サモエド vs まぬるねこ
また、焼豚に騙された。
昔、お気に入りの焼豚があった。個人経営の精肉屋さんの店頭で売られていたそれは、自家製で甘みが強くジューシー。
噛み応えのある専門店の本格焼豚も捨てがたいが、やはり柔らかく温かいこの店の焼豚が一番好きだった。
問題があるとすれば、そのタレが美味すぎること。妖怪お皿ペロペロにならないよう強い自制心が必要である。
そして、店の看板と包装紙に「〇〇和牛専門店」と書かれていること。焼豚が和牛で作られているというのか。
最後に、その店はもう閉店してしまったということ。
今日もまた、近所のスーパーをさ迷い新たな焼豚を買ってしまった。わかってはいるが、一口食べて絶望する。
違う。これはハムだ。焼豚じゃない。
ヒマラヤ山脈を登山中に、イエティ (雪男) を発見したと思ってよく見ればサモエドだった気分だ。まあそれはそれで悪くないんだけど、目的とは違う。
と、強引に話をサモエドに持っていく。サモエド好き。大好き。サモエドが望むことは何でもしたい。サモエドが平和で楽しく過ごせる世界にするための努力は惜しまない。もちろんサモエドのおともだち、世界中のワンワンも快適に日々すごして欲しい。
そして同等に猫も好きなのだ。丸々とした高齢の三毛猫がいちばん心ときめくが、とくにどの猫が好きということはない。白猫、黒猫、トラ猫、ノラ猫、飼い猫、全て平等に愛さずにはいられない。
しかしワンワン界のスター、サモエドに対抗できる猫となれば、あの方に出ていただくしかあるまい。ぶしゃいくでヘンテコな猫界のトリックスター、まぬるねこ様である。
ぶしゃいくな顔、かわいい。凶暴で懐かない、かわいい。短足、かわいい。瞳孔が丸い、かわいい。横耳、かわいい。謎のテーマソング、わりとマジで好き。
「マヌルネコのうた(Pallas's cat song)Official MV」
那須どうぶつ王国
https://youtu.be/5YLSP6b6yHg?si=jpZ7551pcdyp9Vl1
対決をあおるように vs などとタイトルに書いてはいるが、実際かわいいに優劣はない。みんな優勝、それでいい。身勝手なキレイごとは許される。他人に強要さえしなければ。
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「割烹(活動報告)芸人はじめました~ユニークで面白い活動報告の書き方~」
作者:星海 しいふ 先生
https://ncode.syosetu.com/n5151jv/
これはすごい。永久保存決定。現在連載中ではあるが、何年も読み継がれ保存される作品である。言うまでもなく活動報告と連動しているので、同時に読まれることをお勧めする。
執筆されておられる 星海 しいふ 先生は感想と活動報告にコメントを望んでおられる。ぜひぜひぜひぜひ、みなさまお書きください。私はこの作家さまが、これから知名度が上がり大人気になるのが見えるので、逆に声がかけづらいのだ。
複雑なひねくれ者で申し訳ない。でも 星海 しいふ 先生に応援メッセージをお願いします!
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「家族」
作者: 及川。〆 先生
https://ncode.syosetu.com/n9016jt/
感想欄で こまの柚里 先生から頂いた推薦作品で、先生によると 椎名ユズキ 先生のオススメだという。人から人へ伝わって、私が読むことになったのだが、なるほどこれは胸を打つ。
私は幽霊を信じない。なぜなら死者は存在し、常に生者を見えないところで見守っているのだから、記憶ある限り。
記憶を記録するために文字が生まれ、気持ちを記録するため文学が生まれたのだろう。
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「現実の中の異世界」
作者: 田中 ねこ 先生
https://ncode.syosetu.com/n8764jv/
前半はうんうん、とうなずきながら読んでいたが、中盤で驚愕の展開をむかえる。だ、大丈夫ですか?
とはいえその現象をストレートの書いたのがすごい。普通は話を盛ったり、なんらかの心理現象や、あるいはオカルト的解釈をもって話を絞める。しかし 田中 ねこ 先生は大物なのか天才なのか、猫を撫でて物語を終わらせている。
このセンス、大好き。
ラヴクラフト的というかスティーブン・キング的というか。現象をあえて明確にしない後味を意図的に書いたとしたら、田中 ねこ 先生はホラー作品の傑作が書けそうに思える。ロマンチックでファンタジックな、血を流さない、血の凍る作品を。
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毎日連載するつもりはなく、週に数回更新し、年単位でノンビリ書くつもりが調子に乗って9日連続投稿となった。過分な評価を頂き長々と週間ランキングに残り続けているが、本意ではない。
それは日々投稿される、素晴らしい作品群にこそ相応しい。