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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
六章 異世界とは古き民が居る世界

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10話 年齢不詳の古代人.6



 古代人とは、古くにこの地に転移、又は転生させられた、"地球"に住んでいた人達である。

 そう思っていた。思い込んでいた。


「日の本って、日本じゃ無いの?」


「日の本は日の本よっ! 私の故郷であり、ずっっっと帰る手立てを、探しているのよっ!」


「うん千年も?」


「うんは余計だわっ!」


「ほう……古代人と言っても、ここに来た時期は、バラバラな訳か」


 俺の父さんのクローンが来たのは、うん千年前っぽいから、その後だろうかね。だって、大魔法使いの壁画なんて、見た事無いもん。


「お前の世界って、ぐるっと回って一周したり出来るのか? 地平って言うぐらいだから、平面の大地なんだろ?」


「そんな事したらっ、落ちて消えるわよっ! そんなの常識じゃないっ!」


「落ちて消えるって……何?」


「死んだかどうか分からないじゃないっ! だから消えるって言ってるのよっ!」


 えぇ……何その世界、怖過ぎだろ。

 もしかしてアレか? 大きな柱が世界を支えて、蛇が絡まってる世界なの?


「因みに、魔物は居るのか?」


「はぁっ? 居る訳無いでしょっ!」


「そこは同じなのね」


「待てっ……貴様等一体、何の話をしておるっ。地球だの地平だのっ、一体何なのだっ!!」


 デンバー副団長の頭が、ショートしてるぞ。

 そりゃあ、同席してんのに、こんな話されたら、普通は付いて行けないよな。


「ひまぁっ。お話まだ終わらない?」


「大体終わったかな。人を探しているらしいけど、俺の知らん奴等だし、もう良いだろ?」


「まだに決まってるでしょっ! 何勝手に話を終わらせようとしてるのっ!」


「質問は答えたぞ? 他にも有るのか?」


「元の世界に帰る方法よっ! 知ってたらっ、教えて欲しいのよっ!」


 元の世界ねぇ……帰る必要無いんだけど。なーんて言ったら、煩いだろうなぁ。ここは正直に、答えておくとしますか。


「何も知らんぞ?」


「ぐぅっ……ならっ、お米頂戴っ!」


「嫌に決まってんだろ」


「何でよっ! 貴方意地悪ねっ!」


 厚かましいにも、程があるわ。

 米が欲しいのなら、色んな土地を回って探して、自分で耕して食べろっての。


「この大陸には、米が無いのか?」


「無いわっ!」


「お前長生きしてんだから、大陸から出て、探せば良いだろうに」


「渦が有るからっ、出られないのよっ! 飛んだら魔王が撃って来るしっ!」


「飛行出来るなら、海面スレスレで飛べば、撃たれる心配は無いだろ?」


「魔力が尽きて死んじゃうでしょっ!?」


 出た、また魔力かよ。

 俺のステータスには記載が無い、異世界ならではの、不思議な力。んでこいつは、大陸を渡る程の魔力は、持ってない訳か。

 

「魔力ねぇ。一つ聞きたいんだけど、T-OP壱号とかって、聞いた事無いか?」


「何よそれ……っ、ちょっと待って。確か古い文献に、載っていた様な……」


「お前が古いって言う程かよ」


 女は懐から、くたびれた本を取り出し、パラパラと捲り、ぶつぶつと一人言を呟き始めた。

 ずっとそのままで、居て欲しい。

 喋ると煩いからな。


「デンバー副団長、大丈夫か?」


「大丈夫な訳があるかっ……訳の分からぬ話ばかりしおって。貴様等は何なのだっ」


「俺の自己紹介は、した筈だけど?」


「そう言う事では無いっ!」


「と言うか、デンバー副団長。俺とこの厨二病を一緒にすんなっ!」


「何故私が怒られなければならんっ!?」


 全部自称の厨二病と、同じ括りにされたからな。俺は厨二病じゃ無いしっ。


「あったああああああ────っ!」


「煩いわっ!? 何があったんだっ!」


「さっきのって、機体番号でしょっ!」


「あんっ? 何だよさっきのって?」


「T-OP壱号よっ! 貴方頭まで悪いのっ!?」


 コイツっ……もう一度殴ってやろうかっ。


「……それの何があったんだ」


万丈(ばんじょう)(まこと)徒然(つれづれ)敦史(あつし)。あと他の研究者達で作り上げられたっ、兵器の名前じゃないっ!」


「へーっ、んで? それがどうした?」


「その内の一人は、私が探している転移魔法のっ、研究者なのよっ!」


 転移魔法の研究者って、人間音速大砲を作った、頭の可笑しい古代人だっけ?


「うん千年前だから、流石に死んでるだろ? て言うか、何でお前生きてんの?」


「失礼な子っ!? 私のスキルは長生き向きなのよっ! じゃないっ、何処でT-OP壱号の事を知ったのっ! 教えなさいよっ!」


「煩い煩い頭が痛いっ」


 あの黒子頭巾を被った奴が、T-OP壱号のドールさんです。なんて、言う訳が無い。て言うかコイツ、アッジスノードに居てるのに、あの研究所の事、知らんのか?


「ドールの事?」


「ミルンさんや。シーってしなさいな」


「内緒のお話っ」


「何か知ってそうじゃないっ!」


 知っているけども、教えたらきっと、この女は暴走するだろうな。あの研究所の資料は、ファンガーデンに保管しているが、ただの落書きばっかりだったもん。


「なあミルン、そろそろ寝るか?」


「おねむの時間ですっ」


「ちょっ、何で無視するのよっ!」


「時間考えろよ。もう十時だから、良い子のミルンは、寝る時間なんだ」


「っ……そのワンブルの子を寝かせたらっ、話を聞かせなさいよっ!」


 ワンブル……犬人族よりかは、可愛い言い方だよな。猫人は、ニャヒルだっけ?


「んしょっ、んしょっ、合体っ!」


「流ロボ、発進します。ギュイイイイイインっ」


「あっ、また人の話を聞いてないっ!?」


 無視して離脱。これが俺の、最善の手だ。


「一体何なのだっ……貴様等はっ……」



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