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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
四章 異世界とは悪魔っ娘が居る世界

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エピローグ 異世界とは悪魔っ子が居る世界



 救護所の設営をした後、この首都に残る住民達に、姫さんからの御触れを出して貰った。

 それを伝えるのは、犬人と猫人の隊員。

 広い首都内を駆け回り、余す所なく、その御触れを広めた。



『エグル宮殿前にて、炊き出しと、病の者には、無償での治療を行う』


『戦を起こした愚兄、サハロブ・ブリージ・ノゾ・ゴルゾドディアを、今夜処刑する』


『前皇帝、サハロブ・エグル・ノゾ・ドルジアヌが娘、リリトア・ケネラ・リル・パネラシアより。我が愛する民達に向けて』



 少ししたら、足取り重くふらふらと、住民達が集まって来た。

 戦で疲れ果て、食べる物もままならない状況であるからこそ、最初のうちは、集まるだけで、こっちに寄って来なかった。

 だからこそ、こちらから一歩、歩み寄る。



「おらぁっ!さっさと並んで食わんかい! 美味い飯が冷めてまうやろがっ! おいそこん餓鬼っ! さっさと食べて糞して寝えっ!!」



 一歩、歩み寄る?

 聖女の"せ"の字も無い、鬼のリティナが、住民達に向かって、声を張り上げる。

 

 恐怖でも良い。

 仕方無しでも良い。

 誰かが一歩前に進めば、後は簡単だった。


「リティナ怖いの」

「無い乳だから、短気なの」

「二人共、今はアレで良いんだぞ?」


 今から、数万人の行列が出来るからな。

 デスマーチの、始まりだ。



 そんなこんなで、数時間が経過。

 ミルンとミユンには、畑に出来そうな場所の選定をお願いした。

 影さん達は、その護衛だな。


 リティナとニアノールさん、アトゥナには、救護所を任せている。


 村長と姫さんは、ルシィが来る前に、色々と話し合うみたいだな。

 愛の巣に、籠る訳じゃ無いよな?


 アレスさんとマロンだけど……ルシィへの伝令を引き受けてくれたが、それが完了次第、旅に出るそうだ。

 朕野郎を探す様だけど、執念が凄い。

 

 俺は何してんだって?

 アトゥナが上手くやれてるか、確認してるんだよ。

 サボりじゃ無い。

 決して、サボりじゃ無い。



「次の人、入っても良いぞ」


『すみません。家の娘が……流行り病で苦しんでおりまして……』

『はぁ…はぁ…げほっっっ』


「分かった。少し触るから、大人しくしててくれよっと……どうだ?」


『…えっ…くるしく…ない?』

『あっ、あああああっ! 良かったっ、良かったねぇっ』


「もう大丈夫だぞ。外で炊き出ししてるから、食べて行ってくれよな」


『有難う御座いますっ、有難う御座いますっ』

『おむねの、めがみさま?』


「女神じゃないぞ? 俺はアトゥナだ」


『すみませんっ。ほら、外に行きましょう』

『…ありがとうございました!』


「元気になって良かったな」



 アトゥナって、口調は少し悪いけど、普通に出来る娘だよなぁ。

 あそこの聖女とは大違いだ。



「こんなんでピーピー泣くなやっ! ニア! 一番痛い薬塗ったれ!!」


「はーい。それじゃぁ、塗りますよぉ」

 

『嫌だ……待って、儂が悪かったからっ、待ってえええあああ────っ!?』


「煩いねん! さっきの子が耐えれて、大人のアンタが我慢出来へんのかっ!」


『いだあああああああああっ!?』



 相変わらず容赦の無い治療だ。

 リティナは、スキルに頼り切らず、薬と併用して、上手く使い分けてんのな。


「子供や女性達はアトゥナの列並んで、男達は強制的に、リティナの列に並ばされてる……」


 そりゃそうだ。

 立派な御胸を持ったアトゥナが、男共を対応したら、下手し男共が発情して襲い掛かり、返り討ちで男が死ぬ。


「リティナなら、ニアノールさん居るし、何か有っても大丈夫だろうしな」


 あの朕野郎はどこに居るのか。

 ダラクはどうなったのか。

 分からない事だらけだけど、もう少し頑張れば、帝国から帰れそうだ。


「疲れたぁ。和土国でのんびりする筈が、結局働き詰めじゃん俺……」


「おーい、流のおっさーん! 少し手伝って欲しいんだけどーっ!」


「流のにーちゃんっ! こっちもやーっ! 薬の在庫切れてもうたわーっ!」


 俺、管理職だよね?

 辺境伯だよね?

 何か……社畜の時より、扱い酷く無い?


「早よ来んかーいっ!」

「早く手伝ってくれよーっ!」


「はぁ……戻るか」


 夜になったら、あの半魔の馬鹿の処刑だし、さっさと終わらせて、帰りたいもんだ。



◇ ◇ ◇



「ほらぁ。今、弟さん?の首が、飛びましたよぉ。あのままアソコに居たらぁ、貴方も首だけになってましたねぇ」


『もがぁっ!? ももひゅっ』


「うふふぅ。感謝の言葉ですかぁ?」


『もひゅっ、ひゅっ』


「貴方にわぁ、彼の地で暴れて貰わないとぉ。彼を誘き出すぅ、餌ですねぇ」


『ひゅっ、ひゅっ、えあああっ!?』


「あの魔王が残した手記……貴方のぉ、お身体にぃ、この『魔石』をぉ、ぐりっっっとぉ」


 グチュッ────『えあああああああっ!?』


「うーん。定着するのにぃ、時間がかかりますねぇ。神達に見つかる前にぃ、頑張りましょぉ」


『りじゅえっっっるざまあああっ!?』


「大丈夫ですよぉ。死にはしませんからぁ、いっぱい実験しましょうねぇ?」


『いやあああああああああああ────っ!?』


「この魔石とぉ、あっ、アレも入れてぇー」


 うふふふっ、楽しみですねぇ。




 これにて、四章終了で御座います。


 あーとがーきのお時間デスっ!!

 おはよう?

 こんにちは?

 こんばんは?

 かみのみさきで御座います。


 四章は、如何でしたでしょうか?

 だらだらと読むには良いと思うのですが……


『つまらん!』

『面白く無い!』

『もっと尻をだせ!!』


 有難う御座います!!!!

 

 今回のお話は、若干リティナの生い立ちをチラ見せしつつ、エロ悪魔族を顕現させる事が目的で御座います!!

 

 嘘です。

 嘘吐きました。

 御免なさい。

 

 いつか、リティナの奮闘記を書きたいなぁ。

 

 今回のお話は、栄子衰退と、不毛な戦を、裏の題材としております。


 和土国では、小国間での争いで、ミユンがぷんぷん怒り気味でしたし、帝国では、後継者争いで民達が苦しみ、国が割れ、死屍累々。


 もっと細かく書こうかと悩みに悩んで、グロ過ぎるので、オブラートに包みました。

 飢えた人って、タガが外れると、本当に何でも食べますからね?

 そんなん書けませんわっ!!

 

 コホンっ、失礼をば。


 兎にも角にも豚角煮。

 四章これにて、終了となります。

 読んで頂いている皆様!

 誠に、誠にいいいっ、有難う御座います!

 何卒! これからも!

 見捨てないで下さい!!


 ある程度まで進みましたら、一章から色々と修正をして行きます。

 評価、感想等して頂けましたら、禿げが身に成りますので、是非とも、お願い致します。


 それではまたの、後書きで。


 リシュエル、楽しそうに実験してんなぁ。

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