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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
四章 異世界とは悪魔っ娘が居る世界
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ミルンとミユンのお勉強.1



 お父さんが、ミルンとミユンを置いて行ってしまった。今回は、御食事会という知らないご飯を食べれる機会にも関わらず、置いて行ってしまった。

 お父さんが言っていた方法が、成功するのなら何も文句は無いけども、もし失敗したらその時は、お父さんのツケで必ずお肉を大量に食べに行くの。


「ミルンお姉ちゃんは結構根に持つの、失敗しない様にお花を植えるの」

「それはミルンには無理です! だからミユン! 必ず成功させるの!」


 お父さんよりもミユンの方が信用出来るの。お父さんは信頼出来るけど、信用は出来ません。


「ミルン御嬢様、ミユン御嬢様、お部屋に戻ってお勉強の続きで御座います」


 ドゥシャが迎えに来た……御作法とかお話の仕方とか、ミルンとミユンには縁遠いお話なの、いい加減ドゥシャにも理解して欲しい。


「旦那様のお買上げになった時計のお陰で、正確な時間割で御教え出来るので助かりますね」

「ミルンはお腹の具合で大体の時間が分かるから、時計は要らないの」

「ミユンもお日様見てたら大体の時間分かるの、時計は要らないの」


 きっと黒姫なら、『我は時間に縛られぬ存在なのぢゃ、だから時計は要らぬのぢゃ』って言うに違いないの。


「お二人共が問題無くとも、働いて居る使用人達には有用で御座います。したがって、時計は必要不可欠であり、これによってミルン御嬢様、ミユン御嬢様のお勉強時間を決めさせて頂きます」

「時計が憎いのっ」

「木製だから土の肥やしに出来るのにっ」


 ミユンも悔しがってるの。

 ドゥシャが必要だと言うのなら間違い無いんだろうけど、やっぱりミルンには不要なの。


「旦那様より、お勉強を頑張れば、三時のお菓子をあげる様にとの事でございますが、どうなさいますか?」

「お菓子! お勉強頑張ります!」

「蜂蜜付きのやつが良いの!」


 三時が待ち遠しの……時計の針を見て三時を待つの! お菓子の時間が分かる時計は必要です!


「早くお勉強するのミユン! 時間が早く過ぎるの!」

「集中してやります!」

「それではお勉強部屋へ戻りましょう、座学では無くダンスを致しますので、良い運動になりますよ」


 ダンス!? 今だにあの動きが分からない、不思議な踊りなの! 


            ◇ ◇ ◇


「イチ、ニッ、サンッ、イチ、ニッ、サンッ、ミルン御嬢様! 動きが速すぎますので相手に合わせて下さい! 下を向かず相手の目を見て!」


 鬼の教官姿のドゥシャなのっ、相手はミウだから動きが合わないっ!? 足を踏まれた……凄く痛いです。


「ミルン速過ぎ、私の動きだと合わせられない」

「ミウは足を踏まないで欲しい……赤くなって腫れてるの」


 小さな声で威嚇するのっ、ドゥシャにバレたらお菓子抜きになるからなの。

 ミユンの相手はメオなの。

 私達と違って、物凄く動きが遅い……あれは不気味な踊りです。


「ミユン、もっと動きを速めるの!」

「速くしたらメオがついて来れないの! この速さが一番です!」

「ミユン御嬢様、メオに合わせるのも結構ですが、少し早めにリードして動けばメオの動きもついて来ます」


 ドゥシャがミユンには優しいの!? なぜミルンにはキツく当たるの!!


「ミルン御嬢様! ステップが獲物を狙う動きになっていますよ! ミウも少し早めに動きなさい! はい続けて! イチ、ニッ、サンッ、イチ、ニッ、サンッ、今度はミルン御嬢様が遅過ぎます!」


 きっキツいの……普段使わない筋肉が悲鳴をあげて、足の裏が痛いっ。


「はいそこまで!」

「ぬぅうううっ足が痛いのぉおおおっ」

「ミルンお姉ちゃんが見た事ない姿に!?」


 この靴がいけないの、動き辛いし滑り易いし、これじゃあサクサク動けないの!


「ミルン御嬢様は動体視力、持久力共に素晴らしいですが、動きが機敏過ぎて相手に合わせられていないですね。同じ力量の持主ならば大丈夫でしょうが、同年代の貴族のお子様だと……振り回されて骨が折れるでしょう」


 骨を折るのは得意です! 魔龍の川近くで狩をしていた時は、ゴブリンを奇襲して首の骨を折っていたの!


「弱い魔物なら直ぐ折れるの!」

「ミルン御嬢様……貴族のお子様のお話です」


 貴族のお子様を折ったら大変なの……泣かれても治せないし、気合いでくっ付けろしか言えないの。


「……ミルンお姉ちゃんのステータスが気になるの」

「ミルンってあんなんだったかなぁ」

「ミウちゃん、きっと流さんの影響だと思う」



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