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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
四章 異世界とは悪魔っ娘が居る世界
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領地運営は先ず破壊から.2



 ルトナッカ山。

 城塞都市ファンガーデンから、エンペラーマッスルホースに乗っても三ヶ月程かかると言う遠方に存在し、山とは名ばかりの小高い丘と言う事らしい。

 元々は何とかと言う貴族の領地の一部だったが、前の王都であった大聖堂粉微塵事件の折りに失脚して、巡り巡って俺の領地になった訳だと……ごめんね。


「それじゃあ、その間の村々は領民になるのか」

「左様で御座います旦那様。また、その村々からも税を徴収せねばなりません」


 はー面倒臭っ! 税に関しては、隣の部屋で黙々ムキムキしている村長に丸投げだ。


「それなら村々を回って現状確認しないとだな」

「お出かけなの?」

「畑を見に行くの!」


 ここ居心地悪いし、外に出て村々の現状を調べた方が仕事してる感あるからな。ちゃんとお父さんは仕事をしてます感出さないと、ミルンとミユンの教育に悪いしね。


「旦那様自ら行かずとも、影達をお使いになれば宜しいのでは?」

「いや、先ずは俺の目で確認したい。百聞は一見にしかずと言うし、影さん達の報告にはムラがあるから不安だ」


 ふふふ、行かせまいとするドゥシャさんだけど、影さん達とて完璧じゃ無いのは見て知ってるし、口論では負ける気がしないぜ。


「ならば護衛を──」

「護衛も要らない。逃げるだけなら、俺がミルンとミユンを担いだ方が速いし、ミルンとミユンも強いから、ぶっちゃけ護衛は足手纏いになる。だから要らない」


 護衛なんて居たら、ミルン、ミユンと遊べないし、ゆっくり見て回れないからな。


「なるべくお早いお帰りを……」


 眼が笑ってないよドゥシャさん……ちゃんと調べて来るから大丈夫だって。


「分かってるよ、それじゃミルン! ミユン! ドレスじゃ行けないから着替えて来るんだ!」

「ミルンは冒険モードに移行します!」

「ミルンお姉ちゃんの言ってる事が、時々ミユンには分からないの!」


 それはねミユン……きっと俺の母さんが、前世の知識をミルンに埋め込んだからだと思うんだけど……やり過ぎだよね。


「お着替え完了なのお父さん!」


 うんミルン見てた。

 謁見の間にも関わらずミルンはその場で素早くしゃがみ、ドレスが浮いたままの不思議現象を目にしながら、気付いたら薄ピンクの半袖半ズボン元気っ子姿になっていた……今のどうやった?

 ミユンはちゃんと隣の部屋に行って、筋肉ムキムキ村長に手伝って貰いながら着替えているんだろう。


「ミルンお姉ちゃん早いの!?」

「ミユンにはまだ負けない、早着替えは変な影に教えて貰ったの!」


 ミユンも半袖半ズボンの薄緑元気っ子姿だな、性格も似ててマジで姉妹だよ。あと変な影さんってどの影さんなんだ……あの影さんか、あの影さんか、分からん。


「まぁ良いか、良し! 出『また仕事を放り出して逃げる気かね流君……』……村長留守番よろ! 行くぞミルン! ミユン!」

「行ってらっしゃいませ旦那様」

「待ちたまえ流っ逃げ足だけは速い!!」

「お土産買ってくるの──」

「筋肉行ってきまーす」


 無駄に広い最早城と言える内部をミルンを肩車、ミユンを抱っこしながら疾走して、馬車を繋いでいる場所まで到着し、乗り込んで直様出発────「御者はミルンがするの!」


 ミルンが御者席に座ると、エンペラーマッスルホース達は恐怖に怯え、荷車を繋がれている事も忘れ必死の形相で逃げようと走り出した。


「ふははは! お肉にされたく無ければもっと速く走るの──!」

「ひぃいいい!? 速いの怖いの!?」

「ミルンちょっと止まれぇえええ──!!」


 エンペラーマッスルホース達は俺が何とか御者に座ると落ち着き、『ブッフホホフッ』とゆっくり歩いてくれたんだけど、ミルンが頬っぺたを膨らませてご機嫌斜めだよまったく。

 

「速く行かなかったらお肉にするの……」

「ミルンお姉ちゃん諦めが悪いの」


 後ろで怖い事言ってるよ……時折りエンペラーマッスルホース達がチラチラ見てくるけど、俺が居る限りお前らは守るからな。居なかったらすまん。


 そんな感じでパッカラパカラとのんびり進んでいます。


 そういえば俺、村に行くのってラクレル村以来だよね。今やそのラクレル村も無くなって城塞都市ファンガーデンになっちゃったけども、少し不安だな。


「確か、王都から離れれば離れる程、獣族に対する迫害や差別がきついんだっけ」

「虐めてきたら玉を潰します」

「土に埋めて肥やしにします」


 うん、ミルンとミユンに喧嘩売ろう者なら一瞬にして人生詰むだろうな。乙女か肥料か、どっちかしか選択肢はありません。


 そんなこんなで隣の村まで来るのに五日かかりましたよ、遠いな。


「何も無い村なの、ボロ小屋なの」

「……土が弱ってるの、酷いの!」


 だよなぁ、前のラクレル村と比べても雲泥の差と言うか、比較出来ない程廃れてるなぁ。


「村人はどこに──居たっ、第一村人発見だ。お──い、そこのおっさんちょっと良いか──」


 声を出して呼ぶと、こっちに気付いたおっさんがゆっくりと歩いて来た。


「誰だおめぇ、獣臭せぇ餓鬼連れて……その餓鬼売物なら村長に持ってけ」

「ミルン臭く無い! コイツの玉潰す!」

「ミユン臭く無い! 土に埋めて肥料にする!」


 因みに今現在、俺の服装は正装であり、胸元にはしっかりと国章が光り輝いている。いわゆる、公式に村に立ち寄ってますよと言うアピールなんだけど、そんな俺に今の言葉を吐いた。


「ミルン、ミユン、殺さない様に埋めて良し」

「おめぇ! 何言って────」


 何かミルンとミユン、手慣れてきたよね。

 ミルンが瞬時に玉と喉を潰して叫べない様にした後、ミユンが根っこを生やしておっさんを地中に引き摺り込んだ。


「もっと早く処理出来る様に頑張るの!」

「タイミングが重要なの!」


 もしかしたら、俺の知らない所でドゥシャさんに鍛えて貰ってるのかな。


「んじゃ次だな、村長を埋めに行こう」

「了解しました!」

「サーチアンドデストロイなの!」




 はい後書きのお時間です!

 と言うよりも只々感謝を!!

 皆様のおかげで20000PV達成しました!!

 ただ感謝の気持ちを伝えたかっただけに御座います!

 あとはレビューが増えたら良いなと思いながらも、のんびり続けていきますので見捨てないで下さい!!


 ではではまたの後書きでぇえええ!?


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