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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
六章 異世界とは古き民が居る世界

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間話 ミユンの休暇.5



「という事で、お見合いは無しなの」


「あの三方は、お帰りになられました」


「何処からツッコミを入れて良いのかがっ、分からぬのであるっ」


 ヘラクレスが頭を抱えてるの。

 こっちが出した焼菓子を、無理矢理食べさせて、色々吐かせてから、帰らせただけなのに。


「これは……っ、陛下に文を送らなければっ」


「御安心下さいっ。既に送りましたので」


「最速の犬人便で、送ったの」


「何を書いて……送ったのだ?」


「ヘラクレス様と、お見合いをさせるなら、もっと清楚な御令嬢をと、お願いしました」


「脅し文句を、送っておいたの」


 あっ、ヘラクレスの顔が、凄い事になってるの。眉間の皺が無くなって、無表情……。


「気にする事は無いの。ミユンの印で、封をしたから、女王は必ず目を通します」


「うむ……過ぎた事は、仕方あるまいな」


「そうそう。それに女王的には、ヘラクレスの機嫌を取っておかないと、味方が減っちゃうだろうしね」


「むぅ……」


 今の貴族のパワーバランスは、パパとの接点を持つ、あの女王に傾いてるの。

 ヘラクレスも、その一人。

 しかも今後、ジアストール全土の食糧を賄える予定の、広大な土地の領主だから、影響力で言うと、パパより上になるの。

 

「それともヘラクレスは、あの厚化粧の貴族の娘達と、お見合いしたかった?」


「したくは無いのであるな」


「でしょっ? だからそんなに、難しく考えなくても、問題ないの」


「うんうん、ミユンの言う通りです」


「……うむ」


 あのお顔は、納得してないお顔なの。


「もうそろそろ、ミユンは行くね。ドゥシャと晩御飯食べるし、また来るの」

 

「出来ればこの件も、ドゥシャ殿に伝えてくれると、有難いのだが……」


「りょっ。しっかり伝えとくの。念の為ミウも、気を抜かない様にね」


「分かってますっ! ヘラクレス様を狙う不届者には、全力で応戦するよっ!」


 あの御令嬢達は帰ったけども、これで事が収まる様なら、馬鹿な争いは起きないの。

 さてさて、相手はどう出るのか……。


「念の為、ファンガーデンに居る、ミユン親衛隊にも、声をかけておくの」


「うっ、うむ……大丈夫かね?」


「ミルンお姉ちゃんや、黒姫の親衛隊よりかは、比較的まともな影だから、大丈夫っ。それじゃあ帰ります」


「うむ、また来たまえ」


「またね、ミユン」


 ヘラクレスとミウに手を振り、そのまま畑へと向かって、根っこ移動。あっと言う間に、ファンガーデンの芋畑へと、到着しました。


「んーとっ、先に影達に伝えなきゃだけど、何処にいるかなぁ」


 大体は、ミユンの行動範囲内に、何名か隠れているらしいけど、畑の周囲には居ない。

 領主館へ行けば、見つかるだろうか?


「行けば分かるのっ」

 

 その前に、ちょっと寄り道。

 居住区を抜け、大きな湖の柵に寄りかかり、世界樹をボーッと眺める。


「……気持ち良い風なのぉ」


 風の精霊が、視界の中に入るけど、そこは敢えて無視をして、ボーッとする。

 すると、徐々に辺りが暗くなり始め、光鉱石を使用した明かりが、繁華街に灯っていく。


「……良しっ、また来るね」


 世界樹に手を振って、領主館へ歩き出す。

 偶にはこうして、世界樹とお話ししないと、拗ねちゃうから大変です。


「むっ、ミユン殿では御座らぬか」


 急に後ろから、声をかけられた。

 この独特な口調は、一人しか居ないの。


「御座るなの。久々に見たっ」


「日々各所を、回っているで御座るからな」


「ふーん。今日はお休み?」


「左様に御座る。あの山の温泉は、疲れが取れるので御座るよ」

 

 丁度良い時に会ったの。この御座るに、ヘラクレスのお見合いの事を、調べて貰おう。

 御座るなら、他の影より信用出来るっ。


「ねえ御座る。休みが終わってからで良いから、少し調査をお願いしたいの」


「構わぬで御座るよ。どの様な事を、調査すれば良いので御座るか?」


「えっとね────」


 領主館へ帰る最中、女王からの手紙と、あの御令嬢三人組の事を説明した。


「それは何とも、可笑しな話で御座る」


「でしょ? 女王の手紙とほぼ同時に来るなんて、仕組んでなきゃ出来ないの」


「そうで御座るな。日数を考えると、御披露目パーティー前に動かなければ、北の地までは行けぬで御座るし……」


 このファンガーデンから、ハーベストラヴァーまでは、マッスルホースで三月もかかる距離が有り、女王の手紙が届く、タイミングを考えれば、色々とお粗末なの。


「調査をお願いして良い?」


「承ったで御座る。明日にでも、陛下とその周辺を、調べてみるで御座るよ」


「流石で御座る。ウザ子とは大違いなの」


「あの影は……お調子者に御座るからなぁ」


「それさえ無ければ、高評価なのにね」


 戦闘は勿論だけど、あのウザ子の一番の能力は、諜報だと聞いた事が有る。


「そうだ。御座るも一緒に、ご飯食べる?」


「ご飯に御座るか?」


「うん。ドゥシャと一緒に、夕御飯を食べるの。美味しい白米と、お魚の煮物っ」


「……御相伴に預かるで御座る」


「りょっ」


 また明日から、セーフアースの開拓。

 そこそこ遊べたし、美味しいご飯を食べて、しっかりとお仕事をするの。

 

「パパが帰って来たら、驚かせるのっ」





 次回 4/14 07:30頃更新予定!

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