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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
二章 異世界とはのぢゃっ子ドラゴンが居る世界
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7話 頭の可笑しい奴等達.7



「おどりゃあ流にーちゃんはここかぁあああ!」


「バラしに来ましたよぅ流さーん」


 眼が逝ってる二人が突然扉を蹴り破り手にはぶ厚い本と鋭利なナイフさん。

 すかさず俺は黒姫を両手で抱えて──


「のぢゃぁあああああああのぶちゅ!?」


──リティナの振り下ろされる必殺本の角アタックを回避して、更にニアノールさんの横振りに来る鋭利なナイフを──


「のぢゃっ!? のぢゃっ!? のぢゃっ!?」


──黒姫の角を使い弾き防ぐ。

 流石鉄壁の黒姫、武器にも防具にもなる優れ者だ! これなら良く分から無いあの二人の攻撃も凌ぎ切れるぜ!


「我は武器や防具では無いのぢゃぁあああ!!」


 ごもっともだけど少し我慢してくれ。あの二人、殺気がヤバくて肩の上のミルンが両手で顔覆って尻尾丸めて震えてるんだもの絶対殺す気ウーマンズになってるぞ。


「ミルン御嬢様をこちらへ──」


「どぅしゃ、あのふたりこわいっ」


 あっ、ドゥシャさんどさくさに紛れてミルン連れて避難しやがった──くそっ! 肩の上にミルンが居ないと俺の力が半減しちゃうだろ! 手には黒姫しか武器は無いしどうするよ。


「流にーちゃん諦めーやーうひゃっひゃ」


「細切れミンチ肉ですよぅうふふふ」


 本当にどうした? 俺が何かしたのかよ、二人して急に襲って来やがって。王都で別れた時は笑顔だったろ? それがどうして俺を襲う。


「地震が起きてー怪我人沢山でなー治療しまくってーがんばってー死人はでーへんかったけどウチら寝てへんねーんひゃっひゃっひゃ」


「リティナ様のぉお手伝いでぇ一睡もぉしてないのですにゃ」


 にゃ!? ニアノールさんが語尾ににゃ!? 別れてから何日経ってると思ってるんだよ寝てない? 治療? 地震? どう言う事だよと言うか寝ろ!!


「王都から天に向かって煙が出とんの見えたんやーながれー兄ーちゃんやろぉうひゃっひゅ」


「お陰で私達大変だったんデスにゃぁぁぁ」


 まあ──それしか無いよにゃぁぁぁ。

 だって天に昇る煙でしょ? 爆炎って言うのかな? あの時の隕石、王都に地震まで引き起こしたのかよどうなってるの俺の魔法。でもね、謝りたい、謝りたいんだけど──後ろの人が居るから謝れないんだマジですまん。だから今はこう言うしか無い!!


「俺が元凶だって言うからには証拠はあるんだろうな、リティナ、ニアノールさん」


 俺の言葉に二人がピタリと止まる。

 そりゃそうだ。天変地異を起こした証拠を出せと言われて出せる訳が無い。とりあえずこのまま押し切る!!


「二人共怪我人の治療で疲れているんだろ。なら、少し寝てから話をすれば良い。ゆっくり寝て頭をスッキリさせろ」


 二人の眼が落ちて来たな良し今だっ!────黒姫を床へ刺してすかさずドゥシャさんに抱かれているミルンを掴み取り、尻尾を顔へ押し付けて二人はぐっすり夢の中っと。

 膝から崩れ落ちるように倒れたな…頭からいったけど…起きないし。


「おとうさんなにするの!?」


 助かったよミルン。

 ミルンの魔法の尻尾のお陰で殺られずに済んだよ良かったぁモフモフ。


「我は良く無いのぢゃ……早よ助けるのぢゃ!」


 そうだったすまん黒姫さんっと──床から抜いて、お前も有難うよ撫で撫で。

 

「のぢゃのぢゃ許さぬのぢゃのぢゃ」


 許さぬって割には凄い笑顔だな。

 頭撫でられ耐性ゼロなのか?


「その方達はどなたでしょうか?」


 もう────筋肉人形お前帰れよ!!



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