1話 流れて来た変人
「今じゃ無くねええええ!?」
「きゃっ」
もう色々ありすぎて色々な感情が溢れでた心からの叫びで最悪に目が覚め飛び起きた。
あれ?豚野郎(漢)は?涎たらして追いかけて来て…どうなった?生きてる?俺生きてるよ!あっ夢!夢だったんだな、良かったー。
俺は額の汗を腕で拭いながらボーっと考える。
中々にリアルな夢だったな。流石の流さんも失禁5秒前位にヤバかった。
「あのぉ」
目の端に犬耳がみえる。
でも夢なら良し。まだ俺の心にファンタジーな少年心が残っている証拠だからな。うんうん。
「すみません」
目の端に犬耳がみえる。
あぁー何か疲れてるな。アレだな、悪い夢を見たせいだ。
「もしもーし」
目の端に尻尾が見える。
良しっ。そうと分かればアレしか無い!
俺はそっと横になり目を閉じようと──
「寝ないで下さい!」
──腹に何かが乗っかって来て凄い体を揺さぶってくる。
「寝させて下さい!」
現実逃避したって良いじゃないか。
【1話 流れて来た変人】
「で、ここはどこなんだ?」
とりあえず身体を起こして辺りを見回すが、なんか今にも倒れそうなボロ屋の中にいるような感じしかしない。
そして目の前には犬耳っ子。
くりくりっとした可愛い目に愛らしい巻き毛。
そして垂れ下がった犬耳。
ファンタジーだ。
異世界だ。
心を無にして。
とりあえず撫でておこう。
わしゃわしゃ。
「きゃあっ」
わしゃわしゃ。
「何で撫でてくるんですか! やめて下さい!」
抱っこしてわしゃわしゃ。
「やー!」
尻尾もモフモフ。
「うーグゥウウッ」
ガリッ
「痛ってっ!」
調子に乗ってやり過ぎたせいか腕を凄い噛まれた。まぁなんか全然血が出てないというか痛みはあれど傷が無い? なんで?
「グゥウウッ」
少し離れた所でまだ怒っている。
「あー、悪かった。ちょっと気が動転しててな。思わず触ってしまったんだ」
彼? 彼女? に向かって頭をさげた。
俺だって間違った事をすれば謝るのだ。
「うー、もう勝手になでないですか?」
信じられない眼差しで確認するように聞いてくる。
「大丈夫だ、もう勝手に触ってモフることはしない」
「モフる?」
犬耳っ子は意味が分からないようだ。
それは仕方が無い。俺は大人だからな。大人だからはっきりと伝える。これ大事。
「だから犬耳っ子も噛み付いた事を謝れ」
犬耳っ子だとしても駄目な事は駄目。少し命令口調になってしまったが仕方が無い。誰かと話す事なんて久しぶりだからな。
犬耳っ子はビクッと身体を振るわせておどおど近づいて来て噛んですみませんと謝って来た。
よしよし。
「で、ここはどこなんだ?」
犬耳っ子の名前は ミルン と言うらしい。可愛らしい犬耳っ子幼女(女の子だった)で、川で魚を獲っていたら川上から流れて来る俺を見つけて何とか引き上げてくれたらしい。なんか赤ジャージ(下)がズレてて半分尻がでてたので食い物と思って近づいたら俺でしたみたいな。
桃のような尻ですからね!
で、ここはナントカ王国の領地で、ナントカって村の外れの外れにある魔龍の川なんてヤバげな場所の直ぐ隣り、凄い高リッチな地獄の入口に何でボロ屋で住んでるの!?
「すみません。あまりくわしくなくて…それに私は獣族なので村にはいれないんです…」
凄い犬耳が垂れてしょんぼりしている。
「そうなのか? まぁそのおかげ俺は助かった訳だからな」
尻尾が少し左右に揺れている。
「あのっおじさんは」
「流だ」
おじさん呼ばれは嫌だ。
「でもっ」
「流だ」
絶対おじさん呼ばれは嫌だ。
「流れで良い、呼び捨てで構わない。それとな」
俺はミルンに会って初めて真正面から頭を下げて真面目に伝えた。
「助けてくれて有難うございます」
「そんなっ頭を上げて下さい。人種が獣族に頭を下げなくても」
ミルンは慌てて俺の頭を上げさせようとしてくるってか力強いな。
「いや、命の恩人に対して良くわからん種族だの人種だの関係ない。助けて貰ったんだ。ミルンに」
再度、今度はミルンの目を見て、笑顔で。
「助けてくれて────」
ピンポンパンポーン 上がり調
レベルが1上がりました(キリッと)
ピンポンパンポーン 下がり調
「有難うぅおぉおおい!?」
今じゃ無くねええええ!?
タイミングおかしくないか!?
どうもーかみのみさきで御座います。
日々悶々と書いておりますが……この後書きは、自分で見返している際に書いておりますので御容赦下さい!!
下手なモノではありますが、どうぞ長々と見てやって欲しいんです!! 二ヶ月の血と汗と涙の物語を!!
いつか……ミルンをモフモフするんだぁ……。
序盤では有りますが、見て頂いた皆様!
誠に有難う御座います!!
出来ましたら評価等していただきますと……
今後のモチベーションが上がりますので……
お願い致します!!
ではではまたの後書きで……今だに後書きに何て書けば良いのか分からない。