アウトサイダー
例えば私がバンドを組んだとしよう。
テンションコードを駆使し、変拍子を効果的に取り入れたオリジナルのラブソングを配信したところ、好評を得てライブを行ったとしよう。
お客さんが聞いてくれる。ファンレターをくれる。自己の人生を歌詞と重ねて涙したと書いている。もちろん批判的な意見もある。それでいい。
リスナーが感じたことが全てであり、正解なのだ。
ライブ終了後の控室で、バンドメンバーが怒っている。とある奏者が練習はおろか、楽曲すら覚えてこなかったのだ。
彼が言うには感じたまま演奏したい、そのために音楽理論も学んだことがない、そもそも楽器がまともに弾けない。なんだこいつ?
論外である。
◇◇◇
文学も同じ、私はそう考える。
誤解するなかれ、文学は常に正しく美しい文法で、高度な哲学的テーマを書くべきだなどと言うつもりはない。
それは決して間違いではないのだろうが、あくまで文学をハイカルチャーと解釈した場合である。
私は「 なろう 」をサブカルチャーとして解釈したい。
さて。私は他人からルールを押し付けられるのが嫌いだ。きっと誰でもそうだろう、しかし自分のルールには従うべきだ。とはいえ個性が尖って突き抜け、他人から非難されることもある。
社会生活においては許されざることだ。直ちに反省し修正すべき。場合によっては罰をうけるべきだし、法がなければ議論すべきだ。
しかし芸術ではどうだ。
私は商業作家を目指してはいない。
尊敬と憧れの心でプロの活躍と格の違いを見つめていたい。
なれ合いは好きだが目的ではない。
「 なろう 」での人間関係も作品に昇華して投稿する始末だ。
私が「 なろう 」で目指すのは、破壊と創造のサブカルチャー。
誰も見たことがない形式で、めっちゃくちゃ面白く、楽しく笑えて、何度も読み返したくなる作品を書きたいのだ。
仕事と違い、完全な趣味である。しかも一人で完結できる。さらに愉快な人たちと楽しい共同作業もできる。最高じゃないか。なろう最高。
読んでくれる人がいる。時には評価や いいね!をくれる。感想を書いてくれた人もいる。もちろん批判的な意見もある。それでいい。
読者が感じたことが全てであり、正解なのだ。
しかし別ジャンルとはいえ、サブカルチャーの底辺で生きてきた人間としての自負はある。私は誠意を持って、少ない知性とゆがんだ論理を自分なりに構築し、奇怪な作品を書くしかない。なんだこいつ?
当然である。
なぜなら私は、アウトサイダー。
◇◇◇
「乙女のための人生(迷走)案内」
作者: 尾崎ふみ緒 先生
https://ncode.syosetu.com/n9138jv/
面白かった。作家さまの教養が高すぎて、少々難解な作風ではあるが、本作は明治・大正時代の人生相談をまとめた本を紹介している。
これがまあ、めっちゃ面白いの。
意外に下品でくだらない相談ばかりだが、尾崎ふみ緒 先生の武骨で知的な文体もあいまって笑い転げてしまった。私は別作品で書いたが、実は躁 (そう) 病で超ゲラなのだ。ツボに入ると笑いが止まらない。
死ぬか思たわ。
【追記】退会し削除
◇◇◇
「父に話したい物語」
作者: 有未 先生
https://ncode.syosetu.com/n4986js/
前日紹介させて頂いた こまの柚里 先生の「リアル♪ こどものおしゃべり」が光のエッセイだとすれば、本作は影のエッセイと呼びたい。
名作や傑作を評する話ではない。もっと深く静かなつぶやき。作家さまの誠実で優しい人柄がうかがえる。素朴に美しい作品。
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「読み専が紹介する『なろうお気に入り作品』」
作者:ひょろ 先生
https://ncode.syosetu.com/n5553dx/?p=6
「掘る、そして読む 〜小説家になろうのオススメ作品紹介〜」
作者:3級スコッパー 先生
https://ncode.syosetu.com/n4649ha/
私が語ることは何もないのだが、こちらが正しいスコップである。本来こうあるべき。私は意図的に真逆を突っ走り、徹底的に作家性を出しまくる邪道である。そこは明確にしておきたいので、紹介させて頂いた。
繰り返すが、こちらが聖騎士。真なるスコッパーである。
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「アメリカ駐在体験記 楽しいことイッパイ、大変なこともイッパイ!」
作者:ローダイ 先生
https://ncode.syosetu.com/n9146jm/
いやもうタイトルそのまんまの内容。私は「アメリカで美味しかったラーメン屋」が好き。でも「フィラデルフィアへ旅行に行く!」は思ってた内容と違った。ていうか私が思ってた内容だとなろうには投稿できまい(笑)
ううう……こういうエッセイは写真が見たい……
写真付きの海外 & 旅行エッセイは無尽蔵に読めるんだよな。
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「カレーは混ぜる派?」
作者: 堀川之犬之助 先生
https://ncode.syosetu.com/n9703jv/
タイトルで見過ごすことが出来なかった。私も混ぜないが、フライパンでカレーとご飯を混ぜて焼くことはある。美味い。
読みやすく軽い作品の最後に宣伝があったので転載しておこう。
「コミュ障、陰キャでも、キスしてきた超絶美人の双子姉妹と恋していいですか?」
作者: 堀川之犬之助 先生
https://ncode.syosetu.com/n1113jt/
連載作品の第一話の投稿時間に気合を感じた。
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「【ショタエッセイ第2弾】最終回」
作者: 七宝 先生
https://ncode.syosetu.com/n8208jt/
感想欄、必見。