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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
六章 異世界とは古き民が居る世界

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11話 毎食カツ丼尋問タイム.1



 問題です。魔法使いが罪を犯しました。一体どの様にして、拘束すれば良いでしょうか?

 答え。気絶させ続けたら良い。

 真面目に答えろって? へいへい、分かりました。真面目に答えますよっと。


 魔法使いの拘束を考える上で、先ず押さえておきたい事がある。魔法を使う際に、詠唱する者と、詠唱をしない者が居ると言う事。

 ジアストール城の門兵は、前者。

 俺やミルン、黒姫などは、後者。


 魔法使いを拘束するのなら、その詠唱の有無によって、個別の対策を取る必要がある。

 詠唱をする者ならば、超簡単。口に詰め物をして、喋れなくすれば良い。

 問題は、詠唱しない者。

 俺が魔法を発動する際は、イメージを明確にする為に、気合を口にしてるんだけど、暴発を覚悟するならば、口にしなくても発動する。

 最後の手段だわな。

 それじゃあ、今俺の目の前で、膨れっ面をしている、円堂(えんどう)兎留美(うるみ)とやらは、どうだろうか。

 俺と違い、ポンポン魔法を使えるだろうし、普通の牢屋だと、簡単に逃げ出すだろう。

 だからこその、特別室。

 ドールが掌握した、防衛施設内部に存在する、魔法使い専用の牢屋。


「さっすが、防衛施設だよな。魔法耐性付きの壁を使った、牢屋が存在するんだから」


「……」


「雑談ぐらい、付き合えよ? お前が気にしているドールも、呼んだんだからさ」


「っ……」


 四月七日、朝八時を、お知らせします。

 昨日コイツを、電気ビリビリで失神させて、この牢屋に放り込みました。

 牢屋って言っても、どこぞの取調室の様な作りで、何とも居心地が悪い。


「流。喋らせましょうか?」


「何すんのドール?」


「一分毎に一本、歯を抜きましょう」


「怖っ、拷問は要らんて」


「了。念の為、準備致します」


 可笑しいぞ? 俺は要らんと伝えて、ドールは了承したよな? 何で準備するのかな?


「ドールお前……ここで見つけた道具を、試したいだけだろ。準備も不要だっ」


「……了。別の物を準備致します」


「何を準備するって?」


「一枚一枚、爪を剥ぐ道具です」


「却下っ!」


 流石と言うか、この防衛施設。結構な数のアレな物が、残ってたのよ。ミルンが見たら、欲しがるアイテム。


「んで、占い師さんよ。そろそろ質問に、答えてくれないかな。時間が勿体無いだろ」

 

「喋らない口は、不要かと。コレを試しても、宜しいでしょうか?」


「それ、中世辺りの口が裂ける奴じゃん。何とかの梨……名前なんだっけな」


「試しても、宜しいでしょうか?」


 ドールが淡々と、拷問させろと迫って来るけど、許可を出す訳無いだろう。自称大魔法使い様が、それ見て震えてるじゃん。


「ふぅ……なあ、円堂兎留美さんよ。このままドールと、二人っきりになりたいか?」


「嫌よっ!? 拷問する気満々の奴と二人っきりだなんてっ、私を殺す気なのっ!?」


「おっ、喋ったじゃん。その調子で、色々と質問に、答えて欲しいんだけど?」


「黙秘するわっ! 弁護士を呼んで頂戴っ!」


 異世界に、居たら良いよね、弁護士さん。


「死刑執行人のデンバー副団長なら、呼んだら来ると思うぞ。呼ぶか?」


「そんなの要らないわよっ!」


「それなら、質問に答えろ。こちとらデンバー副団長に内緒で、お前を匿ってるんだぞ」


「何よそれっ」


「捕まえた事は報告した。が、何処で拘束しているかまでは、教えていない」


 アッジスノード王国の誰も、この場所の存在を知らないだろうし、知る筈も無い。

 この防衛施設を、ドールが掌握した事により、各機能、設備が、使用可能となった。

 今居るのは、アッジスノード王国首都の、真下に隠されていた、地下施設。使用出来るのは、ドールに許可された、俺とミルン、黒姫のみとなっており、この事は、国王にも知らせていない。

 

「有難く思えよ。この国は、スパイを捕まえたら、即公開処刑なんだろ?」


「それならっ……」


「んっ? なんだ?」


「それならなんでっ、あの子も助けなかったのよっ! 情報が欲しいならっ、処刑する必要なんて、無かったじゃないっ!」


 あの子? 処刑って、誰の事?


「なんで貴方っ、疑問の顔浮かべてるのっ!?」


「身に覚えが無いからな。何のこっちゃ?」


「ぺぺを捕まえて、処刑したんでしょっ! 貴方言ってたじゃないっ!」


「ぺぺ? ああ、ペペルーノの事か」


「そうよっ!」


 ペペルーノの奴も、隣の部屋で拘束してるんだけど、この自称大魔法使い様に、伝えて良いものか。


「なあ円堂……腹減ってないか?」


「急にっ……」


 今、円堂のお腹から、キュルルルって可愛い音が、聞こえて来ました。


「ドール。適当に、何か作って来るから、コイツの監視頼むわ」


「ちょっ、コレと二人きりにするつもりっ!?」


「了。どの程度、痛め付けましょうか?」


「ほらぁっ!? コレも連れて行きなさいよっ! 危ないでしょっ!」


 でもなぁ、見張りは必要だろうし。


「仕方無いか。ドール、扉の前で待機。コイツが逃げ出そうとしたら……やれ」


「了。扉の鍵を、開けたままにしてきます」


「逃げないわよっ!」


 何だろう。ドールの奴、防衛施設を掌握してから、若干性格が変わったか? 変なウイルスにでも、感染したんじゃないだろうな。


「朝飯か……さてさて、何を作ろうかねぇ」



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