アンズ
誤字・脱字があるかもしれません
また百合表現がありますのでそれが嫌だと言う方はブラウザバックをお願いします
~~~~夜美Side~~~~
「じゃあさ、夜美にやってあげる」
「?なにを」
「通い妻」
「!?」
突然の綺里の言葉に私は飲んでいた牛乳を吹き出してしまった。
いきなり何を言い出すんだ……この子は……
「い、いきなり何を言い出すのよ!?」
「…………?嫌だった?」
「嫌じゃないけど……。でも私は一人に慣れてるから、大丈夫よ。一人暮らしなんて寂しく無いわ。」
嘘だ、一人は寂しい。
「そっか、そうだよね。うん、あははぁ。」
綺里は少し恥ずかしそうにモジモジしながら身を引く。多分、言ったことに対して後になって恥ずかしさがこみ上げて来たのだろう。
なんだこの可愛い生物。
「それにしても大丈夫なのそれ」
綺里は赤い顔のままこちらのシャツを指してきた。
シャツをみるとそれは牛乳まみれだった。
床にもこぼれてしまっている。
雑巾を持ってきて床の牛乳を拭く、そして
「……シャワーを浴びてから着替えるわ……。ここで待ってて。」
「ん、わかった。」
~~~~綺里Side~~~~
「ここで待っててとは言われたけどねぇ……。何もしないのはだめじゃないかな」
わたしはそう自分に言い聞かせた。夜美が牛乳まみれになった責任はわたしにもありそうだし。
何か手伝えることは無いか確認してこよう。
バスルームに来るとシャワーの音が聞こえる。
「ねえ、夜美なにか手伝える事ないかな。」
「ひゃぁ!綺里!?あっちで待ってて、て言ったじゃん!」
「でもやっぱり、わたしにもあんな事言ってしまった責任があるし。」
「そんなこと別にかまわないけど。どうしても責任を感じてしまうなら私の部屋から制服持ってきて。下着しか持ってきて無かったから。」
籠にはわたしのものより一回り大きいサイズのブラとパンツがある。…………なんか悔しい。
そんなことより、さっさと頼まれてたことを終わらそう
~~~~夜美Side~~~~
シャワーを浴び終わって籠のなかを覗くと下着しかない。
綺里、制服の場所わからなかったのかな。
仕方ないので身体を拭いて下着を着用し自室へ向かうことにしたのだが。
「あ、あやり?」
綺里は私のクローゼットの前で座り込んでいる。
綺里に近づくと私の制服を手に持っていることがわかった。
さらに綺里に近づくと
「スーハースーハー」
顔を真赤にしながら私の制服の匂いを嗅いでいるのがわかった。
「夜美の……着ていた……制服……」
「綺里の変態!!」
思わず頭を引っ叩いてしまった。
軽快な音とともに綺里が目を覚ます。
「いったーーーーーーい!」
「私の制服でなにしてんのよ!?」
「ごめん、夜美の制服を手に取ったとき、つい衝動的にやってしまって……」
衝動的にって…………
「そこは理性で抑え込むところじゃないの?」
「いやぁ、夜美のこととなると理性が保てなくなるんだよ」
なんか……複雑な気分だ。
「なんか色々と怖いからこれからは、なんとか理性保ってね。」
「無理です」
屈託のない笑顔で即答した。
笑顔は素敵だけど、言ってることは最低だ!!
だけど、そんなところにも愛おしさを覚えるのは異常だろうか。
異常じゃないと信じたいな。
少し仕返ししてみようかしら。
「この様子じゃあ、通い妻は無理かなぁ」
「え?」
綺里は困惑している。
デジャヴュって言うのかしら、保健室のときのことを思い出した。
「お風呂の中でちょっと考えて、通い妻もいいかなとか思ったんだけどなぁ」
「うん」
「この様子じゃあ、私の身が危なそうだからやっぱり無しかなぁ」
「ええ、そんなーーーーーー」
おぉ、可愛い。
「理性保てるように頑張るから~~~~」
涙目になって訴える私の彼女がとても可愛い。
すごく……ハグしたい。
…………私もどうやら綺里に対しては理性が保てないらしい。
とりあえず写真を撮っておこう。
一旦綺里から離れてベッドの上にある携帯を持ってきて、携帯で写真を撮る。
「なにいきなり撮ってんの。」
「可愛いからいけないのよ。」
そういった後綺里のおでこにキスをして、ぽかーんと口を開けている彼女から制服をうけとり袖を通す。
「そろそろ行くよ?綺里?」
「うん」
顔が苺のように赤かった。
~~~~綺里Side~~~~
はぁ~幸せだ~。
いつの間にか登校していたようだ。
身体から力が抜けてしまっている。
「どうしたーあっちゃんぼーっとして」
茜がわたしに話しかけてきたらしい
「へへへ、内緒~」
「あっちゃんその笑いキモい」
真顔で茜が言う
「茜、その言い方は酷い」
女の子にキモいとかなによ。
「ん?」
視線を感じた。
視線を感じた方向を見ると眉間にしわをよせた夜美がこちらを見ていた。
「それじゃあちょっと夜美のところ行ってくるよ。」
「はいはい」
夜美のところにいくと、
「むぅ~。」
頬を膨らませ、ムスッとしている。
そんな顔も可愛い。
だけどそんなことを言っている場合ではない
「どうしてそんなに不機嫌なのよ」
「むぅ~。」
答えてくれないときた、これは難題だ。
「お腹でも減ったの」
首を横に振る。
「宿題でも忘れた?」
首を横に振る。
「キスでもしたい?流石にみんなの前ではやらないけど」
顔を真赤にしながらも首を横に振る。
「嫉妬?」
首を縦に振る
嫉妬かぁなにに嫉妬したんだろうもしかして茜と話していたからかなぁ。
でもそんな嫉妬してるところも可愛い!
思わず場所をわきまえず抱きついてしまう。
もちろん注目を集めてしまうのだが
ここで
「やぁ、あやっち、と松原さん今日はいつも以上にお熱いねぇ」
「あやや、とまっちゃんヒューヒュー☆」
花音と貴音がやってきた。
我に返ったわたしは、今朝、母が言っていたことを思い出し、夜美から身を離した。
「いやわたしと夜美は仲がいいだけだから」
「そうなの?そうは見えないのけどなー☆」
「うんうん、」
二人共ニヤニヤしている。
そして夜美の方を向くと。
またムスっとしていた。
どうもTOSSYでございます少し遅くなってしまいましたが3話目でございます、今回はすこし綾音ちゃんの変態さがでてしまいましたが、本当はこんなものではございません。
次の話で綾音と夜美のお話は一旦おやすみで他のカップルを描いていきたいと思っております。
是非次回もおあいしましょう