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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
六章 異世界とは古き民が居る世界

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2話 婚約御披露目パーティー.7



 爆発でルシィが吹っ飛んで、ピクリとも動かないが、さて、どうしたものだろうか。

 その余波が、レイズ国王やザマァス王妃を襲った筈なのに、無傷で酒を呑んでるし。

 ザマァス王妃が防いだのか?

 流石、西の魔王。


「リティナイエローっ! ポーズが違うの!」


「んなもん覚えられへんわ! ミルンかてっ、何で飛び出すんや! その所為でタイミングがズレたんやで!」


「お話し長いの! ミルンレッド!」


「この仮面、息が苦しいですよぉ」


 この状況に、暗部関係の貴族は平然としているが、それ以外の貴族達が、慌てて動き出し、何やら不味い雰囲気です。


「うむっ、この服は動き易い。良い具合に筋肉を、締め付けておるぞ」


「作った甲斐があるの。特殊な糸だから、伸縮性抜群で、耐久力もあります」


 黒色のムキムキと、緑のちびっ子は、村長とミユンだろうな。

 村長……どうやって来たんだ?

 と言うか、全身黒タイツのマッチョなんて、ただの変態にしか見えないぞ。


「……ドゥシャさん、シャルネ。ミルンのあの催しって、知ってた?」


「知っておりましたら、お止めしたかと」


「凄い爆発でしたのに、あまり壊れておりませんわ。不思議な光景ですの」


 シャルネの言う通り、さっきの爆発で、火の粉が飛び散ったのに、それが直ぐに消えた。

 いや、消火されたのか。

 湿気が凄いし、ピュアが消火係っぽいな。


「で……誰もルシィを助け無いと」


 会場に居る誰しもが、女王を無視です。


「ルシィ、人望無さ過ぎだろ……」


「あの程度の爆発ならば、問題無いかと」


「さいですか。それじゃあ、ちょっと行って、収拾付けてくるわ」


「行ってらっしゃいませ」


「私達は、酒でも飲んでおりますわ」


 シャルネさんや、それは狡い。

 俺だって、あの光景を肴にして、楽しくお酒を飲みたいのに。

 

「さてと……」


 何やら揉めている五人の前に立ち、それに気付いたミルンが、ビシッとポーズを決める。

 ミルンが何をしたいのか、大体理解した。

 普通の御披露目じゃあ楽しく無いから、はっちゃけるんジャーなんて意味深ネームで、面白おかしく、遊びたいのだろう。

 ここはアレだ。

 親として、付き合ってやるべきだろう。

 魔神モード、威圧無しでな。


「くくくっ、良く来たな、はっちゃけるんジャー。この魔神が……相手をしてやろう!!」


 角をニョキっと鎧を纏い、変身完了。

 これで、準備は良いだろう。


「悪の変態魔神! 今日こそ引導を渡してやる! 皆んなっ、脛を狙うのおおお──っ!」


「パパ覚悟っ!」


「悪夢見せたるわ!」


「脛ですねぇ」


「流君……すまぬ!」


 ミルンレッドさんや……唯一弱点である脛を狙うって、本気で潰しに来て無いかい?

 遊びだよな?

 俺、威圧無しなんだよ?


「パパの脛をごっつんこ!」


 一番手は、ミユングリーン。

 持っていた棍棒を、ブオンッと俺の脛目掛けての、横振り一閃。

 それをジャンプして避けるが、そのタイミングで、ニアブルーに接近され、その手に持つ獲物を見て、戦慄を覚えた。


「ちょっ、ガチナイフかよ!?」


「当てますよぉっ」


 ニアブルーは、ジャンプした俺の、折り曲げた脚を狙い、振り上げの一撃。

 

「危ねぇっ!?」


 空中で脚をバタバタさせて、脛を回避。


「惜しいですぅ」


 脛にも装具は付いているが、ニアノールさんならば、鎧通しを使えそうだから、避けるしか選択肢が無いんです。

 すかさず着地して、一番厄介そうなミルンレッドを見るが、人数が足りない。

 ヘラクレスブラックは、何処だ。


『油断かね流君』


「後ろっ!?」


 飛び出す様に前へ出て、押さえ込まれるのをなんとか回避だ。

 ヘラクレスブラックに、一度でも掴まると、俺の力だと、逃げる事が出来無い。


「むぅ……矢張り速いのである」


「ベアハッグとか、勘弁だっての。村長、どうやってここまで来たんだ」


 北から来たのなら、こんな準備をする時間なんて、無いだろうに。


「ミユングリーンに、連れて来て貰ったのだ。ちょっとした、サプライズであるな」


「嬉しいサプライズだな……」


 やっぱりミユンも、根っこ移動出来たのか。

 見た事は無いけど、世界樹との相性抜群だから、出来ても何の、違和感も無いな。


「流にーちゃん、覚悟せぇよ!」


「なあリティナイエロー」


「なんや? 今更命乞いか?」


「そのぴっちりスーツ、苦しく────御免、胸が無いから、苦しく無いよな」


「本気でぶっとばしたるわあああ──っ!!」


 リティナイエローの拳骨なんて、幾ら殴られようとも、全く痛くありません。

 

「ほんまっ! 硬過ぎやねんあほんだらぁっ!」


「拳で視界を奪っての、脛蹴りか?」


「っ、どりゃああああああ────っ!」


 思っていた通り、脛蹴りをかまして来たが、ほいっと楽々回避成功。

 直ぐに知覚を使い、俺にこっそりと、接近しようとしていたニアブルーに手を向けて、動きを牽制する。

 

「連携が取れていないな。くくくっ、甘いっ、甘いぞミルンレッドっ!!」


「ぬぅぅぅっ、流石変態魔神なのっ」


「……その名前、誰が決めたんだ?」


「こうなればっ、皆んなの力を合わせてっ、アレを呼ぶしか無い!」


「あっ、はい。無視は悲しぞーい」


 皆んなの力を合わせてって、必殺技か?

 ミルンレッドの周りに、他のメンバーが集まって、各々変なポーズしてるけど、何それ?


「さぁ皆んな! 心を一つにして叫ぶの!」


「ほんまやるんか?」


「ミルンさんの指示ですしぃ」


「ミルンお姉ちゃん! 力を貸すの!」


「大丈夫であろうな……」



「「「来いっ! 正義のミルンロボっ!!」」」



 ミルン達が叫んだその瞬間────貴賓席の奥の壁が剥がれ、そこから、巨大な砲を取り付けた、二足歩行型のロボが、姿を現した。


「えっ……何このロボ……」


「皆んなっ、乗り込むの!」


「狭っ、一人しか無理やろ!」


「リティナっ、もっと寄って!」


「苦しいですぅ」


「私は無理であるぞっ、くっ、苦しい!?」


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