ステータスって何?
昨今ファンタジーのジャンルでよく見るステータスです。
ステータスおよびステータスボードなるものは小説において実はデメリットが非常に大きい事をご存知でしょうか?
もともとステータスなるものはゲームに於いてキャラクターを戦闘させるため必要なパラメーターとして作られたものです。
又、キャラクターの成長を見える化するためプレイヤーに表示するようになりました。
つまり、戦闘のベースであり成長をプレーヤーに感じさせる手段なのです。
これを小説に用いるとどうなるでしょう。
キャラクターの成長は簡単に表現できるので文章能力は要らなくなりますが、読み手の受ける感動も小さくなります。
STRがあがって強くなりました。と言われても
「へー。」ぐらいにしか感じません。
そして小説に於いて戦闘描写にステータスを用いることはあまりありません。
つまり、小説にステータスは必要な要素になり得ないのです。
そればかりか、小説と言う作り物の中にステータスを用いることでキャラクターに作り物感が増し、生きた人物描写の妨げにまでなるのです。
アニメで人形劇をするような滑稽感さえあります。
そして一番のデメリットは世界観の崩壊でしょう。
STR、筋力、力など幾つか表現はありますがこれらは何をもって評価しているのでしょう?
これらが高ければ攻撃力が高いのは分かりますが評価基準を説明している小説に出会った事がありません。
となると、どこの筋力が上がってもこれらは上がると言うことでしょう。
つまりリンゴを握りつぶすのにスクワットをし続ければよい世界の誕生です。
手先が器用なら剣の命中率が上がり、足が早ければ剣が早く振れるのです。
これを世界観の崩壊と言わずして何と言うのでしょう。
主人公の物語を始める前に世界観を何とかして欲しいものです。