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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
三章 異世界とは妖精さんが居る世界
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プロローグ



 其れは遥か昔────古の神々との戦いか、或いは、古代種の暴走か────理由は定かでは無いが、本来ならば枯れる事の無い、生命の系譜たる『世界樹』が枯れ果ててから、どれ程の年月が経ったであろうか。


 それは偶然だったのか。

 それは必然だったのか。

 とある一人の男が、何処からか『世界樹の枝』を入手して、それを龍の気が溜まっていた水源へと差し込み、枝がその気を吸い上げて、みるみる力を取り戻し、かつての姿には程遠いが、悠久の時を経て、『世界樹』が復活した。

 

 歓喜した。

 喝采した。

 踊り、歌って、それを讃えた。

 しかし声が届かない。

 普通の人には感知されない。

 時折り龍が話しかけて来るが──、直ぐに何処かへと行ってしまう。

 世界樹から見下ろす風景が──、ころころと変わりゆき──、時折り水辺に不審者が現れるけど──、それすらも愉しい。

 愉しいが……、寂しい。

 何故なら私は一人だから。

 かつていた同胞は、何処かへと旅立って、今もまだ、会う事が出来ていない。


 遥か昔に居たであろう──、王ならば、この様な時にどうされたのか。


 少し前に。いつしか見なくなっていた、あの御使と、龍が戦い────危うくこの場所が消える所だった。


 世界樹の力を借りて、御使の一撃を吸収し、世界樹の力として変換した。


 一人の男は、それでも怒り狂っていたが。

 その後直ぐに、御使に向けて──男が放ったあの力……。最早人にあるまじき、アレこそ、遥か昔に存在した、古き神々の魔法では? と思ってしまった。


 それに……、あの男は似ている。

 あの男は……、彼の魔王に似ている。

 古き神々の力を持ちながらも、彼の魔王の姿が重なる不思議な存在……。


 話をしたい。

 彼の魔王の話を、あの男にしたい。

 何故かは分からない。

 でも……、話をしなければ。

 世界樹の力を使ってでも。

 私の存在が────変質したとしても。

 彼の魔王の話を────あの男に……。




 三章突入で御座います。

 読んで頂いている皆様に、只々、心からの感謝を!!

 是非、最後までお付き合い下さいませ!!

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