表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
四章 異世界とは悪魔っ娘が居る世界

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

327/409

間話 ミルンの和土国内での過ごし方.1


 和土国にて、流に呼ばれる前のお話です。




 お父さんが帝国へ向かってから、和土国代表傘根技の所でお世話になった。


 せっかくお琴を習ったのに、お父さんに聞いて貰えず、少しだけ帝国に弄っとしたけども、直ぐにお父さんが呼んでくれると信じて、色々とお勉強しながら待っていた。


 それなのに……「遅いの」

 一日待っても、二日待っても呼ばれない。


『国境は遠いの、一日二日じゃ着かないの』


 ミユンに聞いたら、そう答えられた。

 魔神であるお父さんならば、意味不明理解不能な速度でもって、国境まで飛んで行くと思っていたの。


「暇暇なの……」


 お城の中を、ぷらぷらとお散歩。

 そうして居ると、禿げ頭の中心に、髪を細長くして乗せた人達が、恭しく頭を下げて来る。

 髷と言う髪型らしい。


「掴んで引っ張りたい衝動にかられるの」


 一人だけ、我慢出来ずに引っ張って……正確には引き千切っちゃって、傘根技に物凄く怒られたの。

 引き千切られた人は、傘根技の指示で要職に任命され、泣く泣く桂を装着して働いてる。

 それにより和土国城内でのミルンは、近寄ると髷を千切る、危険獣族扱いなの。

 

 すれ違う際は、『目線を合わせず頭を下げて、髷を気にしてませんアピールをする様に!』とのおふれが出てるらしい。


 髷を気にしていたら、狙われる。

 そう思われたみたい。


「気にしてなくても引っ張りたいの」


 それにしても、このお着物は可愛いけど、少し動き辛いの。

 お腹をギュッとされて、重ね着に重ね着を重ねて、何枚羽織らせるのか。


「全力で走ると、破れちゃうの……すんすん」


 良い匂い……厨房?

 先の角部屋から、良い匂いが漂って来る。

 そぉーっと中を確認。


『魚のアラここに置いとくよ』

『味噌が残りわずかだね。誰か、味噌蔵のとこ行って、貰って来ておくれ』

『あの人ら来てから大忙しだぁ』

『ちげぇねぇや。何でも、精霊様と、ミルン様ってのが、結構な量を召し上がるらしいぞ』

『有難てぇ話だな』

『おうよ。料理人冥利に尽きるってもんだぁ』


 悪口言ってないの。

 皆んな笑顔で、ご飯作ってくれてるの。

 こっそりこそこそ中へと侵入。

 お漬物の石をどかして、その上に座り、じっと固まり観察するの。


『そう言えば、あの魔王捕まったらしいね』

『あぁ聞いた聞いた。何でも、流様のペットにやられたって話だね』


 黒姫ペット扱い……間違ってないの。


『すげぇやな。あの魔王には、土を駄目にされて苦しい思いをさせられたぁで、首斬るだけじゃぁ収まらんなぁ』

『んでもぉ、他所から悪魔族さぁ引き取って、良い暮らしをさせてるみたいだぁ。悪って程悪じゃねぇんじゃねぇか?』

『ならぁ、土を殺す必要は無かよな。話し合いでやれば済む事じゃけん。そやけどあん魔王は攻めてきおったぁ』


 魔王のお話なの。

 ダラクって言う魔王、リティナやアトゥナに似てて、変な感じなの。

 悪魔族はお顔が似過ぎていて、一瞬誰が誰だが分からなくなります。

 匂いを嗅ぐと分かるけど、面倒臭いの。


『誰か、大根の漬物取っておくれ』

『あいよーっと……何だぁこの嬢ちゃんは? 着物さ来てぇ、どうした嬢ちゃん?』


 ミルンはお漬物の石なの。

 喋らないし動かないの。


『動かねぇ……人形かぁ? まぁ良いか。漬物取らせてなぁ、よいしょっ……うごっかねぇっ!』


 ミルンは重く無いの。

 こっそりと足の指を、お漬物の入った陶器に引っ掛けてるの。


『どうした?』

『こん人形がっ、重くて動かせねぇだっ!』

『お前さんはひ弱だねぇ。退きなよ、俺が退かせるからさ』

『はんっ、やってみろやってみろ。俺さ無理だったのに、おめぇに出来る訳なか』

『こんな小さな人形、簡単にっっっ重!?』


 ミルンは重く無いの。

 重たいのはお漬物の陶器なの。

 次重たいって言った人は、全力で頭の毛を毟り取る。


『しゃあねぇ。二人で持つぞ』

『それしかねぇだ。いくぞぉ!』

『『ふんさっ!? 重っ!?』』


「二人の毛を毟り取るのっ!!」


 丁度ミルンを持ち上げて、二人の頭に手が届く、最高のシチュエーションなの。




「ムゴムゴ…お肉美味しい」


 さっきの厨房で、ミルンを重いと言った人の髪を、毟り取ろうと手を伸ばしたら、お肉くれたので許してあげました。


 そう言えば、黒姫は何処だろう。

 魔王ダラクを見張ってるとは言え、あの黒姫が大人しくしている訳が無い。


「隠れてお酒を呑んでいたら、お父さんに報告して影の刑に処すの」


 強強黒姫の唯一の弱点。

 影達による、着せ替え黒姫ラブラブ地獄。

 黒姫が力を取り戻す前に、影達によって仕込まれた、最悪のトラウマさん。


「ちゃんと目視で確認するの」


 確認ヨシッ!(キリっと)

 これ大事です。

 ちゃんと確認して、罪を確定させないと、冤罪は駄目なの。


「黒姫は何処に居るのかなぁ……」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ