パッと見ただのエロ悪魔.2
馬車から降りて、お昼の準備。
ミルンとミユンには、とても大事な、お肉を焼く作業を任せている。
任せているんだけど……また歌ってるよ。
「お肉焼き焼きお肉さーん」
「豚さんオークのタマタマをー」
「お肉焼き焼きお肉さーん」
「まるまるこんがりジューシーにー」
「「焼き焼き中まで火を通すー」」
俺、オークの睾丸渡したっけ?
そういや、希少部位だって言って買った奴有ったな……あれかっ!?
「お肉焼き焼きお肉さーん」
「豚さんオークのモモ肉はー」
「お肉焼き焼きお肉さーん」
「しつこい脂が多いからー」
「「焼き焼き脂を落としきるー」」
いつの間にデュエット覚えたの?
そんな時間無かったよね?
「なんや楽しそうやな」
「お疲れリティナ。アトゥナはどんな感じだ?」
「アトゥナなぁ……」
何だ? リティナにしては、歯切れが悪いな。いつもならハッキリいうのに。
「そんなに悪い状態なのか?」
「……胸がデカなっとる」
「はぁ? そんなの見れば分かるだろ」
「……あと、力が強なっとる」
「だろうな。結構強くなってる様だが、他は?」
どうしたリティナ?
何か……拗ねてる様に見えんだけど?
「いつものお前なら、ストレートにモノを言うだろ。アトゥナの容態はどうなんだ?」
「チッ、問題無いわ。と言うより、ウチと同じスキルが発現してて、やる事無いねん……」
リティナの視線が、自分の胸辺りを見てる。
マジで拗ねてるだけなのかよ。
同じ顔してるのに、方や巨乳のエロ悪魔、方や無い乳エセ聖女で、エロ悪魔に治癒のスキルが追加され……リティナの全敗じゃん。
「リティナ、突っ込みだけは、負けるなよ?」
「ウチの価値はそれだけちゃうわ! まだ成長期やさかい、必ず大きくしたるっ!!」
「背を伸ばすのか?」
「今の話聞いとったよなぁ!? 乳に決まっとるやろっ!」
「リティナに乳は要らないの。お肉焼けた!」
「永遠にそのままなの。豚焼き完了なの!」
「…………ぐすっ」
ミルンさん、ミユンさん。
タイミングを狙ったかの様に、自然と止めを刺しに来たよね?
リティナ泣かしたら、あの人来るでしょ?
『流さぁん。このナイフならぁ、斬れますよねぇ?』
ほら、いつの間にかニアノールさんが、俺の後ろに居るじゃん。
首にナイフを突き付けて、笑顔が怖いっ。
「今回は俺じゃ無いですよ? ほら二人とも、謝りなさいな」
「お父さんの所為です!」
「パパが悪なの!」
「流にーちゃんがっ、ウチを虐めんねんっ」
「首、要りませんよねぇ?」
はい理不尽っ!?
要らない首は御座いません!!
「ふぅ……死ぬかと思った」
「何をしておるのだ流君。相変わらずの、落ち着きの無さであるな」
「さっきのは俺の所為じゃ無い」
こっちには、村長、アレスさん、マロン、影さん達に、アトゥナか。
「あの姫さんと、お付きの人は何処だ?」
「ケネラ皇女とモシュ殿は、牢馬車の方で何やらしておるぞ」
「牢馬車? あぁ、半魔の男が居るんだったな」
朕野郎の弟だっけ?
戦を起こしたばっかりに、あのオカマに利用されて、半魔に変身ってか。
「どうするかは、あの姫さん次第だなっと。俺もここで食って良い?」
「構わぬぞ」
「どうぞ魔神様」
「良いっすよーっ!」
「構いません」
「天使様がそう仰るなら…」
「温かい……よいしょっと。ふぅ(チラッ)」
「何で俺の横に……見るなよ!?」
だってマジでデカいからな。
服を着替えたみたいだけど、無い乳の時は似合ってたのに、御山になったら似合わないな、その服。
「その胸で、ヘソだし短パンルックスは、何か違う気がする。ただのエロ悪魔にしか見えないぞ」
「エロ悪魔言うな!!」
スパーンッッッ────「あだっ!?」
「ほう、凄いなアトゥナ」
「天使様が私以外を褒めたっ!?」
「うむっ。これから流君を殴りたい時は、アトゥナ君に頼めば良いのだな」
これはアレだな。
叩かれると痛いけど、アトゥナの乳が揺れるから、絶景は見放題か。
「良しっ! もっと叩くんだアトゥナ!」
「ひっ、流のおっさんが怖いっ!?」
ボゴォッッッ────「おぶっっっ!?」
うん、前言撤回、糞痛いし割に合わん!!
『向こうでお父さんが、アトゥナのお胸見てるの』
『早く帰って、ドゥシャとシャルネに襲わせるの』
『……流にーちゃんも、大変やねんなぁ』
『ほらリティナ様、あーん』
『ニア、自分で食えるって』




