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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
二章 異世界とはのぢゃっ子ドラゴンが居る世界
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エピローグ



 翌朝、女王ルシィとアルカディアスとの正式な極秘会談が行われた。

 結論から言うと、不可侵条約の締結と、ここ、ファンガーデンとの交易を許可すると言う事が決まり、その交易路の整備と管理を、村長が任された。


 ただし……村長が任されたのにも関わらず、何故か俺が働かされる事になった。


 俺を簡易掘削機として、空間収納でひたすら山を削って行くと言う馬鹿な案を、女王が提案して、それをアルカディアス国王が承諾したからに他ならない。


 それを村長から聞かされた時には、本当に、ミルンと黒姫を連れて、国外へ逃げようかなと思ったりもしたが、ケモ耳っ子達が居るこの場所が、ミルンにとって、過ごしやすい環境である事には間違い無いので、俺は諦めるしか無かった。


「それで……シャルネはいつ迄ここに居るの?」


 アルカディアス国王は、会談が終わって直ぐに、兵を引き連れ、帰ったんだけど……シャルネ御嬢様はなぜか帰らない。


「私は、ここの特使に任命されましたの。ですので、ここ、ファンガーデンに住みますわ」


 と、まあこんな感じで、無理矢理居座った訳だけど、特使の家を建てるので、そこに住んでもらおう。


 ドゥシャさんにお願いしていた、桃色お化けの像は、さっき届けて来た。

 空間収納から出して、桃色お化けに見せた瞬間──『そんなの私じゃなぁあああい!!』──と涙を流して喜んでいたが、しっかりと桃色お化けの姿を再現出来た良い像だ。

 下着姿で酒を片手につまみを頬張る女神像。

 酒場に置くと、人気が出るだろう。

 因みに今は、シャルネと俺だけ。

 ミルンは黒姫と街を散策しているし、ドゥシャさんもそれについて行った。


「まぁ、強力な護衛と思えば良いか」


 シャルネは、影さん複数人を同時に相手出来る、いわゆる筋肉女子だから、何があっても大丈夫だろう。


「リシュエル。どうせ聞こえてるんだろ」


 そう──リシュエルは消えていない。

 なぜなら、俺のステータスには未だ、リシュエルのふざけた言葉の羅列があるからだ。


ピンポンパンポーン(上がり調)


レベルが上──(温泉で療養中ですぅ)


ピンポンパンポーン(下がり調)


「お前ふざけるなぁああああああ────!!」


 あんだけ迷惑かけておいて自分はっっっ温泉療養中ですぅじゃねぇええええ────!!

 俺なんかこの先、重労働がまってるのになんで元凶のあいつが、のんびり温泉に入ってるんだよぉおおお!不公平すぎるだろうが!!


「どうされたのですか魔王様」


 いや!?────待てよ。

 リシュエルが温泉に入れているって事はだ……この世界に温泉があるって事にならないか。


「のんびり温泉……疲れを取りたい温泉」


「温泉でしたら、あの国境線の境目にございますの」


 なっ、マジかシャルネ御嬢様!?

 どの山だ!どの山に温泉が有る!!


「あそこの山の頂上ですわね」


 遠いな……いや、行けなくは無いか。

 走るよりも確実な方法があるからな。


「おと─さ──ん!」


「待つのぢゃミルン!」


 ミルンと黒姫が駆けっこしてるのか……良いところに来たな。


「良し、黒姫。あのドラゴン姿になれ!!」


「のぢゃ!?何を急に言うとるのぢゃ?」


 俺は温泉に入りたい!今直ぐ入りたい!!


「ミルン、温泉って知ってるか?」


「温泉……聞いた事はあるの! お肌ツヤツヤ!」


 そうだねお肌艶々になる魔法のお風呂だ。


「まっ、魔王まさか……我をマッスルホース扱いにして、温泉に行くと申しておるのではあるまいな……違うというのぢゃ魔王」


 何で逃げようとしている黒姫さんや。なぁに、お前の背に乗ればひとっ飛びで行けるから、問題ないよね。


「笑顔のまま近寄るで無いのぢゃ! ミルンもドゥシャめも魔王に注意するの──のぢゃ!?」


 ドゥシャさんナイス!

 背後から近づいて、黒姫ゲットだぜ!


「温泉行きたい!」


 ほら、ミルンもこう言ってるじゃないか。

 大人しく……ドラゴンになぁれ。


「のぢゃぁああああああ────────!?」


 色々解決はしていないけど、新しい仲間が増えて、新しい移動手段も増えた。

 立派な輝く角を持ち、ふっくらぷにぷにの頬っぺたに、ぽっこりお腹の角っ子幼女。


「我は龍なのぢゃぁああああ────!!」


 あの姿は龍じゃ無い。

 俺は龍とは認めない。

 あの姿は────のぢゃっ子姿のドラゴンだ。


「くそっ!飛んで逃げやがった。ミルン、追うぞ!」


「逃がさないの黒姫!!」


 遠くから────のぢゃぁあああっと叫ぶ声が、ファンガーデンに響いていた。

 



 二章終わ────ったぁあああああああ!!

 如何でしたでしょうか。

 コンセプトは……いかにして黒姫を弄り倒すか!!

 一章ではミルンが余り触れてなかったので、今回はのぢゃっ子黒姫成分を、多めに取り入れました。

 おいおい黒姫ストーリーもやりたいですね。

 黒姫が武器になったり、防具になったり、ゲロ吐いたり、タコ殴りにされたり、ぷにぷにされたりと……?

 何か……結構酷い目に遭ってますよね……黒姫。

 ミルンと黒姫の話も有るかも知れない……流は横に置いておこう……と言うのも有りですか? 


 そんなこんなで、ここまで読んでいただいた皆様!!

 誠に有難う御座います!!

 まだまだ完結には遠いですが、少しずつ進めてまいりますので、是非最後まで、お付き合い下さい!!

 出来ましたら──評価の方もお願い致します!

 モチベーションが爆上がりしますので!


 ではでは、今後とも宜しくお願い致します。

 次は──三章だ!!


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