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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
四章 異世界とは悪魔っ娘が居る世界
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タダ飯食べに和土国へ.2



「和土国へ行かれるのですか……行きとその滞在中、護衛の冒険者を雇いたいと言う事ですね」


 冒険者ギルドの応接間にて茶を飲みながら、事情をネリアニスさんに説明しつつまったり時間です。アトゥナを待たせてるけど、甘味でも持って行けば許してくれるだろう。


「そゆこと。誰か良い冒険者居ないかな、複数人でも良いからさ」


 ネリアニスさんが腕を組んで考えている……腕を組むとそこにのっかる御山様が強調されるから眼福眼福『流さん……』っ、はい見てません眺めてません。


「中堅処は何某らの依頼を請けてますからね、討伐に特化した不思議な新人達なら居るのですが、会ってみますか?」


 何それ、不思議な新人達? しかも討伐に特化してるって新人なのか?


「その不思議な新人達の討伐数って、どれくらいなんだ?」


 新人だからゴブリン十体とか、オーク一体とかかな。


「そうですね……ゴブリンの巣を五個潰して、オークを一回の討伐で二十五体、はぐれオーガ二体、最近だと南東で腐首羅と言うネームドを討伐してますね」


 ネームドなんて居るのかよ、腐首羅って何だよ想像出来ないんですけど。


「それ新人じゃないよな……中堅処と言うかベテラン冒険者だろ」


 ゴブリンの巣って一個辺り五十から百は居る筈だし、豚野郎も力が強くて接近戦には不利な相手だぞ。


「ギルドランクを上げる為には討伐だけでは駄目ですから、せめて護衛の依頼を一回受けて貰えれば、彼等のランクも上がるのですけど……」


 ちらちらこっち見られてもなぁ、俺もちらちら御山を見ちゃうぞガン見だぞ。


「試しに会ってみては頂けませんか、この通りお願い致します……」


 あからさまに胸を強調して来たな、ミルンとミユンが居ないから……揉むぞ? 後が怖いから揉まないけど……揉むぞ?


「思考がおかしくなるから、胸をしまって下さいネリアニスさん。じゃないと本気で揉み揉みしますよ」

「あら、領主様のお手付きになれば今後の生活は安泰ですね、王都の両親に良い報告が出来ます。丁度二人きりですしいつでもどうぞ、さあどうそ」


 ぬぐぅ……こう言う時って、間違い無く男弱いし負けですよね……今後、女性と密室で二人きりになるのは止めておこう。


「……冒険者達呼んできて下さい」

「有難う御座います流さん、流石は領主様ですね」


 そう言ってネリアニスさんは部屋を出て行ったけど、凄い笑顔だったよ……お尻も揺れるぐらいにスキップしてたし、良いお尻ですね。


「女性は強いなぁ……どんな奴が来るんだろ」


 少し待っていたら、ネリアニスさんが意気揚々と冒険者達を連れて来たんだけど、俺の知り合いと言うか何と言うか覚醒者と言うか……この子デカく成り過ぎだろ。


「流さんお待たせしました、こちらが新人冒険者『マッスルチェイサー』の方々です」


 筋肉村長の影響受け過ぎだろこの子達……あの時の後遺症なのかなぁ、止めるべきだったか。


「流さぁあああん! お久しぶりでぇえええす! マッスルチェイサーリーダーのぉおおお……モンゴリです宜しくお願い致します」


 だから急に素になるなよ怖いんだよっ、モンゴリ君の面影も無いモンゴリ君だ。撃たれ強いから盾役だろうか、盾持って無いけど。


「流さんお久しぶりです、副リーダーのノーインです。今は後衛職の魔法使いですね、チームの指揮もしています」


 こっちは狐耳、狐尻尾のノーインだな、ちょっと背が伸びて格好良くなってるぞ。しかも魔法が使えるって、超貴重な戦力じゃん。


「流の兄ちゃん久しぶり! 何か、偉くなってもあんまり変わんないな!」


 鬼っ子のモスクも少しムキムキになったか? 身長も伸びてるし、何か強そうだ。

 因みに獣族の鬼と、魔物のオーガを間違えると、鬼達に軽く半殺しにされます……あの時は痛かったなぁ。

 モスクは間違い無く前衛職だな。


「流さんのお財布わぁ……持って無い!?」


 俺の身体を弄ってるのは猫人のラカスだな、悪戯好きと言うか何と言うか、ニアノール恐怖症の男の子だ。身のこなしが良いから斥候職だろう。


「流さんのお知り合いだったなんて、丁度良いですね。さあさあ流さん! 依頼内容と報酬額をこちらに記入して下さい!」

「……まぁコイツらなら断る理由も無いし良いけどさ、モンゴリ君変わり過ぎだろ……覚醒者が更に覚醒してるじゃん」

 

 モンゴリ君の年齢は、出会ってからの年月を考えたら七歳か八歳だ。

 目算身長二メートルの鍛え上げられた村長並みの肉体に、七歳児の可愛い顔が乗っかってる事を想像して欲しい……怖いよね!


「向こう着くのに三ヶ月だけど、帰りは一瞬だからっと、金額はこれぐらいで良いかな?」

「確認しますね、ふんふん……帰りは一瞬? まぁ流さんなので何もお聞きしませんが、一人あたり金貨十枚ならば問題無いでしょう、少し多い気もしますが……」


 それで多いのか……三ヶ月で百万ストールだから、護衛としては少ないかなぁと思ったんだけど。


「流さん、僕たちは新人ですからね、四人で合わせて四百万ストールなら破格の待遇ですよ。普通なら金貨四枚、四十万ストールといったところですね」

「それだけ貰えればお土産も買えるし、装備もマシな物を用意できるぜ!」

「色々揃えて罠を作れるから有難い!」

「僕は盾が欲しいぃいいいいいい! 出来れば僕の筋力に耐えれる盾がぁああああああ! 有れば良いんですけど……」


 やっぱりモンゴリ君だけ怖いな……アレか、盾の強度より肉体強度が優ってるのか、俺の防御力より凄いのかな。


「それじゃあ頼むぞ、向こう着いたら自由行動して良いからな」


 和土国に着いたらアレを試せるし、ぶっちゃけ行きだけが心配だからね。



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