表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
六章 異世界とは古き民が居る世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

498/575

1話 婚約御披露目パーティーの準備.6



 連邦国家からの書状。

 中身を開いて見てみると、なんて事無い、ただのクーレムと言うか、アルマシロに出現したらしい巨大な砲の、説明を求める内容だった。

 ドゥシャさんとアイコンタクトを取り、そこからの第一声が、コレだ。


「……皿あげるから、帰ってくんない?」


「それは、内容をお認めになると言う事ですか」


「認めるもなにも、良く分からん事が書いてあって、俺が犯人扱いされてるよね?」


「では違うと?」


「違うも何も、知らんとしか言えんだろ? 面倒事に巻き込むなよって言う、お願いの品だ。勿論、マルリンだけに贈るぞ」


 アルマシロの代表は、マルリンだからな。

 それ以外の奴になんて、贈る訳が無いし、贈る必要も感じない。


「どうやって、アルマシロから帰られたのですか。国境は、閉じられていた筈ですが」


 この小花と言う幸薄女、厄介系か。

 代表があんなのだから、その下で働く奴等が苦労して、無駄に能力が上がるパターンだろ。


「俺がどんな存在か、知ってるよな?」


「お聞きしております」


「手の内を明かせと?」


「貴方様ご自身の、潔白の証明になります」


「証拠も何も無いのに、犯人扱いされて、手の内明かせとか……どうするドゥシャさん?」

 

 ここはドゥシャさんに、軽くトスだ。

 状況次第では、この小花と言う女性に対して、失礼な事をせにゃならんし。


「宜しいのでは無いかと。是非とも小花様に、体験頂ければと存じます」


「流石ドゥシャさん、分かってるぅーっ」


「何の話でしょうか……っ」


 不安な顔して、若干震えてないか?

 別に、狩って喰おうって訳じゃ無いし、セーフアースには送らないから、安全だぞ?


「それじゃっ、庭に行こうか」


「小花様、御案内致します」


「えっ、ちょっと、庭ってっ」


 ドゥシャさんに、一度手首を掴まれたら、もう逃げる事は叶わないぞ。

 リンゴっぽい果物を、手絞りジュースに出来る握力だから、暴れても無理だって。

 そのまま庭にレッツゴーからの、必殺技!!


「ここで何を……」


「えっ? 『緑化魔法』だけど?」


「まほ────」────ズボッッッ!!


 良い感じに埋まったなぁ。


「いつ見ても、恐ろしいモノに御座います」


「確かに……今頃湖だろうから、迎えに行くか。そういや、ピュアは何してんの? ミルン達と、顔合わしてないけど」


「大浴場にて、泳がせております」


 さっそく、自動浄水機扱いされてんの?

 水の精霊だから、水場が好きなのは分かるけど、身なりを整えるって言ってたよね?


「……流石ドゥシャさん、能力把握か」


「大事な事かと、存じますので」


 そんなこんなで湖へ行き、小花さんとやらはどこかいなと、周囲を確認。

 姿が見えないけど、何処行ったんだ?

 

「居ないなぁ」


「誰かに助けられたのでは、ないでしょうか」


「若しくは、泳げない可能性とかか?」

 

「「……」」


 海や川に面していない土地だと、泳ぐ事なんてそうそう無いし、無きにしも非ず。

 ドゥシャさんと二人で、無言のまま湖を眺めて、どうしたものかと考えます。


「取り敢えず、手を合わせておくか」


「それは、御食事でされるモノでは?」


「所作は同じでも、中身が違うんだ。これは、弔いの祈りみたいなモノだな」


「勝手に殺さないで下さい!!」


 急に背後から怒声が聞こえ、驚いて振り向くと、ずぶ濡れ小花さんがそこに居た。


「ナイスずぶ濡れ」


「っ、死ぬかと思いましたよ! いつの間にか水の中って、何をされたのですか!」


「んーっと、転移? みたいなモノ?」


「てっ……えっ?」


「館の庭からこの湖まで、転移させたんだ。これが俺の、奥の手の一つだな」


 空間収納から布を取り出して、呆けている小花さんの頭に被せ、軽く説明。

 今の所は、エイドノア大陸内なら、何処からでも湖へ帰還出来る事を伝えた。

 弱点も把握出来てるし、上手く活用すれば、暗殺者にとってはチートスキルだろう。


「これで、御理解頂けましたでしょうか? 流様ならば、国境を越えずとも、このファンガーデンに帰って来れるのです」


「……奥方様の、仰られる事は分かりました。各代表には、その旨をお知らせ致します」


「お願い致します。それでは、再度館へ。お体も冷えておりますし、湯浴みをされてから、ごゆっくりなさって下さい」


「それは有難うごっクシュっ!!」


 ドゥシャさんの笑みが、何か考えてそうな雰囲気だけど、いくら温暖な気候でも、ずぶ濡れ放置は風邪引くからな。


「ボソッ(何やろうとしてんの?)」


「ボソッ(流様。それは、帰ってからのお楽しみに御座います)」


「何を話しておられるっクシュっ!!」


「何でも無いぞ。早く館に帰ろう」

 

 ドゥシャさんが、何をしようとしてるのか、さっさと帰って知りたいからな。

 ワクワク気分で館に帰り、小花さんを大浴場に御案内して、俺とドゥシャさんは、のんびりと応接室にてお茶を楽しむ。

 そうこうしていると何処からか、誰かの悲鳴が聞こえたけど、これは小花さんだな。


「ドゥシャさん何したの?」


「ピュアがどう反応するかの、実験に御座います。どうやら、良い反応で御座いますね」


「防犯要員にも使う気なのか? これって、小花さん死んでないだろうな……」


「足音が聞こえますので、大丈夫かと」


 確かに『ドドドドド』って走る音が、どんどんと近付いて来るんだけど、凄い音してんな。


 ドッバァンッ────「殺す気ですか!?」


 勢い良く扉がぶち破られ、全裸のまま湯気がもこもこと、小花さんのブチ切れモード。

 リティナと違って、面白味を感じないから、減点対象にするしか無いな。


「小花様。裸で走り回るのは、どうか御遠慮下さいませ。小さい子も居ますので」


「奥方様! 口元が笑ってるんですよ! 何ですかあの子供っ、熱湯かけて来ましたよ!!」


「水の精霊様の、悪戯に御座いますね」


「危うく死にっ……水の……精霊?」


「当家の一員に御座います」


「報告内容が一気に増えた!?」


 土の精霊であるミユンの存在は、色々と知られていたけど、ピュアの存在は、水の精霊だけに、寝耳に水だろうな。

 取り敢えず、全裸を何とかして貰わんと、こっちが恥ずかしくなってくるぞ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ