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じだらく魔女の森のレシピ  作者: 秋野 木星
第一章 自堕落魔女の森のレシピ
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とろけるチーズとジャガイモのグラタンとほかほかソーセージのスープ

ふと思いついたので。(よくある)

 小さな森の中に住む魔女には家族がいます。

働き者の魔法使いのダンナー、寝ることが大好きな娘のネムルー、そんな娘を奇跡的に愛しているムコー、夫と娘とお婿さんのこの三人が魔女の大切な家族なのです。

こんな三人と楽しく暮らしている魔女のラクーは、怠け者で楽をすることが大好きなんです。


 今日もラクーは夕飯の買い物に近くのスーパーにやってきました。

「何か安くて美味しくて楽にできる食材はないかしら?」

すると北の大地産ジャガイモの大袋が198円のお勧め特価でした。

フムフム、メークインと言うのがいいわね。皮も剥きやすいし、ほどほどの大きさだから料理するのも簡単そうね。


ラクーの頭の中に昨日テレビでやっていたジャガイモのグラタンが浮かびました。

あれは美味しそうだったわ。それに先日、特価の時に買いおきしていたとろけるチーズがあることも思い出しました。ご飯の残りが少なかったから、ジャガイモのグラタンにすれば炭水化物が補えてちょうどいいかもしれません。

よし、メインメニューが決まったわね。


でもたんぱく質が足りないわ。雨も降ってて寒いからほっかほかのソーセージのスープはどうでしょう?

フーム、さっきキャベツが一玉158円だったわ。あれを買ってソーセージとキャベツと残り野菜のスープにしましょう。実家のママンにもらったカブの切れ端も残ってるし、今年は玉ねぎが豊作だったから5月に採ったものがまだ軒下にぶら下がっています。確かニンジンも残りがまだ一本あったはずです。

ダンナーが種から育てたニンジンは、新しいものがもう畑に出来てきているので

しばらくは買わなくてすみそうです。

古い人参も使っちゃいますか。

サイドメニューのスープも決まりました。昨日の残りの筑前煮を出すと何とか夕食の格好がつきそうです。

ミルクが少なくなっていたから、ミルクも買い足して(けいよん)に乗って帰りました。


 さあ、料理の下ごしらえです。

魔女のラクーはジャガイモを皮むき器のピラー君に任せると、玉ねぎの皮を剥きます。

グラタンの方は小さめだから2つね。小玉ねぎもいくつかスープ用に用意します。


ニンジン、キャベツ、カブ、小玉ねぎ、ソーセージを食べやすいように切って、お湯を沸かした鍋に放り込みます。仕上げに庭の月桂樹の葉っぱを一枚とコンソメを5個入れて、後はかまどにお任せです。

ホイッ、スープは出来たね。


ピーラー君がむいでくれたジャガイモの芽を取って、円盤状に平たく切ります。

それをコンソメ一個を入れたお湯でコトコトと煮込んでいきます。

スライスした玉ねぎとベーコンの切れ端を少なめの油で炒めて、塩コショウします。

そこにバターを多めに投入すると、バターが解けた所に小麦粉をふりかけます。少し炒めて小麦粉の粉っぽさがなくなったら、程よいトロミがつくようにミルクで伸ばします。顆粒コンソメと塩・コショウで味を調(ととの)えたら簡単ホワイトソースの出来上がり~。


ホワイトソースの中に程よく柔らかくなったジャガイモを投入したら、サッとソースを絡ませて耐熱皿に入れて、とろけるチーズをたっぷりかけてからオーブンに放り込みます。

スープの方の火は止めておけば後は余熱で柔らかくなるでしょう。


 魔女のラクーは「やれやれこれで将棋の修行ができるわ。」と言って、のんびりとコタツに入りました。

年末までにダンナーに勝ちたいのです。

ドリルと詰将棋をした後は、二枚落ちハム君に挑戦しなくてはなりません。

ラクーはニヤリと笑って、今日も将棋の修行を続けるのでした。

※将棋・ダンナー戦・ハム君などがわからない方は、拙作「はじめての将棋 ババの手習い」をご参照ください。

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