌ってました。

子どもの成長ってすごいなぁ。

ラクーは改めて感心したのでした。


この日ラクーは無理をして発表会に出かけていって良かったと思いました。

ノンビリーの旦那様はセンセーなのでこういう行事には一度も参加できていません。代わりにセンセーのお父さんが観に来てくれていたんですが、アシスタントが一人だけでは大変だったようです。赤ちゃんのポッチャリは大ウンチをして、フリースの上着を服の代用して着せられていました。その上着の下はこの底冷えのする寒さの中、裸です。

出すものを出すと、お腹がすくのでもちろんお乳を飲ませます。

二歳のポポがしゃべり続けているので、なかなか写真なども撮れません。

ラクーにポッチャリを渡して、やっとビデオを構えた娘のノンビリーを見て、ラクーは「やれやれ大変だこと」と思ったのでした。


幼稚園の発表会の後のスイミングでもノンビリーの奮闘ぶりを見ました。

ハシルンはスイミングスクールに通っているのです。

それに「行ってみる?」と娘のノンビリーに聞かれたので、夕方家に帰る前について行ったのです。しかし、教室の駐車場に着いた途端に大変でした。

ラクーが(けいよん)を降りてノンビリーの車に近づくと、ポッチャリが顔を真っ赤にして泣いています。

そのギャンギャンと妹が泣く喧騒の中で、ポポとハシルンはぐっすり眠っているのです。(^_^;)

この状態で、毎日幼稚園の送り迎えなんかも一人でしているのかと思うと、ラクーはどっと疲れを覚えました。


ラクーがポッチャリを抱っこしてあやしている間に、ノンビリーがハシルンを起こしながらなんとかスイミングスクールの先生に渡します。その間ポポは車に置いたまま。

母親が三人必要ですね。(笑)

ラクーも年子で双子だった三人娘を育てていた若い頃を思い出しました。子育ては若い頃ではないとできないなぁと思ったラクーでした。



 金曜日は疲れていたので、鍋をしました。ムコーが忘年会でいませんでしたから、簡単お鍋でした。

そして翌日の今日はダンナーが忘年会でいません。(笑)


ラクーとダンナーは新年用のバスタオルを買いに今日はSデパート?へ買い物に行きました。

お昼が遅くなった上に美味しいパンをつまみ食いしているので実はお腹が空いていません。(〃艸〃)

Sデパート?にはここら辺りでは一番美味しいパン屋さんが入っているのです。出入り口付近にあるそのパン屋さんで、帰りがけについパンを買ってしまうという、炭水化物の摂取に不安を覚える中高年にとっては、恐怖の鬼門になっているのです。


しかし五倍ポイントデーで500円券が出たラクーは、みごとにその門に引っかかったのでした。


ネムルー達も都会へお出かけしていたので美味しいお昼ご飯を食べ過ぎたそうです。

ということで、今日は簡単にイタリアンスパゲティになりました。


【簡単夕食】

★ イタリアンスパゲティ・・・玉ねぎ・畑のパプリカ・ソーセージ・ケチャップ・オリーブオイル・塩コショウ・砂糖

オリーブオイルはお歳暮でたくさんいただいたので、たっぷり使いました。調理担当はネムルーです。

★ 美味しいパン・・・チーズ入りパン・塩パン・半熟卵入りカレーパン・ウィンナードッグ・ミルクパン


実は、ウィンナードッグとミルクパンは夕方、ビールを飲みながらラクーが一足お先に食べてしまいました。(;^ω^)

言い訳・・・「独り忘年会」

懸念・・・来週のPET検査(がん検査のお高い放射能物質を使う物)


あ・し・たからは、栄養バランスを考えて食べることにします。(笑)

お腹がいっぱいです。食べ過ぎました。

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