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読むな!  作者: 多田緋月
4/10

A列車で行こう編

パクパク モグモグ ごくん

うむ やはり母さんの作るメシはマズイ…

いや、食えないほどマズイ訳じゃないのだがコンビニ弁当のがウマイんだよなぁ〜

しかし、ガキの頃ならいざ知らずおれはれっきとした大人である もう成人もしている

なので文句を言う訳にもいかないので我慢して食べる

それになんと言っても現状、おれは親のすねかじり…

ここでメシマズについて文句でも言おうものなら三人がかりでフルボッコにされるのは明らかだ

男は我慢! 耐え難きを耐え 忍び難きを忍び 以てコンビニ弁当の為にメシマズを口開かんと欲す…


『なに頷きながらもごもごいってるの? ご飯おかわりは?』


やべぇ 母さんのメシマズについて考えててもごもごいってたなんて知れたら本当にフルボッコにされる


『あ、か、母さん おかわりちょうだい!』

『はいはい あら、また事故かしら? 今度は電車の脱線事故だって 怖いわねぇー』


ん? どうやらテレビでニュースをしてるらしい

パクパク モグモグ


『最近、事故が多いわよね〜 まえにも車の事故で何人か死んでたし…』


そういやまえにもニュースでやってたな 最近、事故が多発してるとか

パクパク モグモグ ごくん

おれはテレビに目を向けた


『ええ、そうなんです 以前の自動車事故でも原因不明なものが多く これは日本の技術力の劣化、整備士や技術者の人材不足が根底にあるのではないかとも考えられ、仮にそうであるならば現状短期的な打開策は無く、中長期的に人材育成をしていく他手立ては無いと思われ…』


『ごちそうさま〜』

『お粗末さまでした』


おれは朝ごはんを食い終わるとそそくさと二階へ上がろうとしたが…


『ところで耕一 用意は出来てるの?』

『は? 用意?』

『この間言ったでしょ? お母さん大阪に里帰りするから、家族みんなで久しぶりにおじいちゃん、おばあちゃんあんたからすれば従兄弟のみっちゃんや大阪の親戚に会いに行こうって』

『ああ~ そういや、いってた………っけ?』

『呆れた… 兄貴、もう忘れてるの? この間ちゃんといったじゃん!』

『あはは… で、いつ行くの?』

『今日よ』

『!』

『私も母さんももう準備出来てるわよ?』

『……………。 てか陽子、学校はどうすんだよ?』

『学校はいまは冬休みよ ホント、毎日グータラして寝てばっかいるから季節感までなくなってんじゃない?』


参ったな すっかり忘れててぜんぜん用意して無い…

てか、陽子のヤツ昨日は明日日曜日だからっていってたじゃん…

冬休みに入ってるなら先にそうと言ってくれりゃあ良かったのに…

おれがぶつぶつ文句を言ってると先に朝ごはん食べ終わっていた圭織が


『なにぶつぶつ言ってんのよ! とりあえず私も手伝ってあげるから用意しましょ ほらほら、早く早く!』


と急かして来た

なんだか急だが仕方ない

まぁ、どうもおれが忘れてただけでまえもって言われてたらしいし…


『わかったよ いまから準備するよ』

『早くしてよ!』

『わあってるよ!』


という訳で急いで二階に上がり、おれの自室で準備に勤しむおれと圭織なのであった

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