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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
二章 異世界とはのぢゃっ子ドラゴンが居る世界
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15話 のぢゃっ子フルスロットル!.4



「キサマトタタカウノならばやはり、この姿が良いのじゃ。以前は良い的であったからのぅ。神の御使を騙る悪魔めが、ようも我を狂わせよったな……」


 巨大な龍の姿を、その力ごと圧縮していき、人の姿へと変えていく。

 漆黒の双角と翼を生やし、足まで届かんとする黒髪をなびかせながら、目の前の敵を見る。


『あらぁ、おつむの悪いアナタでも学習するのですねぇ。でもぉ、狂った時点でぇ……お馬鹿さんですよねぇふふふ』


 それは言われんでも自覚しておるのじゃ。

 あの剣……あの時魔王を斬りつけたジアストールが持っておった剣。

 我の精神に干渉して、怒りを増幅させて来おったわ……まぁ、我の怒りはジアストールでは無く、剣に向いておったのが幸いじゃな。危うくこの地を消し飛ばすところじゃった。


「余裕じゃのキサマ。以前は我に敵わず、あの様なやり方でしか我を抑えれなかった小物が……今度は流を使って何をする気じゃ」


 あの剣は魔王すら斬った剣。それを膝蹴り一発で折るなど馬鹿げておるし、あの時、リシュエルは流を護った様に見えたのじゃ。


『それはですねぇ……な、い、しょ、ですぅ』


 そうか、ならば────消え失せるのじゃ!

 漆黒の炎を自らの背後に展開。

 その数一万、お主に対応出来るかのぅ。


『それは以前にも見ましたねぇ、では私はコレを────刺しあげますねぇ』


 リシュエルが手を空に向けると、その手に陽の光が集束して一本の槍となる。


「魔王への遅い弔いじゃ、消えよ!!」


 右手を前に炎を一斉に撃ち放つ────!!


『獣風情がぁ私を消せるとでもぉ?』


 リシュエルは炎を槍で打ち消し、時に避けてじりじりと距離を詰めて来る。


「流石は自称神の御使じゃのぅ。ならばこれはどうじゃ────」


 自らの鱗を一本の刀へと変異させ、瞬時にリシュエルの懐へ入り────「断っ!」────横一閃を繰り出すが、リシュエルが瞬時に急降下して避けられた。


『弱体化しててもこの強さ……本当に厄介ですねぇ』


 確かにのぅ。以前の我で有れば、例え神の一柱であったとしても、一対一であれば負ける事が無い程の力を持っておったのに、此奴と互角にまで落ちるとは……情け無い話じゃ。


『では少し、本気をだしますよぉ』


 リシュエルの手に小さな火が灯る。


「ならば儂も、少しヤル気をだすかのぅ」


 自らも手のひらに小さな黒い火を灯す。

 そして────


『ファイヤオブジャッジメント!!』

「ダークネスオブディストラクション!!」


────二つの魔法が空を覆った。


             ※


「のわぁあああああああああ────!!」


 アイツら馬鹿なのかなぁあああ!?

 地面にしがみつき必死で飛ばされない様にしてるけど、やり過ぎだろ二人共!!


「どうにかして止めないとっ!危ねぇ飛ばされるかと思った……せっかく作った都市がやばいんじゃないのコレ!?」


 ミルン達も無事かなぁ……少しずつ……這う様に……逃げる!! あんなのに付き合ってたら俺消炭じゃん!!


「とりあえず折れた剣だけでも回収っとっ!?」


 また爆風かよっうわぺっぺっ口に砂が入るだろうがアイツら!……いや、今は逃げるが吉だ……よぃしょっ、よぃしょっ、ふぃ。


「あの二人っ、止めれるっ、奴はっ、いるのかなっ────はぁ……少し離れれたか?」


 黒姫って……あんなに強かったんだなぁ。

 何か遠目でも分かる程、背が高くて胸がバインバイン────はっ……殺気!?


「お父さん置いて行った……ミルン置いて行った……黒姫のお胸見てた……」


 ひぅ!ミルン待て!待て!話をしようだってミルンが大事だもの巻き込みたく無かったからだしその眼をやめて!!と言いたいのに口から声が出ませんよ!?


「流君、大丈夫かね」


 村長助けてミルンがヤバい眼がヤバい!!


「あれが御使と魔龍なのか……何とも凄まじいの」


 ルシィも見てないで助けてくれ!!


「お父さん……の股間……潰すの!!」


 待てミルン!?あ────────っ!!



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