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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
六章 異世界とは古き民が居る世界

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1話 婚約御披露目パーティーの準備.8



 いくら叫んでも、ミルンが来ない。

 焼魚を食べると、良い感じに塩が効いており、白米に合う事間違い無しなんだ。

 それなのに、白米が無い。


「良い味付けですね。高級品の塩を、こんなにも使うなんて。羨ましいです」


 小花さんは、遠慮無くもりもり食べているけど、この料理は未完成なんです。

 だって、米に合う様に、若干濃い目にしてるから、これだけだと甘味が足りない。


「ご馳走様! ちょい行って来るから、ドゥシャさん後は任せた!」


「畏まりました。小花様、お部屋をご用意致しますので、本日はお泊まり下さい」


「ふぁっ、ふぁふぃふぁ…んっ。有難う御座います、お世話になります」


 部屋を飛び出し、早歩きで厨房へと向かう。

 呼んでも来ないと言う事は、腹を膨らませたミルン達が、動けずに居るだろう。

 幸せいっぱいの顔をしながら。

 そう思い、厨房の前まで来て、そっと中を覗いて見ると……人数増えてね?


「……全員かよっ!?」


 ミルン、ミユン、コルル、アトゥナ、ピュア、エトワルだけで無く、館で働く人達全員が、腹を膨らませて床に倒れている。

 その中には、ニンニ君の姿も見えるんだけど、お前絶対狸寝入りしてるだろ。


「おっ、美味し過ぎるのぉ……体が重いっ」


「パパっ、お米とお魚の相性はっ、最高……」


「また炊けば良いとは言え、食べ過ぎだ。何キロ炊いたと思ってんの……」


「プピィィィ(苦しぃぃぃ)」


「お米とはっ、美味しいモノですわぁ。ゲプっ」


 なんか、こんな幸せいっぱいの顔見たら、怒る気も失せてくるわ。

 

「と言うか、ミユンとピュアは、いつの間に顔合わせしたんだ? 会うの初めてだよな?」


「ピュア? それだあれ?」


「まだ顔を合わせてませんわぁ」


 顔合わせしとらんのに、仲良く腹を膨らませてるとか、どう言う事なの? 食に夢中過ぎて、気付いて無かったのか。


「ピュア。体起こして、自己紹介しなさいな」


「面倒臭いですわぁ」


「……本気で下水処理させるぞ」


「冗談ですわよぉ。よいしょっ、うぷっ」


 水の精霊が、やけにおっさん臭い声を出し、体を起こしたら腹を押さえるって、精霊のイメージ壊れるから、止めてくれ。


「水の精霊の、ピュアですわ。どうぞ皆様、仲良くして下さーい」


「土の精霊の、ミユンなのーっ。かしこまっ」


「ミルンなのーっ。りょっ」


「ピィーッ…エトワル!」


 ピュア以外の全員が、寝転がりながら自己紹介って、とてもシュールな絵面だなぁ。

 米の品質は、問題無さそうだし、夕飯にもう一度炊いて、俺も確認してみるか。


「……俺は執務室に行くけど、ニンニ君。狸寝入りは止めて、後で執務室に来いよ」


「っ……」


「あと他の者も、腹休めしたら、仕事に戻る様にな。アトゥナとコルルも、お客様が居るから、ベッドメイキング頼むぞ」


「うぷっ…コルル、頼んだ。俺は少ししたら、地下に行かなきゃだから……」


「畏まりましたぁ」


 そういやアトゥナは、地下に居る奴等の、管理もしてるんだったな。

 そんな事を思いながらも、執務室へと行き、ピュアが駄目にした手紙を、一からだ。




 執務室にて、ニンニ君を軽く指導した後、婚約御披露目パーティーの準備です。

 手紙以外にも、やる事満載なんですよ。

 立食パーティーみたいなモノだから、出す食事や飾り付け、土産物等の予算も決めないと、お金なんて、あっという間に飛んで行きます。


「普通の貴族は、見栄張って無茶するけど、なんちゃって貴族の俺からしたら、無駄な出費は避けたいんだよなぁ」


 かと言って、周囲の貴族達に舐められると、また色々と、手を出して来るだろう。

 それは、何としても避けたい。

 だって……相手すんの、面倒臭いから!


「食事は、洋食と和食、両方用意するか。昆布っぽいモノも有るし、魚醤は手に入るからな」


 問題は、土産物だ。

 工房が増えて、ミルンが色々としている様だけど、特産品とまでは言えないんだ。

 作ろうと思えば、他領でも作れるからな。

 出来れば、このファンガーデンでしか手に入らない物を、土産物としたい。


「何か有るだろうか……」


 ファンガーデンと言えば、世界樹。

 世界樹と言えば、葉っぱ。

 葉っぱと言えば、高級回復薬。

 高級回復薬と言えば、リティナ。


「リティナと言えば、漫才?」


 違う違う、考えをリセットだ。

 ファンガーデンと言えば、ミルン。

 ミルンと言えば、ケモ耳っ子。

 ケモ耳っ子と言えば、モフモフ。

 

「モフモフと言えば、癒し?」


 癒しを御土産にどうぞーって、持って帰ろうとしたらブン殴る自信がある。

 コレだと、傷害事件になっちゃうぞ。


「特産品って、難しいなぁ」


 ぶっちゃけファンガーデンは、アルカディアスとジアストールを繋ぐ、交易路の中心だから、特産品が無くても潤ってるんです。

 しかしだ、これに胡座をかいていると、いつか何かが起きた時に、困るかも知れない。


「んんーっ、何かないモノだろうか」


 いっその事、ビンゴゲームとかにして、一等を世界樹の葉にしようかなぁ。

 二等は、工房で作られた家具一式で、三等は防具とかにして、ハズレはネックレスとか。

 勿論、世界樹のマーク付きの物だ。

 

「効果付きのアクセサリーとか作れたら、特産品とかに出来るだろうけど……」


 一体どうやって古代人は、剣とか鎧に、効果を付与していたのか。

 後でドールに、聞いてみるか。

 


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