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読むな!  作者: 多田緋月
1/10

絶対読むなよ!!

久しぶりに小説を書いてみました

これまで掌編小説や詩などしか書いてませんでしたが、今回はちょっとなろう小説ウケを狙った感じの小説です

まだ書き始めたばかりの連載中ですがよろしくお願いします

おれは親と同居してる二十代のニート

今夜も暇だし近所のコンビニに夜食の弁当とタバコを買いに行った

すると、コンビニの前に文庫本が一冊落ちている

タイトルは


『読むな!』


ん? なんだコレ?

と、思って拾いパラっとページをめくって読んでみたところ…


『だから読むなって! 読むな(・・・)! と表紙にも書いとるだろーが!』


といきなり1ページ目に書いてある

む おれはここで本を閉じて表紙を見てみた

確かにデカイ文字で『読むな!』と書いてある

裏表紙を見てみるがなにも書いてない

読むな! と表紙にあるだけで著者名も書いてない

それどころか出版社の名前すら無い

んん? なんだぁ?? 新手のイタズラか?

と思ったがその割には製本も装丁もしっかりしている

なんかのドッキリだろうか? とも思ったが、おれみたいな親のすねかじりの二十代ニートをこんな手の込んだドッキリにかける理由も思い浮かばない

そこでおれはもう一度、ページをめくり中身を読むことにした


『だから読むないうとるやろーが! おまえ、どうなってもしらんぞ?』


なんだコノ本? なんだかおれと会話しているかの様に口語(しかも関西弁)で書かれてるぞ?

おれはさらにページをめくった


『なんや おまえ読むのやめる気ないんか? この本はなぁ 呪われた本なんや 読んだ者にもれなく呪いが降り掛かる怖ろしい本なんやぞ 悪いことはいわん もう読むのやめーや ワイはちゃんと忠告したからな!』


ほーん

最近のイタズラは手が凝ってるなぁ〜

おれは構わず次のページを開いた

すると今度は目次が出てきた


   読むな!


呪い ・・・・・・・・・ 七

狂気 ・・・・・・・・・ 八五

死  ・・・・・・・・・ 一六ニ


あとがきに替えて ・・・ ニ〇三


おれはあとがきに替えてのページを開いた


『コラ! おまえ、あとがきから先によんどるやろ!? そういうのやめーや というか読むのをヤメロ! 読むな!』


おれは少しクスッときた

そして続きを、つまり『呪い』のページを開いた


『あーあ おまえ遂に呪いのページを開いてもうたな ワイがあれだけ忠告したのに… まぁ、しゃーない もう手遅れや おまえは呪われてしもうた それもとびきり怖ろしい呪いにな』

『ええか おまえに降り掛かった呪いは不老不死の呪い(・・・・・・・)や』

『おまえ、いま【なんだ それ、呪いっていうよりラッキーなんじゃね? どっちかというと】とか思うたやろ? でもなこれはホンマに怖ろしい呪いなんや おまえはいくら死にたくなろうが永遠に生き続け(・・・・・・・)生き地獄を味わうこと(・・・・・・・・・・)になる そしておまえは全てを失う(・・・・・)んや 文字通りの全てをな 全てを失った上でおまえは死ぬことすら出来ずに生き続ける地獄を味わうことになるんやで』


おれはここまで読んで少し気味悪く感じた

何というか、イタズラにしても少し気味悪く悪趣味だ

そこで本を閉じもう一度、表紙を眺めた

ブックカバーが無いだけでやはり装丁も製本もちゃんとしている

おれはここで『さて この本をどうすべきか… 元の道端に置いておくか? しかし、コンビニの前に置きっぱなしにするのもなんだな…』と思いとりあえず本を持ったままコンビニに入ることにした

季節は一月、夜は結構な寒さで冷え込んでいておれはブルリと少し震えた

コンビニに入ると暖房が効いていて暖かい

おれはいつもの様にお弁当コーナーへ行き、いつもの様にさんざん迷った上で五目幕の内弁当を手に取った

そして横にあるホットドリンクコーナーでいつものコーヒーを掴み取り、レジへと向かった


『こちらは温めますか?』

『はい あとタバコ、JPSふたつお願いします』


会計を済ませ愛車のママチャリの前カゴに荷物を入れると、少し迷ってからその本も前カゴに入れた

そしておれは一月の寒空の中、いつもの様にいつもの道を通って帰宅したのだった




評価、感想etc なんでもご意見いただけると筆者はむせび泣いて喜びますので高評価はモチロン低評価や批評、批判、欠点、誤字の指摘などなんでもお寄せください(〃ω〃)

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