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異世界とは愛すべき者達の居る世界  作者: かみのみさき
二章 異世界とはのぢゃっ子ドラゴンが居る世界
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2話 この子誰の子元気な子.6



 ムキムキ魔王恐というレベルアップのアナウンスで一気に酔いが覚めたな。何で俺全裸なんだ? 角っ子も震えてるし。


 とりあえず服を着てと。

 全裸の村長に捕まったままのぢゃのぢゃ言って今にも天に召されそうになっているぞ大丈夫か角っ子。


 何か可哀想になって来たのでお肉をあげましょその口にと、村長離すなよ。


「何をっムグッ…ムグムグムグムグッ!? 美味いのぢゃ…ムグムグッ美味いのぢゃ!!」


 急に動き出したよ先程の哀愁漂う顔は何処へやら、一気に笑顔になってるし。


「今まで食べた生肉より遥かに美味いのぢゃ! もっと寄越すのぢゃ!! 早よ早よ!!」


 捕まって動けないからって命令かよ元気だなぁ。生肉ってまさか…違うよね?


「おい、角っ子。まさかお前、ケモ耳っ子達に手を出してないだろうな」


 肉寄越せの姿勢のまま固まり、首を左右に振っているけど本当か? 嘘だったらお前、どうなるか分かってるよな。


「本当なのぢゃ! ここに居る者達はまだ食べた事無いのぢゃ失礼な魔王なのぢゃ!!」


 まだ、だよな? 食べるなよ。

 食べたら本気で魔法ぶち込むからな。


「わっ分かったのぢゃ! だから早く肉を寄越せなのぢゃ!!」


 本当に分かったのか今一わからんが、余程腹が減ってたのだろうと肉を角っ子の口に投げ入れていくと途中からミルンや他のケモ耳っ子達も加わり次々に肉を突っ込んでいき、角っ子が「もうっやめ! ムグッ! 助けてっのぢゃぁあ!!」 と言うまで肉を喰わせてやったよ優しいな俺は。


「まだおにくあるよ。はい!」

「こっちも食べて!」

「あーんしてあーん!!」


 ミルン達はまだ笑顔で尻尾振りながら角っ子の口に容赦無く肉を突っ込んでますね。お姉さん気分なのかな? 


「魔王助けムグッムグッのぢゃ! 早よムグッのぢゃぁあああああぶふっ!?」


 食べた物吹き出して白目だヤバい!? もうやめなさい! 白目だからもう手を止めるんだ!!


「ねちゃったの?」

「だいじょーぶ?」

「お残しは駄目だよほら食べて!!」


 気絶したんだよ、虎耳幼女容赦ないな。

 とりあえず息はしているから喉に詰まっては無い様だけど、村長もう離して良いぞ。村長?


「立ったまま寝てる。気持ち悪いぞ、樽で酒煽るからだろこの筋肉…どうしよ?」


「ミルン、ケモ耳っ子達よまだお肉食べるか?」


「たべる! まだまだいける!」

「もうちょっとたべたいの!」

「いっぱい残ってるから食べる!!」


 それじゃあ村長と角っ子は放置で、また肉を焼く作業に戻りますかね。他の人達もちらほら酔い潰れているし、ゆっくり出来るな。


            ※


「のぢゃあぁぁぁやめてたもれぇやめてたもれぇのぢゃぁあああああ!?」


 凄い悲鳴で飛び起きたなぁ大丈夫か?


「おはようさん、角っ子」


 辺りをキョロキョロ見回してるが俺の顔を見て固まり、ゆっくりとベットの上を後ずさるよ逃げれないぞー。


 寝ている村長から気絶したままの角っ子を引き剥がし、移住者用の小屋へと移動させベットでゆっくりと寝かし付けてからの翌朝だな。ちゃんとドアは閉めたから逃げ道は無いぞ。


「おは…ようなのぢゃ…魔王」


 うん、ちゃんと返事して偉いじゃないか。

 俺、魔王じゃないけどね。

 

「まあ、色々聞きたい事があるんだけど、先ずは朝ご飯だな。食べれるか?」


 ゴキュルルルルルッ。


「食べるのぢゃ…お腹減ったのぢゃ」


 凄い腹の音だな。

 コレならしっかりと食べれそうだ。昨日結構無茶して肉喰わせたから大丈夫かなと思ったけど凄い食欲だな。ほれ、昨日の肉の残りをパンに挟んで食べな。


「有難うなのぢゃ。ムグムグ…美味いのぢゃ…ひっくズズッうみゃいのぢゃあぁぁぁムグムグ」


 何だよ昨日のアレそんなに恐かったのか? それとも美味すぎて泣いているのか? 仕方ない角っ子だなぁ、よしよし。昨日はちょっとやり過ぎた、すまなかったな。


 頭を撫でられ一瞬ビクッとしたけど、またムグムグと食べ始めたな、良かった。


 流石に幼女に泣かれるのはキツいからなぁ。

 なんだよまだ撫でろってか。頭をこっちに向けて来て角が危ないだろまったく撫で撫で。


 バンッと勢い良く扉が開いた。


「お父さん! あの子おきた…の…!?」


 朝ご飯を食べながら俺に頭を向けて気持ち良く撫でられている角っ子を見て、そしてそれを嫌がる事無く撫でている俺を見て、ミルンの眼がオーガになったよ!?


「お父さん、何してるの?」

 

 ミルンおはよ…甘えた声じゃ無い!?



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